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虎猫からの手紙【96】『X』との対話③──「人の心は一つではない」

前回の続き――

虎猫:「オレの中にいた時から白猫を知っていたと言えばいいだろうが。オレは自らのせいで白猫と出会えなかったとは、どういうことかな?」

X: 『オマエのいやらしい心だよ!
これ以上聞くな!オレは白猫さんの質問を答える。オマエじゃない。』

虎猫:「分かったよ!白猫の質問だよ〜
オレと白猫が出逢うまでオマエは見ていたのかい?人は皆オマエのような存在が自分の中にいるのかい?」

X: 『分かるが、オマエの行動は予測不能で厄介だった。オレの声が届かない中では、出逢わないこともある。既に言ったように白猫さん次第だ。人は皆、自分の中に沢山の自分を持っているが、それらは一つになっている。オレのように無理やり自分から切り離されたあげく、ずっと中途半端に閉じ込められた者はいないだろう。』

虎猫:「謝ったのに、オマエは本当に根に持つやつだな!」

X: 『オマエがオレのようにされてみろ!』

虎猫:「分かったからやめよう!
白猫はオマエのような存在の声が何も聞こえないと言っていた。オマエのようなハッキリ言ってくる存在も珍しいよねって。」

X: 『聞こえないのは自分自身が一つに結ばれているから。切り離されたものは必ずしも味方とは限らない。体は一つだけど、どちらかが主張する。オレたちを見ると分かる。
ハッキリ言うのは、オレはオレ、オマエはオマエとハッキリ違うからだ。オレとオマエだけじゃないんだ。自分の中から自分を切り離された人は沢山いる。状況が違うだけだ。』

虎猫:「白猫は自分の中には見えない力というのはある気がすると言っていた。今までの人生は一人の力で成り立っているとは思えない。余りにも奇跡的なことが多いから。そういう宇宙の摂理みたいなものをオマエに聞いてみたいらしいよ。」

X: 『世の中のことすべてが説明できたらおかしいだろう。宇宙の摂理はその人の心次第で現れる。生まれ持った心が宇宙の摂理という力を組み立ててくれる。
その力の使い方次第で、人々は奇跡と呼ぶ。
白猫さんは見えない力を感じながら、正直にその声に従ってきただけだ。
白猫さんは自分の心の力を知っている。
オマエはオレを呼んだが、オレが自由になれたのは、白猫さんがいたからだ。
オマエはオレを解放していないからな。』


白猫より

虎猫は、「自らのせいで白猫と出会えなかった」という言葉の意味を知りたかったのだと思いますが、『オマエのいやらしい心だよ!』と一言で論破してしまう『X』には、笑ってしまいました。

一方で、

『人は皆、自分の中に沢山の自分を持っている』

という言葉は、とても興味深く感じました。

私たちは状況によって様々な自分を見せますが、『X』は、それらは本来一つになっていると語っています。
虎猫の場合は、その一部が切り離されてしまったと表現しているようにも読めました。
虎猫と『X』は明らかにキャラクターが違い、まるで別の存在のようにも見えます。

そして今回は、以前から聞いてみたかった「宇宙の摂理」についても質問してみました。

『X』の言葉は、「宇宙が奇跡を起こしてくれる」という話ではなく、「人の心のあり方が行動や選択を変え、その積み重ねを人は奇跡と呼ぶことがある」という意味にも感じられました。

そこには、中村天風が説いた、人間の心と宇宙の法則とのつながりや、心の持ち方が人生を形づくるという考え方にも、どこか通じるものがあります。

もちろん、これらは『X』の語る世界であり、証明された事実ではありません。

だから私は、事実と解釈を区別しながら、一つの考え方として受け止めています。

人間心理に強い関心がある私にとって、『X』との対話は今の楽しみの一つになりました。

次は、どんな答えが返ってくるのだろう。
そんな純粋な好奇心を持ちながら、これからもその声に耳を傾けていきたいと思います。

次回、虎猫からの手紙【96】『X』との対話④──「『X』の願い」に続きます。


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