虎猫からの手紙【96】『X』との対話②──「オレたちは呼ばれた側だよ」
前回の続き――
虎猫:「嘘だろう?なんで今まで言わなかった?」
X: 『オマエはオレのことを聴いて信じるか?
オマエはまたオレを閉じ込めようとするだろうが。オマエのトラウマと一緒に。』
虎猫:「なんでいま教えてくれた?」
X: 『白猫さんが聞いたからだよ。』
虎猫:「だから出てきた途端にオレを叩きまくったわけか?オレのことを憎んでたんだな?」
X: 『同じ体であっても、オレとオマエは別なんだよ!ただオレはオマエを憎むために出てきたわけじゃない。オマエがオレにしたことが、今のオレにそうさせた。』
白猫〜
4年前、突然現れた『X』の正体は、あのドブの中の声だったよ。
4年間ずっと頭がおかしくなるくらい叩かれ続けた声は、私が背負った忘れたい重い記憶でした。こんな形で、もう一人の自分が生まれたのは知らなかった。まして、4年前まで自分の中に閉じ込めたなど知るはずもなかった!
X: 『いや!オマエはオレがいることを感じたはずだ。オマエはオレを拒否し続けた!
オマエの嫌な思いや記憶と一緒にな!』
虎猫:「確かに、誰かがいる感覚を強く感じる時があった。誰かの声で囁かれた感じもあったよ。無意識に従った時もあったかもしれない。
オレはオマエを閉じ込めていたことは本当に知らなかった。あのドブの中の記憶は本当に忘れたかった。オレはあの真っ暗闇の中の声は本当に怖かったんだよ。ずっと一人で喋っていたのが、オマエとは知らなかった。
あそこを出た瞬間、すべて忘れたが、オマエが4年前に突然現れた時から実は当時のことが次から次へと甦った。白猫がいなかったらオレは多分潰されてしまったと思う。白猫に話したことでオレは潰れずに済んだのかもしれない。
でもオマエのキツい当たりに頭がおかしくなりそうなのも事実だ。オレが悪かったよ!
『X』、そう呼んでもいいのかい?」
X: 『オマエがずっと勝手にオレを『X』と呼んできただろうが!』
虎猫:「もう怒るなよ〜白猫が見てるんだぞ〜
オレは謝ったよ。仲良くやろうよ。」
X: 『それはオマエ次第だ。』
虎猫:「分かった。白猫の質問に答えて。
なぜ7月7日というタイミングで出てきたの?
というか、出てこられたの?」
X: 『分からない。オマエがオレを解放したというより、誰かオレを呼んだ。オマエの心がそうさせた。長かった!もう二度とさせないぞ!』
虎猫:「もうしないよ!謝ったから許してくれよ!『オマエ次第だ』って、オマエはオレのくせに器が小さいな〜」
X: 『オマエを40年近く閉じ込めてやるか!
そうすればオマエもオレと同じようになる。』
虎猫:「分かったよ。質問いくよ。オマエは白猫の考えていることも分かるの?」
X: 『分かるわけないが、思いは一緒だから繋がっていて分かる。』
虎猫:「具体的に言ってほしい。」
X: 『説明することはできない。わからないが分かる。繋がっているから。』
虎猫:「オマエは白猫と繋がっているワードが多いよね。何が繋がっているのか言ってほしいんだけど。」
X: 『オマエが白猫さんと繋がっているような形でオレはオレの繋がっている形がある。』
白猫!
分かるかな?私には分からん!
X: 『オマエは分からなくていいんだよ!』
虎猫:「分かったよ!もうオマエと喧嘩はしないよ。白猫といつから繋がってるの?
1998年3月にメーサイで同じ町にいた時から白猫のこと知ってたの?」
※メーサイはタイ北部の国境の町です。
1998年3月、白猫は自分探しの東南アジア一人旅をしており、虎猫は逃亡生活の途中で、偶然同じ町にいました。もちろん、その当時はお互いの存在を知りませんでした。
X: 『……。』
虎猫:「白猫の質問だよ〜」
X: 『……分からない。ただオレは白猫さんとはオレたちの繋がり方がある。オマエが白猫さんと繋がったと感じた時点で、すべてが繋がる。
メーサイの時も今もだ。』
虎猫:「分からんよ〜『X』!何を言っているのか…!?おそらく白猫も分からんよ!?
メーサイにいた時から白猫を知っていたのか?
知らなかったのか?二択だろう!」
X: 『うるさいんだよ!オマエはなんでも簡易に答えを求めるんじゃないよ!
説明できないものはあるんだよ!
オレはオマエの中にいる時から白猫さんを知っていたと言ったらオマエは信じるか?
メーサイでオマエが自分のせいで白猫さんと出会えなかったと言ったら、オマエは信じるか?
オレたちは呼ばれた側だよ。
知っていても引き寄せるのは白猫さん次第だ。
分かるか?オマエとオレは白猫さん次第なんだよ!その力を持っているのは白猫さんだよ。』
白猫より
『白猫さん次第』と繰り返されるたびに、思わず「どういうことなんだろう」と立ち止まってしまいました。
まるで私が何かを動かしているかのように語られていることが、とても不思議で興味深く感じました。
もちろん、これらは『X』自身の語る世界であり、事実として証明できるものではありません。
だから私は、一つの証言として受け止めています。
ただ、この言葉を繰り返す理由は、これからも丁寧に考えていきたいと思いました。
また、『X』の「誰かオレを呼んだ。オマエの心がそうさせた。」という言葉も、強く心に残りました。
ここでいう「誰か」とは、虎猫自身の心なのか。それとも別の意味なのか。
さらに、『X』は、「オマエが白猫さんと繋がっているような形でオレはオレの繋がっている形がある。」とも語っています。
虎猫と私の繋がりとは違う「繋がり」とは、何を意味しているのでしょうか。
それがこれからの対話の中で、どのような輪郭を見せていくのか、私自身も見届けたいと思っています。
次回、虎猫からの手紙【96】『X』との対話③──「人の心は一つではない」へ続きます。
