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功利主義者の読書術 (新潮文庫 さ 62-4)
- 本の長さ445ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2012/3/28
- 寸法10.7 x 1.7 x 15.2 cm
- ISBN-10410133174X
- ISBN-13978-4101331744
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登録情報
- 出版社 : 新潮社
- 発売日 : 2012/3/28
- 版 : 文庫
- 言語 : 日本語
- 本の長さ : 445ページ
- ISBN-10 : 410133174X
- ISBN-13 : 978-4101331744
- 商品の重量 : 240 g
- 寸法 : 10.7 x 1.7 x 15.2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: 本 - 694,240位 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について

元外交官で文筆家。ロシア情報収集・解析のエキスパート。魚住昭/ジャーナリスト。ノンフィクションに著作多数。青木理/ジャーナリスト。元共同通信記者。『日本の公安警察』『絞首刑』など著作多数。植草一秀/経済学者。日本経済、金融論が専門。(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 誰が日本を支配するのか!?政治とメディアの巻 (ISBN-13:978-4838721566)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
日本からのトップレビュー
- 星5つ中5つ
エッセンスをぎゅっと伝える。
2013年11月10日に日本でレビュー済み引っ越しを機に色々とハードカバーの本を捨てました。
捨てたあと、たまたま入った本屋で単行本になっていたので、再読の意味も含めて購入。
私のように普通に会社生活を送っていると、紹介されているようなユルゲン・ハーバーマス氏とか、宇野弘蔵氏の本を読み切るのは時間的に難しいと感じます。
そういう私のような人間でも、知的な水準が高い書物に興味はあり、せめてエッセンスだけでも知りたい。
そういった、『一般的』な需要に対して答えてくれる本ではないかと思います。
ちなみに、読書術・・と銘打っていますが、歴史的な名著を使って、佐藤氏自身の考察、洞察を味わうのが正しい読み方のような気がします。
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有用図書紹介
2014年1月25日に日本でレビュー済み読書術というより、著者にとっての有用だった著書の紹介という本。悪くはない。著者の他図書同様、かたよりのある文献が紹介されるが、ごく一般的な稚拙な自己啓発本なんかよりは数倍良い。紹介された本の中から数冊気になったものがあるので読んでみよう
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「マサル、人生は短い。読書のための読書には意味が無い。生きるための道具として、本を利用するのだ。」あとがき抜粋
2012年6月19日に日本でレビュー済み佐藤優さんを知ったのはコミックス「憂国のラスプーチン」からだった。
鈴木宗男議員の捜査に巻き込まれ拘置所で2年近くを過ごした彼は、現在有名な著述家として活躍しておられる…ということはその後知った。
佐藤氏の語り口は非常に整理されている。
すなわち門外漢にも理解ができるよう、初歩から説明を始めそれを積み上げ、結論へと見事に導いてゆく。
この本では専門的に勉強する人しか読まないような本も取り上げられている。
カール・マルクス「資本論」
宇野弘蔵「恐慌論」
ユルゲン・ハーバーマス「公共性の構造転換」
吉本隆明「共同幻想論」
個人的にも義務的にもこうした本を手にする事はこれまでなかった私だが、非常に面白く読めた。
おおよその構成としては、本の大意を解き明かし(この部分でも本の書き手の人物像に迫る描写あり、逸話の紹介ありで興をそらさない)、
「功利主義的に」注視したい部分を解説し、
著者がテキストをいかに応用したのか(または、したいか)を分かり易く語っている。
(まず著者自身のスタンスを前置きして、なぜそう思うかを体験談を交えて語られる)
私が専門書で苦手なのは概念的表現の羅列なのだが、この概念的表現が現実世界の出来事といかに繋がっているのか理解を促す著者の筆致に助けられ、
自分の人生のなかに置き換えてみることを可能にしてくれた。
以下引用してみる。
第二版の序文でハーバーマスは、<さまざまな異議が唱えられてはきたものの、私は本書の研究全体を導いていた意図は相変わらず堅持している。つまり、社会国家的な大衆民主主義は、その規範的な自己理解にしたがえば、政治的に機能する公共圏の要請を真剣にうけとめるかぎりでのみ、自由主義的な法治国家の原則との連続性を保っているといえるだろう。>と述べている。
これを筆者なりに言い換えれば次のようになる。大衆民主主義は事実上、為政者とマスコミによって操作される衆愚政治のようになっている。しかし、市民の側に、自由な討論に基づく公共圏を回復することで、国家の横暴を規制するという気構えが残っている限り、大衆民主主義は、他の政治体制と比較してよりましな制度なのである。
筆者の経験でも、ドイツ、チェコ、イギリス、ロシアの知識人は基本的にテレビを見ない。日本でもテレビのスイッチを切り、活字を読む習慣をもつ人々が増え、その人々が、喫茶店でも、居酒屋でも、井戸端会議でもよいから、自由な討論を深めることによって、日本の民主主義も少しはマシになるのだ。(「公共性の構造転換」について)
以上。
経済学や社会学の専門書で語られている事柄など、自分の生活とも人生とも直接は関わりがなく、知らずとも生きていける…と思っていた。
しかし、佐藤氏の導きによってそれらに触れてみれば、そのどれもが自分に関わりのある事ばかりであった。
確かに知らずとも生きてはいける。
けれど、知らずにいることの危うさに気付かないままになる。
例えば道路交通法を知らなくても自転車には乗れる。
けれども知らずに運転することの危うさは、昨今ニュースで取り上げられ、法律が改正される現状を見ても明らかだ。
これと同じことが言えるのではないか。
またこの本では、10のテーマをもうけ、各項2〜4冊を紹介しながら、テーマを著者流に解き明かしてゆく仕立てになっている。
しかしそれに用いられる本は専門書ばかりではない。
「資本主義の本質とはなにか」を綿矢りさ「夢を与える」で読んだり。
「論戦に勝つテクニック」を石原真理子「ふぞろいな秘密」や酒井順子「負け犬の遠吠え」
「実践的恋愛術を伝授してくれる本」は高橋和巳「我が心は石にあらず」
「『交渉の達人』になるための参考書」をドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟」
「不況時代を生き抜く智慧」は小林多喜二「蟹工船」
「『世直しの罠』に嵌らないために」は山本直樹「レッド」
「人間の本性を見抜くテクニック」はレイモンド・チャンドラー「長いお別れ」「ロング・グッドバイ」
「『沖縄問題』の本質を知るための参考書」は池上永一「テンペスト」
「再び超大国を目論むロシアの行方」はソルジェニーツィン「イワン・デニーソヴィチの一日」
「日本の閉塞状況を打破するための視点」を「新約聖書」
などなど、タレント告白本から小説・マンガも駆使して「功利主義的に本を読む方法」を伝え、筆者が考えるテーマに関する解を提示してゆく。
そして見事なのは、こうして築き上げた認識の山を、最後の最後、「新約聖書」と「あとがき」でひとつの言葉に収斂してゆく部分だ。
それがタイトルにあげた「生きるための道具として、本を利用するのだ。」である。(文庫版あとがき)
佐藤氏の真摯な語り口にも心打たれるものがあったが、この本を最後まで読み切った時に用意されていた、心からの忠言に感動した。
とはいえ、どこから読み始めても問題なく、つまみ食いにも耐える面白い本。
読書好きの人なら、チャンドラーの訳文(清水俊二訳と村上春樹訳)を読み比べた項など、大変おもしろく読めるのでは、と思う。
自分が今年読んだ本ベスト10に入ると思う一冊、どうぞお手に取ってみて下さい。
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佐藤優さんの読書術が垣間みられます
2011年11月23日に日本でレビュー済み「まえがき」にて、
「本書が想定する読者は、娯楽を目的とする人々ではない。〜われわれは、目に見えるもの
だけを現実と考える傾向が強い。しかし、目に見えるものの背後に目に見えない現実がある
と私は信じている。」とあります。
本書は「面白く、かつ役に立てるという観点からの読書法」を提示しているそうです。
ただし意図的に実用書、ビジネス書の類は排除しているそうです。
それはまえがきにあるように、「見えない現実」を読み取ろうとしているからです。
様々な本に対する色々なアプローチが垣間見えます。
「カラマーゾフの兄弟」の解説にみられるような飾らない(?)ユーモア。
「蟹工船」を「戦略的小説」とみる独特の視点。
西欧と異なるロシア人の「自由観」、アルコール依存の病理を的確に指摘していると
いう「ソビエト帝国の最期」など、、
果たしてこのような解釈が正しいのか、同意できるかどうかはきっと読者によると思います。
ただ個人的には単純に、引用されている文とそれに対する佐藤氏の解釈に
「こんなに色々なことに造詣が深いと、是非はともかく面白い見方も出来るものなのだな」
と感じました。
・・というのも私自身は、この本で紹介されている本を一冊も読んだことがないのです。。
私は現時点でこれ以上のものはきっと読み取れない、でもこの本は大切に持っていて
紹介された本を読むことがあれば改めて見直してみたいという気分になりました。
「はじめての唯識」が気になっています。氏の思考に触れてみたい方は読んでみては如何でしょう。
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神が人間に何を呼びかけているかを知る技法
2010年1月16日に日本でレビュー済み表題は佐藤氏の本書説明。「真実の友情・幸福・愛・信頼・希望は目に見えないが、おぼろげな形でもそれに近づけるのが書籍であり、真実を知る人の方が人生の選択が豊かになると考える功利主義者の発想の下、面白くかつ役に立つ読書法を提示するよう努めた」と述べておられますが、読書家にとっても人生に相当役立つ優れた読書法だと敬服しました。
後書はイエスの言葉「あなたたちは真理を知り、真理はあなたたちを自由にする」(ヨハネによる福音書第8章32節)で総括されていますが、漫画(うずまき)・小説(カラマーゾフの兄弟、ロング・グッドバイ)・ノンフィクション(ソビエト帝国の最期)・自伝(ふぞろいな秘密)・思想書(資本論)・宗教書(共同幻想論)と幅広く選ばれた約30の書籍が
「資本主義の本質とは何か」「人間の本性を見抜くテクニック」「日本の閉塞状況を打破するための視点」等の10カテゴリー毎に秀逸に読み解かれ、叡智が抽出されており、読書好きでない方にもお薦めいたします。
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ジェネレーションギャップを埋める
2019年2月16日に日本でレビュー済みまず、獄中記から、自分の知らんミランクンデラやら京都大学助教授をしながら小説を書き中国文学を研究し学生運動にも誠実に取り組み38歳で死ぬ作家の話とか(邪宗門、大変に面白かったです。佐藤先生ありがとう)あれこれ知れて、だいたい面白いし、佐藤先生の入れ知恵あると、つまらないとはなりにくいブックガイダー佐藤先生の、この著作。買うでしょう。五味川純平先生の作品とか。で、こっちは人間の条件読んでるから、まず読みませんが。(結末が、ハリウッド映画みたいなのが好きな人にはまず合わない)ともかく別の大作のレビューしてて、まず読まないから、佐藤先生のレビューだけで、充分面白くて、大変に良かったです。色んな作品に佐藤風味を添えて。先生も、この分野は優れた先人の作を読むことで労力を節約して、と、よその作品で述べているので、この作品はそういうことにも向いてます。読みましたが、読まなくても、石原真理子ふぞろいレビューとかは、人に笑い話にできますよ。あえてまじめに読んで書いているふりをしました、みたいな、笑いをとりやすい論法で話すコツみたいなのがあります。
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功利主義的「文藝」批評が面白い
2009年7月26日に日本でレビュー済みニッポン国で21世紀中に刊行されたもののなかでは(と、敢えて限定するが)、唯一“読書術”の名を語る資格のある書籍であろう。
石原真理子のベストセラーなどは、石原本人の構想なんてものが僅かでも入っているかどうかは疑問ではあるが、著者は極めて真摯(真摯を装い?)にどの本に対しても接している。宇野弘蔵書も吉本隆明書も石原もマンガもみな同様だ。
“読書術”たる所以は、取り上げた書から何を読み取り、何を使えるかが明確にされているからであり、その「何」に普遍性があるからだ。そんなことは当たり前であろうなどという勿れ。ほとんどの“術”を語るノウハウ書は、著者の感想文の域を出ず、己の出世自慢に終始しているから。著者・佐藤優が褒めるノウハウ書は学習参考書に限定されており、基本的にビジネス系ノウハウや自己中啓発書を持ち上げることはない。そんなものが、少しも役に立たないことを熟知しているからだ。何? 副島隆彦のトンデモ本を持ち上げているではないか?
それが、佐藤のインテリジェンスの一環であることは、副島との共著を出していることからも明らかではないか。
本書では綿矢りさ著、高橋和巳著などにおいて、著者の分析の鋭さが垣間見える。
また、賞賛と批判が二分する亀山郁夫の新訳『カラマーゾフ』に就いても、初めてこれが優れた訳書であることを証拠つきで示している点、さすがにプラグマティストたる所以である。ロシア語の原文を参照できる強みと言えよう。
では、何ゆえ☆3つか?
さすがに佐藤も本を出し過ぎであり、本書のいろんなエピソードに何度か読んだなあという思いが強いからだ。それゆえ新機軸と言えるコミックや小説への言及が新鮮であり、「功利主義的批評」とも言える独自のスタンスが面白かった。
今後は小林秀雄や丸山眞男などにも筆が及ぶことを期待する。
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世界を読み解くために
2019年2月18日に日本でレビュー済み再掲
2007-2009に小説新潮、月刊現代に連載、掲載されたものに加筆、改稿とある。
それにしても佐藤さんの読書量とその幅の広さには驚く。そして深い洞察力はいったいいつどこで養ったのかと。
本書では、資本主義の本質とは何か、論戦に勝つテクニック、実践的恋愛術を伝授してくれる本、「交渉の達人」になるための参考書、大不況時代を生き抜く智慧、「世直しの罠」に嵌らないために、人間の本性を見抜くテクニック、「沖縄問題」の本質を知るための参考書、再び超大国化を目論むロシアの行方、日本の閉塞状況を打破するための視点という括りでそれぞれ数冊の書を提示して話を進めている。
まさか、石原真理子の「ふぞろいな秘密」が登場するとは思わなかったな。
そして、マルクスの「資本論」のところでこんな風に書くのである。
1991年のソ連崩壊により、マルクス経済学は時代遅れになったと考えられるようになった。その結果、資本主義の内在的論理と限界を理解しないエリートが台頭してきた。一般論として限界を知らない人々は滅茶苦茶な行動をとる。この類なエリートは、資本主義が人間を疎外するシステムであることを理解しないで、手放しに新自由主義的な規制緩和を例さ礼賛する。そして、ライブドア事件や村上ファンド事件のような、国家官僚にとって不都合な事態が生じると、今度は国家の暴力装置を用いて資本の動きを規制しようとする。資本主義の内在的論理を無視した経済への国家の干渉がナチズムやファシズムに類似した政治文化を構築することに現下日本の官僚、特に検察官僚が無自覚なのは恐るべきことだ。「資本論」を読みなおし、資本主義がなぜ強いのかという内在的論理をつかんだ上で、資本主義の害毒を極力抑えるというかつて混合経済とかケインズ経済と呼ばれた政策に立ち返るのが、日本の国家と社会を強化するうえで得策と筆者は考えている。と。
2人のユーザーが役に立ったと感じていますフィードバックを送信中...フィードバックを送信中...参考になったフィードバックをお寄せいただきありがとうございます。申し訳ありませんが、投票の記録に失敗しました。 もう一度お試しくださいありがとうございます。数日中に調査いたします。申し訳ありません。このレビューを報告できませんでした。 もう一度お試しくださいコミュニティガイドライン新しいタブで開きますに照らしてこのレビューが適切かどうか確認します。 そうでない場合は削除されます。
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