息子の結婚式の朝に届いた、亡き母からのメッセージ
還暦を迎えた主婦の私が、これまでの人生を振り返ったとき、
「日々の何気ない出来事の中に、大切な気づきが詰まっている」と感じます。
今回は、息子の結婚式の朝に起きた、ちょっと不思議で、心がじんわり温まる出来事を綴ります。
⸻
引っ越しと、なくした大切なもの
私はこれまでの人生で、13回ほど引っ越しをしてきました。
若い頃は「新しい場所に住んでみたい」という気持ちが強くて、自ら動いていたのですが、
最近では、外からの都合やタイミングで「引っ越しのほうからやってくる」ような感覚です。
この4年だけでも3回、住まいを変えました。
引っ越しを繰り返していると、収納や整理の仕方も変わり、
「あれ、どこにしまったっけ?」ということがよく起こります。
そのなかで、どこにしまったかしら?と見つけられずにいたものがありました。
母子手帳
臍の緒
亡くなる前、母がくれた短い手紙(「この間はありがとうね」そんな何気ない一言)
母が3歳の七五三の(昭和10年位)写真
私にとって大切な「母との思い出の品々」です。
⸻
結婚式の朝に、突然それは現れた
そんな品々の行方がわからないまま、日々が過ぎていました。
そして迎えた、息子の結婚式の日の朝。
着物の着付けに向かう準備をしながら、ふと
「今日は母の形見の真珠の指輪をつけて行こう」
と思い立ちました。
その指輪を保管している箱を開けた瞬間——
目に飛び込んできたのは、なんと、長いあいだ探していた母との思い出の品々だったのです。
なぜそこにあったのか、まったく覚えがありません。
でも確かに、それらは箱の一番上に、大事そうに置かれていたのです。
⸻
亡き母が「式に来てくれた」と思えた瞬間
驚いたのと同時に、心がじわっと温かくなりました。
まるで母が、
「おめでとう。私もちゃんと式に行ってるからね」
と、声をかけてくれたような気がしたのです。
息子がまだ2歳の頃、母は亡くなりました。
きっと、母も孫の成長を見届けたかっただろうと思います。
だからこそ、このタイミングで思い出の品が姿を現したことに、
深い意味を感じずにはいられませんでした。
私は、両親が用意してくれていた源氏物語絵巻の帯を締めて、
息子の門出を見届ける式に向かいました。
⸻
見えないけれど、確かにあるもの
人生のなかで、時々こういう「偶然とは思えないできごと」が起こります。
それは、
見えないけれど確かにそばにある「思い」や「つながり」を感じさせてくれる瞬間です。
引っ越しで見失っていた大切なものが、
一番大事な日の朝に、まるで用意されていたかのように見つかる——。
これはきっと、亡き母からの贈りものだったんだと思います。
⸻
ここまで読んでくださって、ありがとうございました。
どこかで、同じように「見えない誰かの優しさ」に触れた経験のある方に届いたら嬉しいです。
スタエフ⬇️
