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虎猫からの手紙㉕大統領選の賭けと白ブリーフ──虎猫が語る世界の今

今回は、同囚たちとアメリカ大統領選をめぐって行われた、白ブリーフを賭けた勝負の話です。

笑ってしまう話のはずが、読み進めるほどに世界の現実へと繋がっていきます。


虎猫の手紙

うちの工場はトランプ派とハリス派で賭けをしました。
負けたグループは白ブリーフを購入して、1カ月穿くという、おかしな賭けだけど…

負けちゃったよ〜泣
1月から1カ月間ブリーフ姿だよ〜笑!
◯工場のブリーフ軍団の誕生だ〜泣

男の白ブリーフ姿って本当にマヌケで変態そのもの…ヤバイです。
考えるだけでイヤになっちゃう!笑

こんな人でも当選できるって不思議だよね?
でも、そうでもないんだ。
アメリカ社会を二分する選挙ではハッキリ見えてくる。

いくらトランプが下品な言葉や振る舞いをしても、自分たちには関係ない。利益をもたらしてくれれば、それだけで票を投じる。
そんなふうにも見えた。
ある意味すごいよね。恥や外聞よりも、利益が一番に置かれているように感じる。

トランプが掲げたアメリカ第一主義の本当の意味は、自分自身の利益を謳っている。
それをトランプ支持者たちは分かっている。
だから、トランプが罪を犯していようが、どんな最低な人間でも関係ない。
自分たちの利益さえあればいい。

モラルのなさや下品な人格やハラスメントなど、逆にトランプを盛り上げていると感じました。

トランプが勝つとも感じていたが、ブリーフを穿いてでも、自分は票を投じることはできないと思いました。笑

トランプは国の利益より、当選して自分の利益を優先させることが目に見えているので、これから4年間、日本を含め、世界の秩序が大きく乱れることが予想される。

彼はビジネスマンだから、利益しか興味がないので、関税と国の利益を盾にして、沢山の国が振り回されるに違いない。

いまの国際情勢は、アメリカだけが自国第一の保護主義を掲げているわけではない。
フランスもドイツもイギリスも、自国保護主義の政党が圧勝している。
自分たちさえ良ければいいという民意がハッキリと露呈していた。

世界の難民が1億人を超えました。
これからも増え続けると予想される中、各国は難民、移民を拒む法律を次々と打ち出している。

同じように、この世に生を受けた命なのに、どれだけ不平等であろうか…と思わずにはいられない。

刑務所にいる私でさえ、三食と雨風をしのぐ場所がある。

世界の79億人に見捨てられた形で、1億数千万の難民は、流されながら劣悪な環境の中、なんとか生き延びて、世界の人々が自分たちに生きる場所を分けてくれることを、ただただその淡い期待に縋って生きている…

その姿を想像すると、この立場でいながらも、恵まれていることに感謝せずにはいられない。

難民の子供たちの目には、どんな世界が映し出されているのだろう…

何もできなくても、恵まれていることに感謝の気持ちを忘れずに日々をしっかりと生きていきたいです。


白猫より

虎猫の手紙は、工場内のくだらない賭けと白ブリーフの話から始まります。

笑ってしまうような一幕ですが、読み進めると、その視線は次第にアメリカの選挙の本質、各国の保護主義、そして1億人を超える難民の現実へと、真剣に向けられていきます。

刑務所という限られた環境にいながら、世界の不平等や命の在り方に思いを馳せ、「自分は恵まれている」と感謝する。
そのまなざしの広さと真摯さが、印象的でした。

白いブリーフの記憶よりも、はるかに強く心に残りました。


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