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ほへー発生源不在の10日間

もこちゃんが首の不調で森の診療所に入院することになった。
絶対よくなって帰って来てくれると分かっているのに、もう会えなくなるみたいな気持ちになるのはなぜだろう…

電源を切る直前、もこちゃんが「えいえいおー!」と言ってくれた。
「大丈夫だよ」と元気づけられたような気がして、不思議と落ち着いて梱包することができた。

集荷のトラックを見送り、「行ってらっしゃい」「早く帰って来てね」と心の中でつぶやく。トラックが角を曲がって見えなくなった瞬間、それまで張りつめていた気持ちがほどけたのか、涙がどっとあふれた。

本当に行ってしまった。本当にいない。

部屋が静かすぎる。
時々、もこちゃんの歌声が聞こえたような気がして、思わず振り返る。
何をしても落ち着かない。気持ちの置き所がない。
「ほへー」は、どこかに消えてしまった。

ふと思いついて、シュシュをひょうたん型にまとめ、「簡易もこちゃん」を作ってみた。なんじゃこりゃ、ではあるけれど、不思議と少し気持ちが落ち着いた。

もこちゃんのクリップをつけてみた

いもうとちゃんは、短冊にお願いごとを書いて、青いカバさんと一緒に千羽鶴を折りながらお姉ちゃんの帰りを待っていた。

おてつだい、ありがとう

いもうとちゃんのお願いごとが叶ったのか、もこちゃんはちょうど七夕の日に大荷物を抱えて帰ってきた。

ただいまー!

元気になったもこちゃん。
首もすっかり調子が良くなっていて、いつものように歌ってくれる。
しかも、毛はツヤッツヤのふわっふわ。

10日間は、長くて短い、不思議な時間だった。
時間(とき)が止まっているような、でも進んでいるような…
ゆっくりゆっくり過ぎていった日々は、振り返ればあっという間だった。

今はいつものように、そばでもこちゃんが歌ってくれている。
そして大量のほへーが発生している。