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杉山愛vs潮田玲子の卓球対決が熱すぎた!──トップアスリートが見せた「真剣勝負」 @編成王川島(元教授、定年退職769日目)

600 字で魅せる物語──『編成王川島』が切り拓く新感覚エンタメ

ひと月ほど前、とても面白い企画の番組を視聴しました。お笑い芸人でタレントの川島明さんが MC を務める『編成王川島』です。NHK でのレギュラー化を目指し、新しいバラエティ企画を試すという番組でした。このシリーズは以前にも何度か観たことがありましたが、今回の企画はその中でも群を抜いて秀逸でした。タイトルは「1分小説バトル」。昨今の小説読者の減少を背景に、ショートショートをさらに圧縮した約 600 字以内、つまり1分で読める分量の「1分小説」を書き下ろし、対戦形式で競い合うという内容です。エンタメ界の有名人が作品を書き、それを人気声優が朗読します。そして審査員が、物語性やオチ、読後感などを判定していきます。審査委員長は、芥川賞作家でタレントの又吉直樹さんでした。短い文章の中に、どれだけ物語を凝縮できるのか、その緊張感がとても新鮮でした。(下写真もどうぞ)

『編成王川島』で「1分小説バトル」(注1)


超短編小説の魅力と可能性──読書離れに一石を投じるか?

番組では、コント師の加賀翔さんやフリーアナウンサーの宇垣美里さんが勝利し、文学性とエンタメ性を兼ね備えた内容が高く評価されていました。審査員陣からは「想像を超える面白さ」「週末の深夜に見たい」といった声が上がり、企画全体としても大成功だったように感じました。今後は、定期番組化を視野に入れ、一般公募や異業種からの参加、さらには書籍化といった多角的な展開も考えられているようでした。短い時間で物語の核心に触れる体験は、現代の視聴スタイルにも合っていると思います。私自身も、新たな文学ファンを開拓する可能性を感じました。(下写真もどうぞ)

「想像を超える面白さ」「週末の深夜に見たい」といった声が上がり高評価(注1)


この楽しい回で味をしめ、数日前に放送された別の特集も観てみました。すると今度は、まったく違うタイプの企画でした。異なる競技のトップ選手同士が、第三の競技で対決するというスポーツ企画「VS(バーサス)」です。


テニスの女王とバドミントン元代表が「卓球」で激突!

今回の対決は、テニス選手 vs バドミントン選手による卓球対決でした。出場したのは、元世界ランキング8位で日本テニス界の女王ともいえる杉山愛さんと、日本選手権5連覇を誇る元バドミントン日本代表の潮田玲子さんです。卓球に近いラケット競技を極めた超一流アスリート同士の対戦ですから、いわば「夢の対決」です。私は、テニスとバドミントンには共通点が多いと思っていました。しかし実際には、手の使い方やストロークの打ち方などに大きな違いがあります。それぞれの競技で培った技術や身体感覚が、第三の競技の卓球でどのように表れるのか。そこが大きな見どころでした。しかも、お二人ともそれぞれの競技を背負っている自負があるため、未経験の卓球にも非常に真剣に取り組んでいました。杉山さんは「卓球でも勝てる」と自信を見せ、潮田さんも「反射神経とラケットワークなら、バドミントンの方が卓球に向いている」と、かなり挑戦的な様子でした。(タイトル写真、下写真もどうぞ:注2)

超一流アスリート同士の卓球対決(注2)


テニス × バドミントン──意外な共通点と大きな違い

面白かったのは、勝負が不公平にならないように、二人とも卓球金メダリストの水谷隼さんから本格的な指導を受けたことです。その指導を通じて、異なる競技間の親和性と障壁がはっきり見えてきました。水谷さんによると、テニスは卓球と「回転」の概念が近い一方、バドミントンは手首のスナップを大きく使う点に特徴があり、そこが卓球では難しさにもなるとのことでした。実際、テニス出身の杉山さんは、後ろから前へ振り抜くスイングが、卓球でドライブ回転をかける動作と相性がよかったようです。わずか2日間でフォアハンドのドライブを習得し、自分のサーブから主導権を握る「攻撃的なドライブ主戦型」のスタイルを確立していました。(下写真もどうぞ)

競技性の違いで、二人は全く違うスタイルになった(注2)


一方、バドミントン出身の潮田さんは、手首のスナップを使って下から上へ打ち上げる習慣が、卓球では大きな課題になっていました。山なりの返球になると、練習試合では杉山さんのスマッシュの餌食になってしまいました。そこで水谷さんは、手首のスナップを抑え、ラケット面を安定させる卓球の基本へと矯正しました。ただ、潮田さんもそこで終わりません。バックハンドの練習中に、バドミントンの「ヘアピン」に似た感覚から、ボールにバックスピンをかける戦略を見いだします。これにより、相手のミスを誘う「カット主戦型」、つまり守備型のスタイルへと進化していきました。攻撃型の杉山さんとは、まったく対照的なプレースタイルです。


攻撃型の杉山さん、守備型の潮田さん

試合は、攻撃型の杉山さんと守備型の潮田さんという、対極のスタイルがぶつかり合う白熱した展開となりました。序盤、杉山さんは潮田さんの強烈なカット回転に苦戦を強いられます。テニスで培った攻撃力がそのまま通用するわけではなく、卓球ならではの回転への対応が求められました。しかし、試合が進むにつれて杉山さんは相手の回転に適応し、自らもカットで返すなど、戦術的な順応を見せていきます。最終的には、杉山さんが潮田さんの守備を攻略し、勝利を収めました。(下写真もどうぞ)

決戦は杉山さんの勝利。しかし、それよりも次も見たい!(注2)


「次も見たい」が満点超え!

対戦中、スタジオからは「客を入れたい」「オリンピックを見ているくらいの緊張感がある」といった声が上がっていました。たしかに、番組の企画でありながら、競技として十分に見応えがありました。水谷さんも試合後、「トッププロの2人が本気で頑張ったら、すごいレベルになる。長期育成でどこまで伸びるか見たい」と語っていました。編成担当の川島さんは、水谷さんを含めた「三すくみの対戦」の可能性にも触れていました。さらに議論の中では、スポーツ以外への拡張案として、心理学者・ポーカープロ・刑事による心理戦の企画も提案されていました。最後の評価グラフでも、川島さんは「次も見たい」の項目に満点を超える高評価をつけ、「おもしろさ」の項目でも高い点数を与えていました。(上写真もどうぞ)


今回の番組がここまで盛り上がった最大の理由は、杉山さんと潮田さんのお二人が、本当に真剣に挑戦していたからだと思います。川島さんが最後に「大丈夫かな、潮田さんと杉山さん、仲悪くなってないか。共演 NG とかになっていたりして」と心配するほど、勝負はバチバチでした。もちろん最後は握手で終わっていましたが・・・(笑)。それでは、また。


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注1:NHK『編成王川島』の特集「又吉直樹プレゼンツ!文芸バラエティー『1分小説バトル』」より
注2:NHK『編成王川島』の特集「水谷隼が指導!杉山愛×潮田玲子ガチンコ卓球対決『VS』」より

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