晴れない日があってもいい。ヨルシカ「晴る」と過ごす時間
ヨルシカの「晴る」は、アニメ『葬送のフリーレン』のオープニングテーマとして、多くの人に知られた楽曲です。
私がこの曲に惹かれたのは、明るさだけを届けてくれるからではありません。
聴いていると、自分の中にある小さな迷いや、言葉にできない気持ちまで、そのまま受け止めてもらえるような感覚があります。
毎日を過ごしていると、何をしても気持ちがすっきりしない日があります。
頑張ろうと思っているのに心がついてこなかったり、考えれば考えるほど答えが分からなくなったり。

私はそんなとき、無理に気持ちを変えようとしないようにしています。
まずは今、自分がどんなことを感じているのか。
そこに目を向けるだけでも、少し違う景色が見えてくることがあります。
「晴る」を聴いていると、そんな時間の大切さを感じます。
特に心に残るのは、suisさんの歌声です。
強く引っ張られるような印象ではなく、自然に耳へ届いてくる柔らかさがあります。
そこにギターやピアノなどの音が重なり、曲の空気が広がっていく。
私はその響きを聴いていると、頭の中にあったいろいろな考えから、ほんの少し離れられるように感じます。
音楽を聴いても、抱えていることが突然なくなるわけではありません。
それでも、ひと息ついて自分と向き合うきっかけにはなる。
私にとって、それはとても大きなことです。
以前の私は、何か悩みがあると「早く答えを出さなきゃ」と思ってしまうことがありました。
でも、すぐに結論を出す必要がないこともあります。
迷っている途中だからこそ気づけることもあるし、時間を置いたことで見え方が変わることもある。
だから最近は、焦って答えを探すより、自分の心を大切にすることを意識しています。

それは、何もしないということではありません。
今日できることに目を向けながら、その日の自分にできる範囲で過ごしていく。
私は、それも前を向くことの一つなのだと思います。
「晴る」という言葉からは、空が明るくなっていく景色を想像します。
夕暮れから夜へ移り変わる空を見上げるような、光と影がゆっくり交わる世界が、この曲には広がっているように感じます。
けれど、ずっと青空である必要はないのかもしれません。
曇った空にも、そのときにしか見えない景色があります。
気持ちが揺れる日があるからこそ、穏やかな瞬間に気づけることもある。
私は「晴る」を聴きながら、そんなふうに考えるようになりました。
無理に笑おうとしなくてもいい。
今すぐ答えが見つからなくてもいい。
自分の心にちゃんと耳を傾けながら、その日の時間を過ごしていけばいい。
「晴る」は、そんなことを静かに教えてくれる一曲です。
そして私はこれからも、調子のいい日だけではなく、少し立ち止まりたくなる日にも、この曲に耳を傾けたいと思います。
どんな空模様の日も、自分の大切な一日。
そのことを忘れずに、私は今日を過ごしていきます。

