半導体大仏【毎週ショートショートnote】
「…というふうに、現代のデジタル社会は半導体の技術によってできていると言っても過言ではありません」
通葉学院大学メディア情報学部教授、伴大道(ばん・たいどう)は、授業の中で何度も何度も言う。
大学ウェブサイトの情報によると、教授になる前は半導体を扱う会社で働いていたらしい。
「諸君、半導体の何が素晴らしいかと言うとだね…」
「あーあ、また始まったよ」
大学一年生の大森がボソッと呟く。
「この前なんて『君たちは本当に騒がしい。私がもし半導体なら、今すぐ耳のスイッチを切るよ』なんて言ってたよな」
隣に座る石原が呆れた様子で続いた。
◇
授業後、大森と石原が歩いていると、たまたま伴教授の研究室の前を通り掛かった。
教授は両手を合わせ、何かを祈っているようだった。
「なぁ、あの人何やってるの?」
大森が言うと、石原はまた呆れた顔で答えた。
「さあ。『半導体大仏』でもいるんじゃないの。全身半導体でできた大仏か何か」
今週も、田原にかさんの【毎週ショートショートnote】に参加しました。
いつも素敵なお題をありがとうございます😊
皆様の作品に触れられるのもすごく楽しみです。
毎週ショートショートnote、最近毎週参加できています。
これからも続けたいですね。
ちなみに、この毎ショにも、大森と石原が登場します。
来週のお題も楽しみですね。
