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虎猫からの手紙⑲心の自由を求めて──『嫌われる勇気』が虎猫に残したもの

『嫌われる勇気』を虎猫に紹介したところ、実際に読んで、感想を送ってくれました。


虎猫からの手紙

『嫌われる勇気』のアドラー心理学を読んでいくと、納得させられた部分があまりにも多くて、本の中の青年のように哲人に導かれていた!

「世界はシンプルであり、人生もまたシンプルです。人はこの瞬間から幸せになることができる」など、出てくる言葉は哲学そのものですよね!

特に目的論には、頭を棒で叩かれたようにハッとした。
普通は「原因があって結果がある」と考えるけれど、アドラーは「先に目的があって、後から原因を作り出している」と言う。
こんな視点は、この本を読まなければ絶対に思いつかなかった。

この本の対話形式がとても好きです。
哲人の言葉に納得できず青年が詰問するその姿は、まるで私自身が問いたいことを代弁しているようだった。
一度読んだだけでは受け止めきれない部分も多く、何度も読み返したいと思いました。

「人は怒りを捏造する」と聞いたときは、最初「えっ…?」と思ったが、自分のこれまでを振り返ると、否定できない部分がはっきりあった。
確かに自分の気持ちを楽にするため、あるいは相手を従わせるため、「怒りに任せて」行動したことが沢山ある。

以前は怒りを「抑えられない感情そのもの」だと思っていたが、目的論から見れば、ただ「怒り」という道具を使って、自分の目的を達成しようとしていただけなのだ。

例えば嫌いな人がいると、その人の行動について良い方向の見方が浮かんでこない。
これも「嫌い」という目的が先にあって、それに合わせて相手を見ているからだと納得できる。

怒りは出し入れのできる「道具」であり、支配欲を満たすため、目的を達成するために使われることもある。
そう考えると、自分の中で腑に落ちる部分が多かった。

また「承認欲求が人生を不自由にする」という話にも、深く共感した。
いつも他人が自分をどう評価するかばかりが関心になり、「他者を見ているようでいて、実は自分のことしか見ていない」それは結局、自己中心的な生き方なのだと。

アドラーは「幸福とは貢献感である」と言う。
ただしそれは、他人の評価や承認を得るための貢献ではない。
自分自身が納得できる形での他者貢献にこそ、人生の意味と真の幸せがある。
逆に、承認欲求を満たすためだけの貢献には、自由も意味も幸せも得られないのだ。

私が最も心に残ったのは、「一般的な人生の意味など存在しない」 という言葉です。
白猫と出逢う前の私は、自分の人生に「生きる意味」など何もないと思っていた。
だが「意味がない」のではなく、「誰にでも当てはまる意味はない」のだということ。

「人生の意味は、あなたが自分自身に与えるもの」これは、心に響いた。
意味を持たなかった人生に「意味」を与えた言葉だと感じた。

「他者がどう思うかより、自分がどうあるかを貫く」。これこそが、心の自由なのだと思う。
そのために必要なのは二つ。
自分の人生に意味を与えること、そして幸福になること。
そのどちらも、承認欲求という名の「しがらみ」から自らを解き放ち、自分を貫くことで手に入る。
そして自分を貫くには、『嫌われる勇気』 が不可欠なのだ。

アドラーが重視する「普通であることの勇気」も印象的だった。
普通であることは無能なのではない。
優越性を誇示する必要も、他人の評価を気にする必要もない。
その先にこそ、本当の自由がある。

この本のどのページにも「勇気」が書かれていた。自分と向き合う勇気、他者を信じる勇気、前に進む勇気。

アドラーは、勇気の意味だけでなく、私たちが勇気を持てない心の仕組みにまでメスを入れ、その理由と道筋を示してくれた。

自己受容も、他者信頼も、他者貢献も、それらが循環する価値を生かすには、自分の欲求を削ぎ落とす覚悟が必要だ。
傷つくことも、疑問を抱くこともあるだろう。
それでも自分の足で立ち、歩むこと。

勇気こそが、人生に意味を与える第一歩であると強く思いました。

とても良い本に出逢うことができて嬉しいです。私の人生に本当の意味を与えてくれたのは、やはり白猫です。
お互いに勇気を出して想いを伝え合ったこと、それが第一歩だったのではないでしょうか。

これからも二人で、生きること、愛すること、その意味を学び続けたい。
色んな経験を積み、知恵を深め合い、魂を磨きながら、共に成長していけたらと思います。


白猫より

虎猫がアドラーの概念を、自分の過去の生き方や体験と真っ直ぐに結びつけて捉えているところに、心を打たれました。

「この考え方は自分の人生のどこに当てはまるのか」をずっと考えながら読んでいる――
それは、アドラーを単なる「知識」として受け入れたのではなく、自分自身を振り返る「鏡」として向き合っているからだと感じます。

難しい心理学の内容を自分の言葉で噛み砕き、さらに「これからどう生きるか」へと丁寧に落とし込んでいる様子から、この本が虎猫の中に確かに根づいていったことが伝わってきました。

虎猫が見つめていたのは、アドラーの思想そのものではなく、その先にある「自分の人生」だったのかもしれません。


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