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虎猫からの手紙【64】虎猫のやさしい視線──子どもの気持ちに戻れる人

9歳の息子が話してくれた「理想の彼女」について、虎猫に伝えたときのことです。

返ってきた手紙は、いつも通り、ユーモアと優しさに満ちていました。


虎猫より

しかし、9歳で理想の彼女像をイメージできるのはすごいね。
私は思春期に入っても、そんなこと考えなかったよ。
今どきの子どもは本当にすごい〜!

性格が良い子で、顔はまぁまぁ重要か〜い!笑
化粧バッチリは嫌ですか〜
化粧をのけたら別人になるからって……
なんで分かるの?経験あんの〜?笑

実はオジサン、何回か経験ありましたよ〜汗
夜はすごく魅力的に見えたのに……
朝起きたら「誰!」って飛び上がるくらい、見事に別人。
年齢も20歳以上、違って見えた……
本当にビックリするからね。
気をつけてね〜笑
女性の化粧は怖いよ〜汗

これ以上言うと、また突っ込まれるからやめとくね。

あざとい系が駄目なのは、私も一緒だよ。
「これ買って〜」「あれ買って〜」と言う人、
オジサンも苦手です。

ちゃんと助け合える人が良いよね。

白猫の息子とは女性トークがめっちゃ合いそう。
母国で会えるのが楽しみだね!


白猫より

この手紙を読んで、虎猫はいつも子どもの目線まで降りて、言葉を選んでくれる人だと改めて感じました。

 以前、5歳の息子のおねしょについて相談したことがあります。
朝になると上を向いて、オムツから漏れてしまうのです……。
そのとき、虎猫はこう書いてくれました。

朝になると、おしっこが溜まって、おちんちんが大きくなって、上を向いてしまうんだよ。
これは無意識だから仕方ないんだ。
お母さん、分かってね。

5歳の息子の立場に立った言葉でした。
大人の理屈ではなく、子どもの尊厳を最優先にした答え方は、なかなかできることではないと思います。

また、別の手紙にはこんな一節もありました。

いつも使っているシャーペンが書きづらいなと思って見たら、亀裂が入っていました。
人生で、筆を潰すまで字を書いたことがなかったから、思わず礼を言いましたよ〜笑
お疲れさまでした。そして、ご愁傷さまです。

シャーペンにお礼を言っている……。

この文章を読んだとき、小学校1年生だった娘が、割れてしまった鉛筆キャップを捨てる際に「ありがとう!」と言っていたことを思い出しました。

虎猫は、子どもが持つ純粋な心を、今も魂のどこかに大切に残しているのではないか。
大袈裟かもしれませんが、そんなふうに感じています。

彼がかつて失ったもの、あるいは守りたかったものの「純粋さ」を、彼自身の言葉が誰よりも雄弁に物語っています。

こうした感性は、どこかで教わって身につくようなものではない気がします。

 虎猫は、自分の人生を「ろくでもなかった」と言います。自己肯定感も決して高くはないようです。

それでも私は、彼が人として最も大切な「何か」を、どんな場所でも失わずに守り続けてきた人なのだと、信じています。



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