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もう、これで怖くない!心電図の見方

波形が読めないより、判断できない方が怖い


心電図で本当に怖いのは、
波形が読めないこと
では実は、ありません。

「なぜ続けていいと思ったのか」

それを説明できないまま、
患者さんに介入することです。

僕自身、
完全房室ブロックの患者さんを前に、
怖いのに止める根拠も言えない
状態になったことがあります。

でも、今は自信をもって
根拠を説明できるようになりました。


今回は、12誘導心電図ではなく

臨床場面で触れることの多い

モニター心電図について、説明したいと思います。


自己紹介



最初に、簡単な自己紹介ですが

僕は現役の理学療法士です。

心電図検定という試験で2級を取得しています。

じゃあ、2級とはどのレベルなのかというと

心電図の中等度~高度な判読力を有するもの
一般循環器医、循環器勤務ベテランメディカルプロフェッショナル

日本不整脈心電学会より引用

とされています。

つまり、普通の理学療法士よりは、心電図に詳しいということです。

現在、臨床経験10年目ですが心臓リハビリテーションの経験もあります。

この記事は理学療法士向けだけでなく

現場で働くコメディカルや学生にも参考になるように作ったつもりです。

明日からの皆さんの一助に少しでもなれば嬉しいです。


ただ、心電図の解説に留まらずに

実際の臨床場面で経験したこと、その時の対応についても述べていますので

是非、ご一読いただけると幸いです。

このとき、
僕は心電図の形よりも先に、

「なぜ続けていいと思ったのか」
を自分に問い直しました。

でも、うまく言葉にできませんでした。


※今後も、更新出来るところがあれば更新していく予定です。



モニター心電図とは


モニター心電図とは、何でしょうか?

実は12誘導心電図の一部波形のみを反映して
います。

その誘導とは、基本的にはⅡ誘導です。
(例外的にⅠ誘導、Ⅲ誘導を使うこともありますが今回は割愛します。)

これから述べる話もⅡ誘導でのことだと思って
下さい。

Ⅱ誘導は、最もP波QRS波T波が明瞭に描出
されます。

そのため、リズム異常、いわゆる不整脈の発見には適しているのですが

部位の異常の発見は難しいという点が
挙げられます。
(例えば、心筋梗塞等)

つまり、不整脈の監視目的でつけられていることが多いです。

アイントーベンの三角形

皆さん、お馴染み?のアイントーベンの三角形です。

Ⅱ誘導は、図でいうと右手から左足に向かって
流れる信号です。

この向きは、心臓の電気軸(心臓の電気が流れていく向き)に沿っています。

そのため、他のⅠ、Ⅲ誘導と比較し波形が最も明瞭に描出されます。



洞調律(sinus rhythm)


現場で働いておられる方の中では、カルテにsinusと書かれているのを目にしたことがあるかも知れません。

洞調律とは、洞結節で発生した号令が、
正しく心房-房室結節-心室へと

伝わり、それによって心電図のP、QRS、T波が
規則正しく現われ、

これが一定のリズムで繰り返されている状態を
指します。

洞調律
ハート先生の心電図教室より引用

ただし、洞調律=正常ではありません。

これがややこしいのですが

正常洞調律は、心拍数60~100回/分

それ以外の

洞性徐脈は、心拍数60回/分以下

洞性頻脈は、100回/分以上

これらは洞調律ではありますが、正常洞調律ではありません。


現場での判断


最初に結論を言うと細かい波形は見なくて
いいです。

見ている余裕もありません。

我々にまず求められる判断は診断ではないから
です。

では、何を求められるのかというと
その場での緊急性があるか?

この一点です。

略語も載せていますので是非、参考にして
下さい。

以下に個人的に危険度が高いと思う心電図を
解説付きで載せています。


致死性不整脈


主に心室細動(VF)、心室頻拍(VT)のことです。

まずは、これらについて説明していきます。



最も危険な心電図 心室細動(VF)

心室細動(VF) 
ハート先生の心電図教室より引用

何故、危険か?

心臓は普段は規則正しく動くことでポンプとしての役割を果たしています。

しかし、この状態は心室が痙攣しており全く
ポンプとしての役目を果たせていません。

何もしなければ、数分で死に至る非常に
危険な心電図
です。

直ちにAEDによる除細動が必要です。

もし、現場で遭遇した際はすぐに助けを呼んで、

心肺蘇生を行う必要があります!




心室頻拍(VT)

図解 循環器用語ハンドブック第3版より引用

心室頻拍(以下VT)には大きく分けて2種類あります。

それが、非持続性VT と 持続性VTです。
非持続性VTのことをNSVT(Non-Sustained Ventricular Tachycardia)と略すこともあります。

波形の特徴はQRS波がwide QRS何で約150~200回/分となることもあります

このうち、危険性が高いのはどちらでしょうか?

答えは持続性VTです。

非持続性VTは、30秒未満で停止するVT 
比較的予後は良好と言われています。

持続性VTは30秒以上経過しても停止しないVTです。
予後不良な場合が多いです。

但し、VTである以上、 
どちらも危険性があります。

何故、危険か?

VTはVFに移行する可能性が高いからです。


ただ、
現場のPT・OT・STに
最初から完璧な判読は必要ありません。

まず重要なのは、

・脈が速すぎないか
・wide QRSか
・症状があるか

この3点です。



僕自身、
心電図を勉強したことで

「危ない気がする」

を、

「だから止める」

と言語化できるようになりました。


複雑な判読ではなく、
臨床で最低限おさえておきたい波形に絞っています。

これらを覚えておけば、
臨床での怖さは確実に減ると思います。

ここから先は現場に出るなら押さえておきたい
心電図を厳選して解説しています。

細かい波形は覚えずにまずは、形だけでも覚えていってください。

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