虎猫からの手紙【65】支援を「与えること」で終わらせないために
この本は、将来の支援活動のヒントになればと思い、虎猫にプレゼントした一冊です。

虎猫の手紙
まず、田口さんの志の高さと、決してブレない軸の強さ、世界を良くしたいという社会問題への情熱が、強く伝わってきました。
読んでいて心が熱くなり、本当に頭のいい人だなと思います。
さまざまな問題や挫折を経験しながらも、仲間に支えられ、社会貢献への不屈の心と情熱を持ち続けてきたからこそ、ここまで来られたのだと感じ、心を打たれました。
この本は、自分の起業サクセスストーリーを語るためのものではなく、ビジネスを通して社会問題を解決し、社会を良くしていける。
その可能性を伝えたい本なのだと、読んでいてよく分かりました。
特に驚いたのは、この「仕組み」の凄さです。
一つのプラットフォームの中で、社会起業家が互いに支え合いながら、また新たな社会起業家を育んでいく。その連鎖は、まるで生物の細胞分裂を見ているようでした。
この母体となる核のようなプラットフォームが健全に機能する限り、新しい細胞=社会起業家が次々と生まれていく。
しかも、支え合いながらも依存しない、それぞれが独立した存在であることが、この仕組みの本当にすごいところだと感じました。
この原点は、世の中を良くしたいという優しい心だと思います。
利益追求が先行するのではなく、人のため、世のためになることを軸とした利益。
一見、ビジネスの道に反するようでいて、 これこそが『道徳先行』という、本来の経済の語源である『経世済民(世を治め、民を救う)』を体現した経営なのだと感じ、痺れました。
もし、この社会ビジネスを生み出す「プラットフォームという仕組み」を世界に広げることができたなら、さらに多くの社会起業家が生まれ、より多くの社会問題が解決できるはずです。
ボーダレス・ジャパンは、変化し続けることで今の形になった。
そしてこれからも、より多くの社会起業家を生み出すために進化し続けていくとも書かれていました。
この社会ビジネスが、これからも世界中に広がり、たくさんの社会問題が解決されていくことを願っています。
私の母国も、難民をはじめ多くの社会問題を抱えています。
外に出られたら、ぜひ一緒に取り組みたいです。
ビジネスも面白いけれど、社会問題を解決するためのビジネスは、もっと面白い。
私は、こういうビジネスが好きです。
経験もノウハウもまだないけれど、この本は「ビジネスとは何か」だけでなく、社会ビジネスの本質を教えてくれました。
これからも考え、学び続けていきます。
とても良いものを、腹いっぱい食べたような一冊でした。
知らないことが、また一つ減りました。
いつも良い本を送ってくれて、ありがとう。
白猫より
私は、この本に描かれていた、
「当事者が自走できる経済構造をつくる」
という姿勢に、深く共感しました。
私たちが考えている支援活動は、ビジネスではなく、完全なボランティアです。
けれど、「支援される側が依存せず、自立していける構造をつくる」という方向性は、同じだと感じています。
いま具体的に思い描いている支援は、正直なところ、私たち二人の力だけでは実現できません。
だからこそ、このような団体から知恵を借り、協力してもらいながら、一時的な支援ではなく、持続可能な生活へとつながる形を模索していきたいと思っています。
支援は、一時的に手を差し伸べること(与えること)がゴールではなく、相手が『自らの足で立って歩き出せる状態』を共に築くことだと確信しました。
「社会を良くしたい」
これは、支援する側・される側という立場を超えて、すべての人に共通する願いなのではないでしょうか。
この本には、その想いを理想論で終わらせず、現実の中でどう形にしていくのか、その設計図が示されているように思いました。
