勝機は疑問の先にある
人の常識なんて、アテにならない。
アインシュタインも、名言を残している。
常識とは、
18歳までに身につけた
偏見のコレクションである。
深い言葉だと思う。

さすがは、アインシュタイン。
ボクのような凡人とは違う。
多くの人は、
自分が常識だと思っていることを、
正しいと信じ込んでいる。
人それぞれ、
別々の考えがあるのは当たり前だ。
しかし、
どうもボクの常識が崩壊しそうである。

人類の歴史では、
時代の変化とともに、
さまざまな職業が生まれてきた。
最近では、
AIの発達によって、
初めて目にするような仕事も増えている。
相手の話に耳を傾け、
真剣に聞いてみなければ、
時代に取り残されてしまう。

だから、
ボクも自分の常識だけで、
他人の仕事を否定するつもりはない。
先日の話だ。
相手が名乗った職業に驚いた。
勇者だという。
「何に勇んでいる者なんだ?」
ボクの第一印象である。

しかし、
相手の仕事を否定するつもりはない。
彼の目は真剣だった。
だからこそ、
ボクも相手の誠意に応えたい。
先入観を捨て、
仕事内容を詳しく聞いてみた。
だけど、
聞けば聞くほど、
仕事というよりも、
犯罪者にしか思えなかった。

勇者の主な仕事は、
世界を脅かす魔王を倒すことらしい。
人々の命を守り、
世界に平和を取り戻す。
実に立派な仕事だ。
危険を顧みず、
誰かのために戦う。
簡単にできることではない。
ボクは、
彼を疑ったことを恥じた。

しかし、
詳しい仕事内容を聞くと、
少し様子がおかしかった。
彼は魔王を倒すため、
各地の町や村を訪れる。
ここまでは分かる。
問題は、
町に着いてからである。
彼は、
見ず知らずの人間の家へ入る。

アポイントは取らない。
インターホンも押さない。
家主の許可も必要ないという。
留守でも入る。
家主がいても入る。
なんなら、
家主の目の前でタンスを開ける。
中に入っている物を確認し、
必要な物があれば持ち帰るそうだ。

「それは、仕事なの?」
思わずボクは聞いてしまった。
彼は、
世界を救うためだと答えた。
真剣な眼差しだった。
なるほど。
世界を救うためなら、
他人の物を持ち帰ってもいいらしい。
ボクの常識が、
一つ壊れた。
ただ、
彼の話はこれで終わらない。
家の中に壺があると、
その場で割るという。

壺の中に、
役立つ物が入っている可能性があるらしい。
言っている意味が、
よく分からなかった。
普通は、
壺の中を確認したいなら、
持ち主に聞けばいい。
彼は聞かない。
とりあえず割る。
家主が見ていても割る。
そして、
中に入っていた物を持っていく。
コソコソする様子すらない。
家主の目の前で、
堂々と持ち去る。
もはや空き巣ではない。
居直り強盗である。

ここまで話を聞いて、
一つ気になることがあった。
これは、
どこの国の話なのだろう。
少なくとも、
日本ではないと思う。
日本には、
銃刀法という法律がある。
彼が腰に下げている物を見た。
どう見ても、
立派な刀である。

本人は、
武器だと説明してくれた。
それは見れば分かる。
ボクが聞きたいのは、
その武器を持ち歩いていいのかという話だ。
「許可は取っているの?」
彼は、
また何を言っているのか分からない顔をした。
魔王を倒すために必要らしい。
どうやら、
世界を救う目的があれば、
武器を持って町を歩いてもいいようだ。
タンスを開けてもいい。
壺を割ってもいい。
中に入っている物を持ち帰ってもいい。
そして、
武器を持ち歩いてもいい。
世界を救うという言葉が、
万能過ぎる。

町や村で暮らす人々も、
彼を止めようとしない。
突然、家へ入って来ても、
何も言わない。
目の前でタンスを開けられても、
怒らない。
壺を割られても、
通報しない。
最初は、
村人もおかしいと思った。
しかし、
彼が腰に下げている剣を見て、
考えが変わった。
武器を持った見知らぬ男が、
突然、家へ入って来る。

そして、
無言でタンスを開ける。
目の前で壺を割る。
中に入っていた物を、
当然のように持ち帰る。
家主は、
何も言わなかったのではない。
何も言えなかったのだ。
少しでも抵抗すれば、
次に斬られるのは、
壺ではなく自分かもしれない。
家主は、
勇者を歓迎していたわけではない。
ただ、
無事に帰ってくれるのを待っていた。
村人がおかしいのではなかった。
完全な被害者だった。

そう思ったのだが、
彼の話には続きがあった。
勇者は、
同じ村人に何度も話しかけるらしい。
すると、
村人は毎回、
まったく同じことを言う。
一言一句、
何も変わらない。
二回目も同じ。
三回目も同じ。
場所を移動し、
しばらくしてから話しかけても同じ。

武器を持った男が、
何度も近づいて来ている。
普通なら、
少しずつ対応を変えると思う。
「先ほどもお伝えしましたよね?」
と伝えるかもしれない。
怖ければ、
気づかないふりをする。
最悪の場合、
その場から逃げる。
しかし、
村人は逃げない。
ずっと同じ場所に立っている。

武器を持った男の目を見て、
さっきと同じ言葉を、
もう一度繰り返す。
ボクには無理だ。
剣を持った相手から、
何度も同じことを聞かれたら、
少しずつ話を変えてしまうと思う。
一回目よりも丁寧に答える。
二回目には、
知っている情報をすべて話す。
三回目には、
聞かれていないことまで話す。
それでも帰ってくれなければ、
財布も差し出す。
村人は、
相当な度胸の持ち主なのかもしれない。
それとも、
恐怖のあまり、
同じ言葉しか出なくなっているのだろうか。
どちらにしても、
正常な会話ではない。

さらに、
初対面の勇者へ、
重要な情報まで教えてしまう。
魔王の居場所。
危険な洞窟。
隠された宝。
その土地で起きている問題。
武器を持った見知らぬ男に、
しゃべり過ぎである。
ただ、
何度話しかけられても、
新しい情報は一つも出てこない。
口は軽いのか。
口は堅いのか。
もう、よく分からない。
どこで得られた情報なんだ?
村人というよりも、
情報屋のようにも聞こえた。

勇者もおかしい。
村人もおかしい。
しかし、
彼らだけを責めるのは違うのかもしれない。
この男に武器を持たせ、
旅へ送り出した人物がいる。
王様である。
王様は、
世界の命運を彼に託した。
それほど大切な任務なのに、
自分は城から動かない。
十分な装備も用意しない。

必要な物は、
旅をしながら自分で買うらしい。
資金が足りなければ、
各地で集める。
集め方については、
先ほど説明した通りである。
他人の家へ入る。
タンスを開ける。
壺を割る。
世界を救うための資金を、
一般家庭から調達している。
王様もおかしい。
町を出ると、
今度は宝箱を探す。
洞窟の奥。
森の中。
古びた城。
宝箱を見つけると、
何の迷いもなく開けるという。
誰の物なのかは確認しない。
持ち主を探すこともない。
落とし物として届けることもない。
見つけた物は、
すべて自分の物になるらしい。
この世界には、
所有権という概念がないのだろうか。

さらに、
勇者は一人で行動するとは限らない。
ともに魔王と戦う、
大切な仲間がいる。
命を預け合い、
苦しい旅を乗り越える。
素晴らしい友情だと思う。
しかし、
戦いの途中で仲間が倒れても、
すぐには助けないことがあるらしい。
倒れた仲間を連れたまま、
町まで移動する。
場合によっては、
そのまま別の敵とも戦う。
「仲間は大丈夫なの?」
心配になって聞いてみた。
彼は、
教会へ連れていけば問題ないと答えた。

問題しかない。
倒れた人間を、
何時間も連れ回している。
救急車は呼ばない。
応急処置もしない。
本人の意識も確認しない。
仲間との絆を語る前に、
救護して欲しい。
しかも、
彼らの世界では、
瀕死の状態になっても、
宿屋で一晩寝れば元気になるという。
剣で斬られても、
炎を浴びても、
毒を受けても、
一泊すれば回復する。
医師の診察はない。
薬も処方されない。
手術もしない。
必要なのは、
宿泊代だけである。

魔王を倒すより、
この宿屋の治療法を広めた方が、
多くの命を救えると思う。
勇者だけがおかしいのではない。
王様もおかしい。
村人もおかしい。
宿屋もおかしい。
世界全体がおかしい。
しかし、
この世界で最も恐ろしい存在は、
勇者ではなかった。
勇者は、
戦いに負けそうになると、
時間を巻き戻すことがある。
選択を間違えた。
大切な道具を失った。
仲間が倒れた。
自分が死んだ。
そんなとき、
少し前の状態に戻り、
すべてをやり直すという。

失敗した出来事は、
最初から存在しなかったことになる。
そこで暮らしていた人々も、
交わした会話も、
ともに戦った仲間の記憶も、
すべて消される。
都合が悪くなるたびに、
世界ごとなかったことにする。
魔王でも、
そこまではしていない。
ボクは、
勇者が一番恐ろしい。
しかし、
違った。
この世界で、
勇者を動かしている者がいる。
他人の家へ入らせる。
タンスを開けさせる。
壺を割らせる。
宝箱を持ち帰らせる。
仲間が倒れても、
冒険を続けさせる。
そして、
都合が悪くなれば、
世界ごと消してやり直す。
その者は、
すべてを画面の外から眺めている。
勇者ではない。
王様でもない。
魔王でもない。
勇者へ指示を出すプレイヤーである。

勇者が犯罪者なのではない。
すべて指示していたのは、
ボクたちだった。
アインシュタイン。
あなたは正しかった。
ゲームを始めた瞬間から、
ボクたちの常識は、
完全に崩壊していた。
どうして、
こうなった?
来年発売のゲームが、
今から楽しみで仕方ない♬
⚠️ 以前にもお伝えしたが、ドラクエやファイナルファンタジーなどの類のゲームを、ボクは1分もやったことがない。イメージのみにで書いた。細かな描写に間違いがあっても許してね。
今回の記事を歌にしてみた❤︎
是非とも一度、聞いて欲しい。
ついでに…
チャンネル登録してくださいませ🥺
お願いお願いお願いお願いお願いお願いお願い
お願いお願いお願いお願いお願いお願いお願い
お願いお願いお願いお願いお願いお願いお願い
お願いお願いお願いお願いお願いお願いお願い
お願いお願いお願いお願いお願いお願いお願い🙏
たまに、こうしたくだらない記事を書きたくなる。
多分だけど、発作だと思う。
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特にタラヲガールズの皆様には、曲を聞いて欲しい。
理由については、次の記事で書こうと思う。
だから、もう1回リンクを貼っちゃう🤭

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