[星の彼方へ、心の中へ] 60点
BLEACH読者なら一人だけ生身で戦っていた謎の立場の同級生、茶渡泰虎(サド・ヤストラ)について覚えていることだろう。アド・アストラと聞いてその語感に聞き覚えがあったのは、私がBLEACHを読んでいたからだった。というわけで、一時期話題になったアド・アストラの読み方は、サド・ヤストラに重ねている。はい、後から気付きました、すいません。
宇宙を語る際によく引き合いに出されるのがウロボロスの輪である。宇宙空間は広大だが、その組成物は極小の物質であり、ミクロとマクロが交わったという点で尻尾を噛むウロボロスにスケールを重ね合わせると両者は似ている。本作品も地球から離れる毎にスケールは大きくなり、逆に内容は深く内面へと潜り続ける。無人の遭難船に乗り込む『イカリエXB-1』、船長が発狂して乗員を殺す『サンシャイン2057』、宇宙空間へ放出された遺体『2001年宇宙の旅』、広大な宇宙を巡る親子愛『インターステラー』、宇宙空間での事故『ゼログラビティ』、適当な板で惑星の帯を突っ切る無謀さ『オデッセイ』など、これまでの宇宙探索映画をごった煮にしただけのような既視感には辟易したし、『Mr. ビーン カンヌで大迷惑?!』でデフォー演じる監督の超つまらなそうなナレーション映画を彷彿とさせる下らないナレーションには怒りを越えて呆れたが、不思議と嫌悪感までは至らなかった。スケールがデカイのに物語がミニマルなのは、セットをミニマルにすることで解消している。基本室内だし。
海王星に生命体がいたっぽいのに、興味ねえっすって帰ってくるのは確かに最高なんだけど、正直てめえのことなんざどうでもいいし、内容薄すぎて明日には忘れてると思う。