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イン・ザ・メガチャーチ
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【第9回未来屋小説大賞】
【第2回あの本、読みました?大賞】
沈みゆく列島で、“界隈”は沸騰する――。
あるアイドルグループの運営に参画することになった、家族と離れて暮らす男。内向的で繊細な気質ゆえ積み重なる心労を癒やしたい大学生。仲間と楽しく舞台俳優を応援していたが、とある報道で状況が一変する女。ファンダム経済を仕掛ける側、のめり込む側、かつてのめり込んでいた側――世代も立場も異なる3つの視点から、人の心を動かす“物語”の功罪を炙り出す。
「神がいないこの国で人を操るには、“物語”を使うのが一番いいんですよ」
- 本の長さ448ページ
- 言語日本語
- 出版社日経BP 日本経済新聞出版
- 発売日2025/9/3
- 寸法18.8 x 12.8 x 3.5 cm
- ISBN-104296121049
- ISBN-13978-4296121045
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出版社より
商品の説明
著者について
1989年、岐阜県生まれ。
2009年、『桐島、部活やめるってよ』で小説すばる新人賞を受賞してデビュー。『何者』で直木賞、『世界地図の下書き』で坪田譲治文学賞、『正欲』で柴田錬三郎賞を受賞。ほかの著作に『スター』『そして誰もゆとらなくなった』『生殖記』など多数。
登録情報
- 出版社 : 日経BP 日本経済新聞出版
- 発売日 : 2025/9/3
- 言語 : 日本語
- 本の長さ : 448ページ
- ISBN-10 : 4296121049
- ISBN-13 : 978-4296121045
- 商品の重量 : 530 g
- 寸法 : 18.8 x 12.8 x 3.5 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: 本 - 122位 (本の売れ筋ランキングを見る)
- 経済・社会小説 (本) - 1位
- 日本文学 - 2位
- カスタマーレビュー:
著者について

岐阜県生まれ。小説家。
2009年『桐島、部活やめるってよ』で第22回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。
2013年『何者』で第148回直木賞を受賞。
2014年『世界地図の下書き』で第29回坪田譲治文学賞を受賞。
2021年『正欲』で第34回柴田錬三郎賞を受賞。
2026年『イン・ザ・メガチャーチ』で第23回本屋大賞を受賞。
カスタマーレビュー
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こんなに残酷な業は必要なのか、リアルすぎるチャーチ・マーケティングを3視点で描いた話
日本からのトップレビュー
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形の違うモキュメンタリーホラー
2026年9月17日に日本でレビュー済みこの小説はエンタメの皮を着たホラーであり、ドキュメンタリー(というよりモキュメンタリー)であると思う。
故に、「本屋大賞受賞作の小説」として読むと違和感を覚えるかもしれない。
まず目を引くのは朝井リョウの卓越した人間観である。人間への解像度が高く、四十代後半の子持ち男性でもなければ「推し活」の当事者でもない自分でさえ、その解像度の高さにドキリとさせられる。同じ立場であれば同じように考えていたかもしれない、という恐怖感はある意味でホラーだ。S・キングなどを読んでいても感じることだが、ホラーに人間の解像度というものは不可欠な要素であり、架空の人物が架空とは思えないほどの温度と生々しさを持って描かれるからこそ、ホラーは読み手の現実の恐怖心へと具現化されると思う。
朝井リョウの人間観とその筆致で描く生々しさは、淡々としながらもホラー的な恐怖心を煽り、読む側にどろついた生々しい人間性を感じさせる。人によって小説に何を求めるかが異なるが、自然主義的な作風を好む人ならばこのリアリティがあってこそ、物語に入り込めるというものであろう。特に私は創作物だからとはいえあまりに現実離れした人間を描かれるとリアリティのなさに白けてしまう性質なので、その点、朝井リョウの人間への解像度の高さには安心感がある。
さらにそれをモキュメンタリー的に描く。テーマの如何やその淡々とした展開が合わない、という人もいるのかもしれないが、終盤へ向けて畳み掛けるように物語が展開していき、気が付いたときには物語という巨大な渦に絡め捕られてしまっている。自分自身も登場人物の一人になったような気分のまま、ラストまで一気に落とされていき、戦慄の読後感を得る。
朝井リョウ作品は『正欲』を皮切りにその天才的な描写力と構成力に舌を巻いてきた。多数の人物を少しずつ描きながらそれぞれの人生が絡み合っていく人間ドラマは一流だと思う。それゆえに期待値が高かった部分もあったのだが、「すみちゃん」に関してはもう少しストーリーの本筋に絡めても良かったのかもしれない。しかしながら、絡み合うばかりでない人間関係の形もリアリティなのかもしれない。ただの舞台装置でなくスポットを当てたのには架空の人物ながらに敬意があったのだろうか。作者の意図まではわからないが、そういうキレのある書き口を面白いと感じられる人には良い作品と言えるだろう。テーマ的に惜しくも長くは読み継がれない作品だろうが、ひとつの時代の中で隆盛を誇った大衆文学としての品質は極めて高いと言える。いずれ朝井リョウが時代を超えて読み継がれるような作品を書いてくれることを望む。それくらい力のある作家だと思う。
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面白かった!
2026年9月3日に日本でレビュー済み現実的な推し活の沼が描かれていていて興味深かったです。
推し活20年になりますが、実際に起こり得ることでこちらは落ちまでついてくるのでとても面白かったです。
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でたしがよかった
2026年8月31日に日本でレビュー済み楽しく読めた 人と人との付き合いがけうすになっているようすや 最近の話題の単語を散りばめサクッと読めました
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ネガティブ・ケイパビリティ論として読むイン・ザ・メガチャーチ
2026年8月29日に日本でレビュー済み読み始めからかなり怖い思いをした。
9月から妻が渡英し、別居婚となる。30歳にして初めて1人暮らしとなるが、今回の主人公?の男性の最初の言葉が胸に刺さる。逆に今読めて良かったと思う。特に「家の中でも生産性のある人間として動くこと」等は、読んでいて冷や汗をかくようなドキッとする強烈な言葉である。また、この小説自体の感想というよりも、どうしても登場人物の久保田がほぼほぼ同じ境遇に置かれている私の親族の1人とも重なってしまう。
<引用>
• 「人生とは、これまでやってきたことが還ってくるものだと思っていた(中略)。今後還ってくるのは、これまでやってきたことよりも、 これまでやってこなかったことのほうかもしれない」
• 四十代までは、自分がエネルギーを注いできたことが給料となり安定となり、自分の人生に還ってきてくれていた。 だけど四十代も後半を迎えた今、還ってきているのは、当時エネルギーを注いでこなかったことのほうばかりだ。 真代や澄香との会話。 家の中でも生産性のある人間として動くこと。 仕事で得た肩書が通用しない場所で、他者との関係性を築くこと。 そういうことをサボってきたツケが、月に一度の全く盛り上がらないビデオ通話であり、独りで啜るインスタント味噌汁なのだろう。
朝井リョウは群像劇を書くのが本当に上手いし、のっぺり読んでいると突然距離を詰めてくるような緊迫感のある文章もお手の物である。
この小説は3人の視点で描かれる。芸能事務所で新しい男性アイドルグループの熱狂的なファンダムの形成を行う中年男性と、その男性の娘(離婚しているため別居中)、そして別のアイドルにのめり込む中でそのアイドルの死をきっかけに陰謀論にのめり込んでいく女性。男性の娘は、それとは知らずに自分の父が熱心にファンダムを形成する男性アイドルにのめり込んでいく。それぞれが、一律に不安を抱えながら、それぞれの信じ込むものや熱狂の表と裏で絡み合っていく姿は悲しいかな救いの無い物語とも思える。
本書のテーマを自分自身無理やり解釈するのであれば、「自己と他者の境界を曖昧することなしに、自己を自己として保存した状態で、他者と適切なコミュニケーションを通じて連帯することは可能なのか?」であると思う。ここでは、離婚し、孤独に暮らす男性が、これまで行ってこなかった弱さを前提としたコミュニケーションや連帯、ケアに触れていく姿が見える。これは他者と連帯してこなかった人物が徐々に人と人との繋がりの中に入り込んでいく姿であると見える。一方、その娘は過度に他者を意識し、アイドルや他人の目に依存している。視野狭窄の中で、自己と他者の境界線が曖昧なままで、自分をありのままの姿で保つことなしに、他者との交わりを持っていく。これは、とても対照的な描き方なのではないかと思う。
この両者に欠けていることは、まさに冒頭であげた「自己と他者の境界を曖昧することなしに、自己を自己として保存した状態で、他者と適切なコミュニケーションを通じて連帯すること」なのだと思う。共依存にも陥らず、ただ相対主義にも陥らない、そんな状態で他者と関係性を築き上げることができれば、この二人のようにはならないのではないか。
そこで想起されるのが、最近話題の「ネガティブ・ケイパビリティ」というワードである(ここでは主に谷川嘉浩、朱喜哲、杉谷和哉の鼎談である『ネガティブ・ケイパビリティで生きる』 での解釈を念頭にこのワードを使用していく)。ネガティブ・ケイパビリティは「問いに対して拙速に答えを出さない能力」として定義される。私はこの定義を時間軸ではなく、空間軸として他者との関係性の結び方の解釈として敷衍したい。ネガティブ・ケイパビリティは、ある問いを自分の思考の枠組みに拙速に当てはめて解釈することを諫める。わからないものを、わからない存在として一旦括弧にいれて、自分の中で保持してみる。そして長い年月をかけて、そのもの自体、そのもの固有の特性を毀損せずに自分の中で意味合いを考えながら持ち続けること。これがネガティブ・ケイパビリティの発揮方法であると思う。これは他者理解でも同じだと思う。他者が現れた際に、拙速に自他の境界を曖昧にし、没入的、依存的な関係性を構築するのでもなく、自他の境界を強く持ちすぎて、一気に拒絶するのでもなく、ゆっくりと時間をかけて他者を理解していく姿は、空間軸におけるネガティブ・ケイパビリティの実践であると思う。なお、男性の主人公は、拒絶的な他者とのコミュニケーションから、ケアに触れた瞬間に、一気に距離を詰めてしまうという失敗を犯す。ここに、娘のような拙速な自他の境界の融解具合も読み解くことができる。
そう考えると、本書では、裏のテーマとして、ネガティブ・ケイパビリティの欠如がもたらす帰結をありありと描いていくことで、この能力の重要性を示すことに繋がっているのではないか?そう考えるのは拡大解釈だろうか。
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めちゃくちゃ面白かった
2026年9月3日に日本でレビュー済み登場人物みんなに共感したし
それぞれの立場に誰でもなり得るのが面白かった
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解像度は高いが、構造は置かれたままだった
2026年9月10日に日本でレビュー済み推し活の内実を0.1秒単位の解像度で追体験させる仕掛けは強烈で、孤独や疎外感、将来性のなさといった、誰もが持つ要素にぴったり共感できるよう作られている。読者の「共感性」が高いほど、登場人物に自分を重ねていく構造だと思う。
ただ、この小説は「存在の耐えられない軽さ」のように理論的な構造が読みを導いていくタイプではなく、内面描写の解像度そのものが目的になっているタイプだった。破滅するのか、破滅の中に希望はあるのか、そこまで踏み込むことを期待して読んでいたが、内面の話だけ膨らんで終わってしまい、せっかく設計された構造が置かれたままで終わった印象を受けた。
結局はメインの主人公たちは同じような方向性に「暴走」するのだが、その中で救いがあるとすれば、「すみちゃん」が自分とお金を「使い切った」あと、その活動に見切りをつけられたこと。ただし、正解のない世の中で「使い果たす」ことが唯一の正解であるかのように提示される論理には違和感が残る。正解がないなら、積み上げていく生き方の方が健全だと思う。
夢中で読めたし、推し活への理解は解像度高く得られたが、自分の好みではないということがはっきり分かった一冊だった。
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推活時代の模写が鋭すぎる
2026年8月28日に日本でレビュー済み朝井リョウさんの本は初めて読みましたがテンポ良く話が進み且つ心に残る言葉および模写が続いてゆく文章力に圧倒されました。今の日本の状態を毎日ぼやっと考えていたがそれを文章で表現するとこういうことかと読んでスッキリしました。読む価値あります
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心情の描写が素晴らしい!
2026年7月22日に日本でレビュー済みこれは日本でかなり人気のある作品で朝井リョウ氏の「イン・ザ・メガチャーチ 」になります。
日本の書店やアマゾンなど色々なところで推薦されておりましたので、早速読んでみました。
話は3名の登場人物の視点で描かれているのですが、それらが途中から交差していくのですが、それぞれの心情の描写が上手く、特に登場人物の男性は私もほぼ同じ年齢ということもあり、かなり引き込まれました。
心に残ったのは”みんな自分を使い切りたい”という部分と”視野を狭めることは楽しい”という言葉で現代の人々の状況や気持ちを非常に鋭く分析されている印象を受けました。
確かに、アイドルなどの追っかけなどについては私もどうしてあそこまで没頭できるのか?と考えておりましたが、そういうことなのかとかなり腹落ちしました。
最後の方は3名の物語が交錯するのですが、ここも非常に描写が良く書けており、サクッと読破できました。
あらためてこの著者は日本人の心理描写が非常に上手いと感じさせられた作品でした。もし、ご興味があれば是非読んでみてください!
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