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フルサイズ入門機、いま買うならどれ?

~EOS R8 Mark II、α7C II、Nikon Z5IIを「写真・シネマ・Vlog」で斬ってみる~

2026年9月、Canonから「EOS R8 Mark II」が発表された。

初代R8で惜しかった部分をかなり正面から潰してきた。

ボディ内手ブレ補正を搭載し、AFを強化し、40コマ/秒の電子シャッター連写を維持。4K 60pはクロップなし、フルHDなら180pまで対応する。

しかも重量は約546g。

つまり、かなり軽い。

一方で、すでに市場にはSony α7C IIとNikon Z5IIがいる。

どちらもフルサイズセンサー、ボディ内手ブレ補正、高性能AF、4K動画を備える。

価格帯も近い。

では、どれがいいのか。

……という話になるのだが、この3台、実は「同じクラスのカメラ」と考えると少し間違える。

同じなのはセンサーサイズと価格帯。

思想はかなり違う。

今回は、

  • スチル写真

  • シネマ/映像制作

  • Vlog/日常動画

の3つに分けて比較してみたい。


まずスペックを並べる

$$
\small \def\arraystretch{1.5}
\begin{array}{lrrr}
\hline
\textsf{\textbf{項目}} & \textsf{\textbf{Canon R8mII}} & \textsf{\textbf{Sony α7C II}} & \textsf{\textbf{Nikon Z5II}} \\ \hline \hline
\textsf{\textbf{発売}} & \textsf{2026年10月29日} & \textsf{2023年9月} & \textsf{2025年4月} \\
\textsf{\textbf{センサー}} & \textsf{フルサイズCMOS} & \textsf{フルサイズ裏面照射CMOS} & \textsf{フルサイズ裏面照射CMOS} \\
\textsf{\textbf{有効画素数}} & \textsf{約2420万画素} & \textsf{約3300万画素} & \textsf{約2450万画素} \\
\textsf{\textbf{常用ISO}} & \textsf{100–102400} & \textsf{100–51200} & \textsf{100–64000} \\
\textsf{\textbf{拡張ISO}} & \textsf{50–204800相当} & \textsf{50–204800} & \textsf{50–204800相当} \\
\textsf{\textbf{IBIS}} & \textsf{最大7.5段・中央} & \textsf{最大7.0段} & \textsf{最大7.5段・中央} \\
\textsf{\textbf{メカ/電子先幕連写}} & \textsf{約6fps} & \textsf{最大10fps} & \textsf{約7.8fps/電子先幕9.4fps} \\
\textsf{\textbf{電子シャッター}} & \textsf{最大40fps} & \textsf{最大10fps} & \textsf{最大10fps、拡張14fps} \\
\textsf{\textbf{特殊高速撮影}} & \textsf{―} & \textsf{―} & \textsf{JPEG最大30fps+プリキャプチャ} \\
\textsf{\textbf{X同調}} & \textsf{1/200秒} & \textsf{1/160秒} & \textsf{1/200秒} \\
\textsf{\textbf{EVF}} & \textsf{約236万ドット} & \textsf{約236万ドット} & \textsf{約369万ドット} \\
\textsf{\textbf{背面液晶}} & \textsf{3.0型・約162万ドット} & \textsf{3.0型・約104万ドット} & \textsf{約210万ドット} \\
\textsf{\textbf{メディア}} & \textsf{SD UHS-II×1} & \textsf{SD UHS-II×1} & \textsf{SD UHS-II×2} \\
\textsf{\textbf{4K 60p}} & \textsf{\textbf{クロップなし}} & \textsf{APS-Cクロップ} & \textsf{\textbf{APS-Cクロップ}} \\
\textsf{\textbf{4K 30p}} & \textsf{6Kオーバーサンプリング} & \textsf{○} & \textsf{○} \\
\textsf{\textbf{FHD 120p}} & \textsf{○} & \textsf{○} & \textsf{○} \\
\textsf{\textbf{FHD 180p}} & \textsf{\textbf{○}} & \textsf{―} & \textsf{―} \\
\textsf{\textbf{10bit動画}} & \textsf{○} & \textsf{○} & \textsf{○} \\
\textsf{\textbf{Log}} & \textsf{Canon Log 3} & \textsf{S-Log3等} & \textsf{N-Log} \\
\textsf{\textbf{RAW動画}} & \textsf{―} & \textsf{外部RAW出力なし} & \textsf{\textbf{12bit N-RAW内部記録}} \\
\textsf{\textbf{タイムコード}} & \textsf{○} & \textsf{○} & \textsf{○} \\
\textsf{\textbf{ヘッドホン端子}} & \textsf{○} & \textsf{○} & \textsf{○} \\
\textsf{\textbf{AF}} & \textsf{Dual Pixel CMOS AF II} & \textsf{AIプロセッシング+759点} & \textsf{EXPEED 7+3D Tracking} \\
\textsf{\textbf{被写体認識}} & \textsf{人物など} & \textsf{人・動物・鳥・昆虫・乗り物など} & \textsf{9種類} \\
\textsf{\textbf{防塵防滴}} & \textsf{配慮設計} & \textsf{配慮設計} & \textsf{○} \\
\textsf{\textbf{重量}} & \textsf{約546g} & \textsf{約514g} & \textsf{約710g} \\ \hline
\end{array}
$$

CanonのR8 Mark IIは2420万画素、ISO100~102400、電子先幕6fps/電子40fps、X同調1/200秒、最大7.5段のIBISを搭載する。AF測距輝度範囲もEV-7.5まで拡大された。

α7C IIは3300万画素、ISO100~51200、10fps、7段IBIS。AFは最大759点の位相差検出に加え、AI処理による被写体認識を備える。

Z5IIは2450万画素、ISO100~64000、メカニカル/オート時7.8fps、電子先幕9.4fps、電子シャッター10fps、拡張14fps。さらにJPEG限定ながら30fps+プリキャプチャにも対応する。


価格はどうなのか

ここは2026年9月17日現在という日付が重要だ。

EOS R8 Mark IIは本日発表されたばかりで、予約開始は9月18日、発売は10月29日。

したがって、本日時点ではビックカメラ・ヨドバシ・ヤマダの「市場実売価格」はまだ存在しない。

Canon公式価格はボディ275,000円。

一方、既発売モデルは量販店価格を確認できる。

$$
\small \def\arraystretch{1.5}
\begin{array}{lrrr}
\hline
\textsf{\textbf{機種}} & \textsf{\textbf{ビックカメラ}} & \textsf{\textbf{ヤマダウェブコム}} & \textsf{\textbf{本日時点の目安}} \\ \hline \hline
\textsf{\textbf{EOS R8 Mark II}} & \textsf{未発売} & \textsf{未発売} & \textsf{275,000円・Canon公式価格} \\
\textsf{\textbf{α7C II}} & \textsf{306,900円} & \textsf{267,480円} & \textsf{約267,000~307,000円} \\
\textsf{\textbf{Z5II}} & \textsf{258,500円} & \textsf{232,650円} & \textsf{約233,000~259,000円} \\ \hline
\end{array}
$$

ビックカメラではα7C IIが306,900円、Z5IIが258,500円。ヤマダウェブコムではα7C IIが267,480円、Z5IIが232,650円だった。

つまり、

価格だけならZ5IIがかなり強い。

しかもZ5IIには現在、Nikonのキャッシュバックキャンペーンも設定されている。ビックカメラでは2026年10月13日までの購入・応募を対象に最大75,000円のキャンペーンが案内されている。

R8 Mark IIはまだ発売前なので、実売価格がどう落ち着くかは未知数。

ここは発売後にもう一度見る必要がある。


高感度は「ISOいくつまで使えるか」で見る

カタログだけを見ると、

R8 Mark II:ISO102400

α7C II:ISO51200

Z5II:ISO64000

となる。

だが、これはあまり意味がない。

ISO102400が使えるからISO102400が綺麗、という話ではない。

実際のレビューを見ると、α7C IIではISO6400あたりからノイズが明確になり、ISO12800ではかなり気になるという評価がある。一方、別レビューではISO12800~25600も十分実用的、ISO51200も緊急用なら可という評価もある。

Z5IIはかなり強い。

レビューではISO6400まで非常にクリーン、ISO12800も実用的、ISO25600ではノイズリダクションによるディテール低下が見え始めるものの、用途によっては使えるという評価が出ている。

R8 Mark IIはセンサーがR6 Mark II系の2420万画素で、現時点のレビューではISO3200は十分実用的、ISO6400~12800もノイズリダクションを前提に十分使えるという評価になっている。ISO25600はかなり厳しくなる。

ざっくり実用感で言えば、

$$
\small \def\arraystretch{1.5}
\begin{array}{llll}
\hline
\textsf{\textbf{ISO}} & \textsf{\textbf{R8mII}} & \textsf{\textbf{α7C II}} & \textsf{\textbf{Z5II}} \\ \hline \hline
\textsf{\textbf{800}} & \textsf{◎} & \textsf{◎} & \textsf{◎} \\
\textsf{\textbf{1600}} & \textsf{◎} & \textsf{◎} & \textsf{◎} \\
\textsf{\textbf{3200}} & \textsf{◎} & \textsf{◎} & \textsf{◎} \\
\textsf{\textbf{6400}} & \textsf{◎} & \textsf{○~◎} & \textsf{◎} \\
\textsf{\textbf{12800}} & \textsf{○} & \textsf{○} & \textsf{○~◎} \\
\textsf{\textbf{25600}} & \textsf{△} & \textsf{△} & \textsf{△~○} \\
\textsf{\textbf{51200}} & \textsf{△~×} & \textsf{△~×} & \textsf{△~○} \\
\textsf{\textbf{102400}} & \textsf{カタログ上○} & \textsf{拡張} & \textsf{拡張} \\ \hline
\end{array}
$$

くらいの感覚で考えたほうがいい。

そして、ここで大事なのがIBIS

夜景や室内で静止した被写体を撮るなら、ISOを上げるよりシャッタースピードを落とせるほうが効く。

だからR8 IIの7.5段、Z5IIの7.5段、α7C IIの7段という数字は、単なるスペック競争ではなく実際の撮影結果に効いてくる。


AFは3台とも「もう初心者用」というレベルではない

ここは面白い。

α7C II

AFについては、かなり強い。

AIプロセッシングユニットによる人物・動物・鳥・昆虫・車・列車・飛行機などの認識に対応。

レビューでも、人物の顔や目を追い続ける能力、動物や鳥の追従性能は非常に高く評価されている。

つまり、

「AF設定を詰める」という行為そのものを減らせる。

これはVlogでは相当に大きい。


Z5II

Z5IIもかなり良くなった。

EXPEED 7を搭載し、9種類の被写体認識、3D Trackingに対応。

レビューでは従来Z5からAF性能が大幅に向上し、目の検出もかなり信頼できると評価されている。

ただし、被写体認識をONにしたままでは、意図しない対象を拾うことがあるという指摘もある。

つまり、

かなり優秀。でも「完全放置で何でもOK」ではない。


R8 Mark II

CanonはDual Pixel CMOS AF II。

AF測距輝度範囲はEV-7.5。

さらに人物の優先登録機能なども搭載している。

初代R8の時点でCanonのAFはかなり優秀だったので、Mark IIは「AFを革命的に変えた」というより、

もともと強かったAFをさらに磨いた

と考えるほうが正しい。


スチル写真だけならどうなる?

ここからが重要。

α7C IIは33MPが効いてくる

3300万画素。

これは単純に「画素数が多いから偉い」という話ではない。

人物、風景、街スナップ、ポートレートでは、あとからトリミングできる余裕が増える。

APS-Cクロップしても約1400万画素。

つまり、

「あとで切ればいい」がかなり成立する。

写真作品を作る人には、この余裕は地味に効く。


R8 Mark IIは2420万画素で割り切っている

一方のR8 IIは約2420万画素。

ここはSonyに負ける。

ただし、2420万画素というのは写真として不足しているわけではない。

むしろ、

「作品を作るには十分。トリミング耐性を最優先しないなら問題なし」

という現実的な数字。

しかも電子シャッター40fps。

動体撮影なら相当強い。


Z5IIは2450万画素

Z5IIも2450万画素。

α7C IIほどのトリミング耐性はない。

しかし、24MPクラスのフルサイズセンサーとして画質は非常に安定している。

DPReviewも、24MPフルサイズとして他機種と同等の高感度性能と評価している。

そしてZ5IIには、

デュアルSDカードスロット

がある。

これが意外と大きい。

仕事やイベント撮影では、

「撮影中にカードが死んだら?」

という話になるからだ。

α7C IIとR8 IIはシングルスロット。

趣味なら気にしなくてもいい。

仕事なら気になる。


スチル派の辛口評価

α7C II

一番「写真を撮るための小型フルサイズ」として完成度が高い。

33MP、強力AF、7段IBIS。

ただしEVFと背面液晶は価格を考えると少々ケチ臭い。

特にEVFは236万ドット。

この価格帯で「そこを削るの?」という気持ちはある。


R8 Mark II

写真機としてはかなり面白い。

軽い。

AFが強い。

40fps。

IBIS搭載。

しかもCanonのJPEG。

ただし、2420万画素。

そしてシングルスロット。

さらにバッテリーは小さい。

「小さく軽くするために割り切ったカメラ」という思想がかなり明確。


Z5II

スチル機としては非常に真面目。

EVFが良い。

IBISが強い。

デュアルカード。

3D Tracking。

高感度も強い。

そして安い。

唯一、

重い。

710g。

α7C IIの約514g、R8 IIの約546gと比べると明確に違う。

「小型フルサイズ」という観点では、Z5IIだけ方向が違う。


では「シネマ勢」はどうか

ここで勢力図が変わる。

R8 Mark IIは4K 60pが強い

R8 Mark IIは4K 60pをクロップなしで撮影できる。

しかも10bit 4:2:2。

Canon Log 3も搭載。

さらにフルHDなら180fps。

Canon Log 3では最大14stop相当のダイナミックレンジを謳う。

これはかなり強い。

しかも動画撮影では4ch 24bit LPCMにも対応。

タイムコードも使える。

つまり、

「写真機のおまけ動画」から一段上に行っている。

ただし弱点がある。

4K60pの連続撮影時間。

Canonの測定では約33~35分。

4K30pなら熱による制限なし。

なので、

短い作品を撮るなら強い。長回しは怖い。


Z5IIは「映像制作」という意味では異常に真面目

Z5IIの最大の武器は、

12bit N-RAWを内部記録できること。

これが強い。

外部レコーダーを持ち歩かなくてもRAW動画を撮れる。

さらにN-Log、ウェーブフォーム、タイムコードなど映像制作向け機能も揃っている。

つまり、

「ちゃんと編集する人」にとってZ5IIは恐ろしくコスパがいい。

ただし、4K60pはAPS-Cクロップ。

ここは痛い。

フルサイズの広角感を活かして60pで撮りたい人には、R8 IIのほうが素直。


α7C IIは「映像を撮れる写真機」として優秀

α7C IIも10bit 4:2:2、S-Log3、タイムコード、プロキシ記録などを備える。

ただし4K60pはAPS-Cクロップ。

そしてRAW動画の内部記録には対応しない。

つまり、

映像制作そのものを極めるなら、α7C IIは少し中途半端。

でも、

「写真も撮る」

「動画も撮る」

「持ち歩きたい」

という人にはものすごく強い。


そしてVlogになると、また話が変わる

Vlogではスペック表より、

AF、手ブレ補正、重量、バッテリー、液晶、レンズ

のほうが重要になる。

ここでα7C IIが急に強くなる。


α7C IIのVlog適性は高い

約514g。

AI AF。

バリアングル。

4K10bit。

Active SteadyShot。

そしてNP-FZ100。

CIPAで液晶使用時約560枚。

動画連続撮影も約165分。

さらにAFの信頼性が高い。

Vlogで一番困るのは、

「喋っているのに顔を見失う」

こと。

α7C IIはここが非常に強い。


R8 Mark IIもVlog機としてかなり化けた

初代R8との最大の違いは、やはりIBIS。

しかも動画電子ISとの協調制御まで入っている。

Canon自身も歩き撮りを想定した「強」「強+」の電子ISを用意している。

さらに4K60pがクロップなし。

これはVlogではかなり大きい。

ただしバッテリー。

LP-E17。

ここは正直、

「動画を撮るカメラとして、それでいいのか?」

という気持ちが残る。

Canonの測定でも4K60pで約40分のバッテリー駆動。

Vlogなら予備バッテリーを持つ前提になる。


Z5IIはVlogには少し大げさ

性能は高い。

でも710g。

そして4K60pクロップ。

N-RAW。

デュアルSD。

3.69Mドット級EVF。

……いや、Vlogにそこまで要る?

という話になる。

カメラを固定して撮るなら非常に良い。

YouTubeの作品制作なら強い。

しかし、

街を歩きながら撮るVlogカメラとしては、明らかにオーバースペック。


そして最後に「レンズ」

これを忘れるとカメラ比較は半分しか終わらない。

Sony Eマウント

ここは依然として強い。

純正Sony G MasterからG、無印まで揃い、さらにSIGMA、TAMRON、SAMYANG、ZEISSなどの選択肢が広い。

TAMRONだけ見てもSony Eマウントには広角から超望遠、便利ズーム、F2.8ズームまでかなりのラインアップがある。

そして何より、

「純正より安く、純正に近い性能」

という選択肢が多い。

α7C IIの強みは、本体だけではない。

レンズを買い足していくほど効いてくる。


Nikon Zマウント

Zもかなり強くなった。

NIKKOR Zの純正ラインアップに加えて、SIGMA、TAMRONなどの選択肢も増えた。

特にTAMRONはZマウント向けのズームをかなり積極的に展開している。

Z5IIとの組み合わせなら、

  • 24-50mm

  • 24-120mm

  • 24-200mm

  • 28-75mm F2.8

  • 70-180mm F2.8

  • 180-600mm

など、かなり現実的なシステムが組める。

そしてNikonは純正S-Lineの描写力が強い。


Canon RFマウント

ここは以前ほど悲観する必要はなくなった。

SIGMAがRFマウント用レンズを正式展開しており、2026年現在もRFレンズのファームウェア更新が続いている。

ただし、

Sony EやNikon Zと比べると、フルサイズRFのサードパーティー選択肢はまだ狭い。

TAMRONについても2026年時点ではRF向けはAPS-C用が中心で、フルサイズRF用のラインアップは掲載されていない。

したがって、

「これから10本、20本とレンズを増やしたい」

という人ほど、マウント選びは慎重にしたほうがいい。

カメラ本体の数万円差なんて、レンズを3本買ったら吹き飛ぶ。

カメラ沼の恐ろしいところである。


3台を用途別に見る

$$
\small \def\arraystretch{1.5}
\begin{array}{llll}
\hline
\textsf{\textbf{用途}} & \textsf{\textbf{R8 mII}} & \textsf{\textbf{α7C II}} & \textsf{\textbf{Z5II}} \\ \hline \hline
\textsf{\textbf{スチル}} & \textsf{◎} & \textsf{◎} & \textsf{◎} \\
\textsf{\textbf{ポートレート}} & \textsf{◎} & \textsf{◎} & \textsf{◎} \\
\textsf{\textbf{スナップ}} & \textsf{◎} & \textsf{◎◎} & \textsf{○} \\
\textsf{\textbf{風景}} & \textsf{○} & \textsf{◎} & \textsf{◎} \\
\textsf{\textbf{動体}} & \textsf{◎◎} & \textsf{◎} & \textsf{○~◎} \\
\textsf{\textbf{夜景}} & \textsf{◎} & \textsf{◎} & \textsf{◎} \\
\textsf{\textbf{シネマ}} & \textsf{◎} & \textsf{○~◎} & \textsf{◎◎} \\
\textsf{\textbf{RAW動画}} & \textsf{×} & \textsf{×} & \textsf{\textbf{◎}} \\
\textsf{\textbf{Vlog}} & \textsf{◎} & \textsf{\textbf{◎◎}} & \textsf{○} \\
\textsf{\textbf{長時間動画}} & \textsf{△} & \textsf{◎} & \textsf{◎} \\
\textsf{\textbf{AF}} & \textsf{◎◎} & \textsf{\textbf{◎◎}} & \textsf{◎} \\
\textsf{\textbf{レンズ選択肢}} & \textsf{○} & \textsf{\textbf{◎◎}} & \textsf{◎} \\
\textsf{\textbf{携帯性}} & \textsf{◎} & \textsf{\textbf{◎◎}} & \textsf{△} \\
\textsf{\textbf{堅牢性・業務撮影}} & \textsf{○} & \textsf{○} & \textsf{\textbf{◎}} \\
\textsf{\textbf{カード冗長性}} & \textsf{△} & \textsf{△} & \textsf{\textbf{◎◎}} \\
\textsf{\textbf{コストパフォーマンス}} & \textsf{未発売} & \textsf{○} & \textsf{\textbf{◎◎}} \\ \hline
\end{array}
$$


結局、この3台は何が違うのか

EOS R8 Mark IIは、

「軽くしたR6系のエントリー機」

に近い。

2420万画素。

40fps。

強力AF。

IBIS。

4K60p。

Canon Log 3。

かなり全部入り。

ただし、バッテリーとシングルスロットは明確な割り切り。


α7C IIは、

「小型化したα7 IV系」

と考えると分かりやすい。

3300万画素。

強力なAI AF。

7段IBIS。

10bit動画。

小型ボディ。

そしてEマウント。

写真と動画を両方やる人が持ち歩くカメラとして、思想が非常に明確。


Z5IIは、

「エントリー価格で上位機の中身をかなり突っ込んだカメラ」

だ。

7.5段IBIS。

3D Tracking。

高感度。

高解像EVF。

デュアルSD。

N-RAW。

N-Log。

かなり真面目。

その代わり重い。


だから「初心者におすすめ」は意味がない

初心者だからR8 Mark II。

初心者だからα7C II。

初心者だからZ5II。

……という選び方は、もう古いと思う。

重要なのは、

何を撮るのか。


スチル写真だけ撮る人

α7C IIとZ5IIの2台が特に面白い。

高画素が欲しいならα7C II。

カメラらしい操作感、EVF、デュアルスロット、高感度、コストを重視するならZ5II。

R8 Mark IIは、

「Canonの色とAF、軽さ、連写が欲しい」

という人に刺さる。


シネマ勢

ここはZ5IIがかなり異質。

12bit N-RAW内部記録は強烈。

一方で4K60pのクロップが許容できるなら、という条件付き。

クロップなし4K60pとCanon Log 3を重視するならR8 Mark II。

Sonyは非常に優秀だが、α7C IIというボディ自体は「シネマ専用機」として設計されたものではない。


Vlog勢

α7C IIが非常に強い。

軽い。

AFが強い。

バッテリーが大きい。

Active手ブレ補正がある。

10bit動画。

レンズも豊富。

R8 Mark IIもかなり追い上げた。

特にクロップなし4K60pは魅力。

ただしバッテリーが気になる。

Z5IIは……

Vlogだけなら、ちょっと筋肉質すぎる。


最後に

この3台を「どれが一番か」という一言で片付けるのは、正直もったいない。

EOS R8 Mark IIは、

軽さ・AF・連写・動画の全部を高い水準でまとめたCanon。

α7C IIは、

小型・高画素・AF・レンズシステムのSony。

Z5IIは、

価格・EVF・高感度・カード・RAW動画まで含めて、妙に真面目なNikon。

そして面白いのは、

3台とも「初心者が買うカメラ」としては、すでに十分すぎるほど高性能

ということ。

もはや問題は「初心者だから何を買うか」ではない。

写真を撮りたいのか。

映像作品を作りたいのか。

日常をラクに記録したいのか。

そこを決めてからカメラを選んだほうがいい。

カメラ本体より先に、撮るものを決めたほうがいい。

……まあ、それが決まった後にレンズ沼が待っているわけだが。

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