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悪しき造物主〈新装版〉 (叢書・ウニベルシタス)
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目次
悪しき造物主
新しき神々
古生物学
自殺との遭遇
救われざる者
扼殺された思念
訳注
訳者あとがき
- 本の長さ218ページ
- 言語日本語
- 出版社法政大学出版局
- 発売日2017/10/24
- 寸法13.5 x 2.2 x 19.6 cm
- ISBN-104588140469
- ISBN-13978-4588140464
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商品の説明
著者について
登録情報
- 出版社 : 法政大学出版局
- 発売日 : 2017/10/24
- 版 : 新装
- 言語 : 日本語
- 本の長さ : 218ページ
- ISBN-10 : 4588140469
- ISBN-13 : 978-4588140464
- 商品の重量 : 340 g
- 寸法 : 13.5 x 2.2 x 19.6 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: 本 - 49,935位 (本の売れ筋ランキングを見る)
- 哲学・思想 (本) - 1,782位
- カスタマーレビュー:
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カスタマーレビュー
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日本からのトップレビュー
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強烈な毒を血肉にすることの愉しみ
2025年5月19日に日本でレビュー済みNHKのドラマ『どうせ死ぬなら、パリで死のう。』で取り上げられ、著作がようやく文庫化された、最近注目を集める悲観主義の思想家シオラン。
本書『悪しき造物主』は上記のドラマで引用された一冊として、クレジットに挙がっている。
シオランの作品では『生誕の災厄』や『告白と呪詛』のほうが短く鋭いアフォリズムの宝庫なので人気がある。だが、本書にも少し長めではあるが読者を惹きつける文章がある。それは自殺を実行するまでの心理についての文章であるが、私はここまで正鵠を得た文章に接したことがない。それだけで本書は名著だと確信した。
ただ、シオランの入門としては『悪しき造物主』はあまり適さないと思うので、初めての方はやはり『生誕の災厄』か『告白と呪詛』が読みやすいだろう。また現在はネットで『悪しき造物主』についての感想もいろいろ読めるので、それで興味を持ったら『悪しき造物主』でシオラン体験をするのもいいだろう。
日常の綺麗事に飽き飽きしている人は、シオランを読んで深淵の蓋をこじ開けてみるのはいかがだろうか?
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取繕生成(綺麗事創造)歴史サイクル
2021年9月18日に日本でレビュー済み訳者の金井さんのあとがきから引用すると、本書は、
ひとりの無国籍者のつぶやき(存在の極限値の落伍者)として、
現世呪詛、世界終末、憎悪の叫び、
ぎりぎりかけ値なしの痛憤、激怒、嗟嘆が、
アフォリズムという形態をとりながら、
複数記されている書である。
・酷薄無情な国際都市パリでの在住はシオランにとって、
異邦人「無国籍者」であり、「落伍者」いわば存在の極限値、
裸形の存在で生きることであり、
そこで生きるシオランが叩きつけんばかりに吐き出すこと、
人間が「原初の無垢の上に積み重ねた」一切のものが、
笑止千万な茶番、唾棄すべき虚妄にみえてもどこに不思議ではない。
古代ギリシャ派、懐疑破、グノーシス破、カタリ派、釈尊の仏教などの観点、
対概念として一神教のなどの観点の解釈を考察し、
アフォリズムという容を使用し解釈がなされている。
読者は読者という形をとって本書から様々な解釈ができる。
私自身は、読書を、
・世の構造装いの「解読・デコード・復元」をするようなもので(対象)
同時に自身の本性を掘り起こし名前をつけながら、
体感するような一種の「無と諸対象の空間」である。
としており、
アフォリズム(箴言)のような形態は、
・「その対象」と「無と諸対象の空間」の関係づけを、
「諸解釈化としての小箱化・エンコード」して名称付けするもの
と解釈している。(射)
「この世の一切が無意味」と言い切る中で、
一種の宝探しような行為を続けるのである、と、
諸ネズミを観て私自身は考察にふける。
(私たちは地獄の底にいる、一瞬一瞬が奇蹟である地獄の底に)
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1章 悪しき造物主
2章 新しき神々
3章 古生物学
4章 自殺との遭遇
5章 救われざる者
6章 扼殺された思念
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【1 性(欲の奥の根底の欲、口実)】
・悪―他を魅惑、伝染するという特権がある
・罪―創造者のひそみに倣うこと
・卑劣行為からの不安—己を知る省察機会
・狂気—愚弄、怨念、侮辱、仕返し、サイクル
・後悔—悲痛な悲しみでの偽り
・不安―苦悶の観念、どんなものでも口に会う、できれば断末魔
・一切は欲望 or 欲望の不在―余はニュアンス
・人間―殲滅者、動くものすべてをつけ狙う。最期はノミ
・吃音、口籠り―努めて書こうとする、生まれながらの文章家
・夢、デジャブ―病の同化
・ルサンチマン―主に弱者が強者に対して、「憤り・怨恨・憎悪・非難」の感情
・癒しがたきもの―ただ一つの病、欲望だけ
・悔恨の自動人形―ためらいという悪癖
・憎しみ―生の奥義、長持ちするもの
・欲望を根絶やしにすることはできない―欠陥、悪徳、内部に深く根をおろしている
・眼球―視界の欲
【2 ユートピア、オプティミズム(依存化、呪詛、口実)】
・狭い空間に閉じ込められた、
人間がたらふく腹に詰め込んだ化学製品をあてがわられているネズミがいる。
スシ詰め状態の場所にいる、普通よりずっと質の悪いこのネズミは、
ずっと攻撃的になるのではあるまいか。
憎悪の思いもよらぬ形式を考えだし前世界規模の内乱が発生する始末である。
内乱も、あれこれの要求が原因ではなく、
人類専用のスペクタクルに、人類がこれ以上立ち会えなくなったのが原因だ。
人類が仮に一瞬のうちに一切の未来を垣間見たとしても、
もはや今後この一瞬を超えることはない。
・人間が人間を最も憎んだ時代―西暦紀元初頭、憎悪のコツ、蔑視、愛総の塊
・神をひとりに限定―足枷、苦悩、従属を自ら課し
・ドグマ、エクスタシス―縛めを受けた精神の冒険、内奥への跳躍、深部への依存、自己への遁走
・一神教―内面の一次元を与える柵、感受性を抑えつける
・一切の独裁政治―偽装された一神
・服従の強化―文化、文明、進歩、企図、計画―精神朦朧
・悦び、悲哀をかこつ神秘家―変調、混乱不均衡から生まれる、
感謝の気持ちへの欲求は、生きている明白な事実とは矛盾したもの
・決断回避、非懐疑―不安を育て、おのれを咬むことに満足するにすぎない
・苦悩の過剰―事物の見せかけ、罪の
・罪の贖いという誤謬―永遠の堕落の世のため
・自己保存の欲―執着、自己破壊、思考という偏見、造り物、存在の偽物、袋小路
・桎梏―手かせ足かせ。自由を束縛するもの。
・戯言の類―悦び、知覚は陰鬱。眼を開けば悲しみ
努力なしで楽しそうに見えるの二十日鼠だけ。
・歴史―欲の輸送構造(物体対象と欲)
・利益至上主義とホモエコノミクス―スキナー箱のハト
【3 シニシズム(犬儒)虚無(空、中道)ペシミズム(厭世)
・一切のものを虚妄と断じ、茶番と観じつつなぜ生きるのか、書くのか。
学生の質問にシオランさんが答えたとして、回想文の一部が訳出されている
再び書くような真似はしないと誓いを立てたが
喜劇が40年以上続いている。何故か。
書くことは、それがどんな取るに足らぬものであれ
一年一年と生き永らえる助けになったからであり
さまざまな妄執も表現されてしまえば弱められ、
外的なものと化した本、私たちの生の一部。
表現は私たちを弱め貧しくし、自身の重荷を取り除く。
それは実態の喪失であり、解放である。
書くことは、生を自分を罵倒するためだった。
人はそれなりにわが身を労るものである。
(厄介払いしたいほど憎んでいる人がいるなら一枚の神を取り上げ~××)
・私たちを喜ばせるもの、あるいは苦しませるもの、
これらは一切、何ものともかかわりはない。
すべては全く、取るに足らぬ無益なのものだ。
私たちは繰り返し繰り返しこう自分に言って聴かせねばならない。
ところで私は毎日これを自分に言って繰り返し聞かせている。
にもか関わらず、喜び、そして苦しむことをやめないのである。
・ブッダ―構成された一切のものは必ず滅びなければならぬ。
絶えず何時が救済を求めよ―その場限りの集合体
・生死を些事ごとに一個の還元―空、一切のものの知覚と一切のものの参入の一致、救済
・解放―決定的な死、迷妄と苦悩の増大から
・空と復讐しない刑苦―自己放棄の試みに似たもの
・茫然自失―知覚の理解
・空という食餌療法―何かが実在すると仮定する精神の最も古い偏見を矯め直す
・何ものも重要ではない―空、意識を含む一切のもの、意識からの一掃
・不在、赤裸、静寂主義
・各人に分け与えられた運命、日常である―失墜を免れることはできない
・自然―独創性を忌み嫌い、人間を拒否、憎悪する、不様にこしらえる
・大災厄―歴史における一切は生起
・救い、己に帰—見捨てること、世から忘れ去られること
・時間の埒外―行為の条件そのものが廃棄された世界
・隠者—孤独の中に逃げ込むのは誰の面倒もみないため。自分と世界だけで。
(犬儒∋虚無∋厭世∋依存化∋性)
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とくに得るものなし
2026年8月6日に日本でレビュー済み1911年生まれの著者の1969年出版の翻訳。
二、三行だけの短い文章をいくつも書いている章もあり、より端的に書き述べようとはしているが、段々思索の衰えがあるのだろうと思われた…
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