神戸発電所
概要
[編集]本発電所は、日本国内では最大級の独立系発電事業者として神戸製鋼所の100%子会社である株式会社コベルコパワー神戸及び株式会社コベルコパワー神戸第二が運営している、石炭専燃式の火力発電所である。1号機・2号機の総工費は約2,000億円であり、2002年に1号機が、2004年に2号機が、2022年に3号機が、2023年に4号機が営業運用を開始した。コベルコパワー神戸・コベルコパワー神戸第二が電力卸供給事業(IPP事業)として関西電力に電力を供給している。
コベルコパワー神戸が石炭火力による2基の発電設備によって日本のIPP[注釈 1]事業としては最大級の140万kWを発電し年間600億円程を外部へ売電している[注釈 2]。発電に伴う余熱の有効利用として、近隣事業所への蒸気供給事業を行うと共に、地域交流を兼ねて「灘浜ガーデンバーデン」や「灘浜スポーツゾーン」「灘浜サイエンススクエア」を運営しこれらへ熱供給を行っている。また、コベルコパワー神戸第二が第3高炉の跡地を活用し石炭火力による2基の発電設備によって130万kWを発電し外部へ売電している。3号機・4号機には最新鋭の発電技術である超々臨界圧発電設備が導入されている。
当発電所の発電設備(1号機から4号機)の発電量を合算すると270万kWにのぼる。
発電設備
[編集]- 総出力:270万kW
- 発電方式:汽力発電方式
- 1号機
- 定格出力:70万kW
- 使用燃料:石炭
- 蒸気条件:微粉炭火力 超臨界圧発電(Super Critical)
- 営業運転開始:2002年4月1日[1]
- 2号機
- 定格出力:70万kW
- 使用燃料:石炭
- 蒸気条件:微粉炭火力 超臨界圧発電(Super Critical)
- 営業運転開始:2004年4月1日[2]
- 3号機
- 定格出力:65万kW
- 使用燃料:石炭
- 蒸気条件:微粉炭火力 超々臨界圧発電(Ultra Super Critical)
- 営業運転開始:2022年2月1日[3]
- 4号機
- 定格出力:65万kW
- 使用燃料:石炭
- 蒸気条件:微粉炭火力 超々臨界圧発電(Ultra Super Critical)
- 営業運転開始:2023年2月1日[4]
気候変動訴訟
[編集]地球温暖化への対策(化石燃料の段階的廃止)に逆行することから、当発電所における石炭火力発電の新設は2018年に気候変動訴訟の対象となった[5]。発電所周辺の住民は神戸鉄鋼所、コベルコパワー神戸第二、関西電力(民事訴訟)、日本国政府(行政訴訟)に対して、発電所の稼働で健康平穏生活権と安定気候享受権が侵害されること[5]、パリ協定に沿った気候政策を不当に制定していないことなどを主張したが、行政訴訟は2023年、民事訴訟は2024年に棄却された[6][7]。裁判官は、地球温暖化による被害に不確実性がある、住民に原告適格がないとの判断を下した[6][7]。
出典
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ↑ 神鋼神戸発電所1号機の営業運転開始について
- ↑ 神鋼神戸発電所2号機の営業運転開始について
- ↑ 株式会社コベルコパワー神戸第二 神戸発電所3号機の営業運転開始について
- ↑ 株式会社コベルコパワー神戸第二 神戸発電所4号機の営業運転開始について
- 1 2 久保田泉 (2022年3月31日). “裁判で気候変動問題を解決?「気候変動訴訟」とは”. 国立環境研究所. 2026年5月31日閲覧。
- 1 2 “Citizens’ Committee on the Kobe Coal-Fired Power Plant v. Kobe Steel Ltd., et al.”. コロンビア・ロー・スクールサビン気候変動法センター. 2026年5月31日閲覧。
- 1 2 “Citizens’ Committee on the Kobe Coal-Fired Power Plant v. Japan”. コロンビア・ロー・スクールサビン気候変動法センター. 2026年5月31日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]座標: 北緯34度42分11.6秒 東経135度14分27.3秒 / 北緯34.703222度 東経135.240917度