虎猫からの手紙【79】現実と想像のあいだで──虎猫が見た白猫
2年4カ月、私は自分の姿を見せないまま、虎猫と言葉だけで向き合ってきました。
ある日、私は自分の顔を写真にして送りました。
素顔の写真とともに、AIで生成した鉛筆画や、メイク加工した顔、未来の予測写真も添えました。
現実と、演出と、時間。
いくつもの「私」を、まとめて送りました。
虎猫の反応は、想像していた以上の熱量でした。
言葉だけで繋がっていた存在が、
「目に見える現実」として現れたとき、
人の中で何が起きるのか。
限られた環境で、長い時間をかけて築いた関係だからこそ、その一枚の重みは、とても大きかったのだと思います。
虎猫より
今日はAmazing dayで〜す!笑
手紙だけでなく、写真まで送ってくれてありがとうございま〜す!
初めまして白猫って感じでしたよぉ〜!
そして、まんざらじゃないよ〜!
好きな顔ですよ〜
やっと逢えましたね!
ずっと、白猫の娘さんが描いた環奈風の絵を見て想像していたから、一気に現実的になったよ。
ね〜白猫!
君はトホホな顔なんかじゃないよ〜
整った顔立ちで、美人部類に入る顔だよ!
男性を引き寄せる深みのある顔ですよ〜
静かな、ちょっと神秘的な魅力を感じさせる顔です。
特に目の奥に秘める強い意志の力を感じる。
ガン見だよ〜Darling!
隅々までずっとガン見です〜!
これがずっと日夜想いを馳せていた白猫なのね〜でもね!
爆笑しちゃってゴメンなさい〜笑
バッチリメイクの写真。
地雷踏んでしまったなぁ〜
あの化粧はないよ〜さすがに…
おかしい〜!ハッハッ!
目がおかしいし、顔全体がおかめみたい〜笑
さっそく写真立てに飾ったよ〜!
ちなみに、真ん中は鉛筆画の白猫です。
一番気に入った。
好きな写真です。
静かにどっしりと構えている顔の内側から、溢れる感情の中に、優しさが滲み出ている重みのある顔です。
隣の写真と同じ人なのに、こんなに感じ方が違うとは、ちょっと驚きました。
薄化粧の写真はすごく美人ですよ〜
この顔で外に出歩いたら心配だよ〜白猫!
全体の写真の目力から、無言の圧を感じさせます。
白猫は奥深い顔をしているね。
クールなのに、情熱を隠しきれていない。
静かに見えるけど、今にも動き出す大胆さが、目から伝わってくるように感じる。
地味そうで地味さを感じさせない。
内側からの感情が静かに顔から滲み出てる感じ。
……特にね、顎のラインの強さが、奥歯を静かに噛みしめているのが顔から分かる。
これは、色んなものを呑み込んできた器の表れでもある口角と顎の形です。
もう隅々まで観察しまくっていますよ〜笑!
白猫の顔は、中身を沢山詰め込んだ顔です。
想像以上の顔でしたぁ〜
今まで白猫から、自分の顔に対しての自信のなさを聞いて、色々と想像してきましたが、イメージがほぼ全部覆った〜笑!
私には、勿体ないくらいの顔でしたよ〜Darling。
お世辞は嫌いなので正直に言うと、美人部類側にいるし、しかも中身がしっかり兼ね備えられている顔でした。
特別だから褒めているわけじゃないよ!
まだ、興奮が収まらないです〜笑!
見れば見るほど引き込まれていく……
いつか写真を送ってくれるように想い続けたら、本当に送ってくれたね。
まさか、本当に伝わったとは夢のようです。
決断してくれてありがとう〜白猫!
あのね、鉛筆画を見ながら、ふと、隣の地雷系!を見たら、また笑ってしまいましたよ〜
まつ毛がケバすぎてヤバそうな目をしてるよ。
双子が爆笑したのが分かる気がする〜
ナチュラルメイクが一番美人だけど、私的には、すっぴんのほうが良いかな〜
でも一番好きなのは鉛筆画です。
なんとも言えない、奥行きのある魅力を感じるんだよね。
あと、60代の写真ね。
ちょっとこれ、AIに異議あり!
どう見ても80代前後でしょう〜
AIでも、レベルの差が出るのですね。
表面より内側からの違いをハッキリと感じさせる。
2枚とも凛とした気品溢れるおばあちゃんです。
白猫は、間違いなくそうなってくると思います。
私は、上の写真が外見的に近いと思うけど、内側から出ている気質という品は、下の写真が近いと
思いました。
目力が白猫そのものだと感じます。
肌やシワなどは加工できても、目はそのままだから、その力のある中に、優しさも滲んでいる奥行きのある深い目が好きです。
ちなみに、シワもたるみもシミも、そのままあったら、もっと白猫の深みを表せるのになぁと思いました。
グレイヘアはカッコいいですね〜
この二人は、たとえ白猫じゃなくてもいけるなぁ〜笑!(冗談よ〜)
この白猫を見ながら、歳を重ねていく顔を想像すると、やっぱり下の品のある知性溢れる目をしている優しい綺麗なマダムに辿り着くんだよね〜
これは、私の中から感じ取ったものですが、白猫は歳を重ねるほど綺麗になる人です。
今まで生きてきた人生の中で、喜びも苦しみも痛みも傷もすべて、時間と共にあるだけでなく、その重み、深みも同時に顔に刻み込まれていくのです。
その顔に滲み出ているものは、この世のたった一人の白猫ですから、ありのままが一番カッコいいし、今まで通りの白猫でいることが、一番素敵じゃないかなと思うのです。
歳をとるのは私も同じですから、だらしない爺ちゃんにならないように、私は私でしっかりしないとね。
ハゲになっても、品のあるハゲ爺ちゃんになりたいです〜笑
今回、写真を送ってくれて本当にありがとう!
世界が変わりました!
白猫が実際にいる世界が、こんなにも違うとは驚きました。
今まで頭の中、心の中で一緒にいた白猫が、飛び出してきて目の前に現れた感覚でした。
部屋の色彩も空気も本当に変わりました。
写真一つでこんなにも変わるのは驚きだけど、不思議ではないと思いました。
現実でありながらも、どこかで現実離れした感じだったのが、この写真によって、すべてが現実であり赤裸々に生きている、存在していることを告げてくれた。
このリアル感は言葉では説明できません!
私にとって、これはただの写真では決してないのです!
人生の奇跡的な瞬間でもあるのです。
この現実感は一気に白猫との距離が縮まっただけではなく、見えない壁みたいなものを、一気に取っ払ったのです。
白猫を見つめながら、見つめられながら生活できることは、私にとってどんなことにも変えられない原動力になっているのです。
顔を見ているとすごく落ち着きます。
心の栄養になりまくっていますよ〜
いつも白猫の発想に驚いてばかりだけど、今回ほど嬉しい驚きはないです〜!
正直、ちょっとフリーズ状態になりましたぁ〜笑!
また、驚かせてね〜Darling。
白猫より
私は面会できる日まで、顔は見せないつもりでした。
でも、DV相談を終えたあと何気なく撮った写真を見て、この顔を差し出そうと思ったのです。
それは、今まで閉じ込めていた自分を吐き出し、新しい扉を開けた瞬間の顔だったからです。
そして、少し遊び心も込めて、加工した写真や未来の予測写真も添えました。
真面目にリアルな自分だけを差し出すのが、少し照れくさかったのかもしれません。
返事の中の、「まんざらじゃないよ〜」とか、「美人部類に入る顔だよ」といった、はっきりと言い切らない言葉に、どこか正直さを感じました。私は、自分の顔を美人だと思ったことはありません。
そして、手紙を読みながら、どこかクールな自分もいました。
それは、ありのままの自分そのものではなかったからです。
これまで、自分の顔に自信がないことを伝え、代わりに娘の描いた少女漫画風の似顔絵を送っていました。ギャップは大きかったはずです。
それでも、抑えきれない感情の中で、外見だけではなく、奥にあるものを読み取ろうとしている。そこに、虎猫らしさを感じました。
「整っているか」ではなく、「本質に近いか」を見ている人。
だからこそ、色も情報も削ぎ落とされた鉛筆画の中に、私を見たのかもしれません。
私は外見より、本質を理解しようとしてくれることのほうが、ずっと嬉しい。どう見えるかではなく、どう在るかを見てほしい。
写真を差し出したことは、想像の中にいた私が現実として立ち現れた瞬間でした。
見えるようになることは、距離を縮めると同時に、これまでとは違う関係の在り方を生み出します。
それでも私は、これまでと同じように、心と心で向き合う関係を大切にしていきたいと思っています。
