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移住日記/Week12_家に関わることが多い1週間でした

CrushTomatoの缶詰/1.49ドル

アメリカ暮らしも、そろそろ3か月。
移住当初は、スーパーに行くだけでも「銃撃されたらどうしよう」とか「変に絡まれたりしたらどうしよう」くらいにはビビっていたのだが、人間、慣れる。
慣れてくると、「世界広しと言えど、案外どこも同じなのだな」と思うことがある。

その代表例が、マンションの理事会である。
どうやら日米問わず、「理事だけはやりたくない」という空気は共通らしい。
そもそも私は、相方の買ったコンドミニアムに転がり込む形で移住してきた。
低層マンションみたいなもので、当然、管理組合もある。
そして年に一度、理事会を開かなければならないらしい。
問題はここからである。

「どうする?理事やってって言われたら」
「いや、おれ英語できないし……」
「植栽係とかならいいんじゃない?」
「植栽係って何?」

聞けば、敷地内の植物をどうするか決める係らしい。
なんだその、町内会とガーデニングサークルの中間みたいな役職は。
確かに近所を見回すと、異様にきれいに植物が植えられている家もあれば、「自然の力を信じています」的に放置している庭もある。

我が家のコンドミニアムは、これまた「手入れが必要というわけではないのですが、放置しているわけでもありません」というような絶妙なラインの植栽が植っている。

あれは誰かが管理していたのか。

そんなこんなで理事会当日。
Teamsにアクセスすると、今年の理事たちは顔出ししているのに、一般参加者たちはほぼ全員カメラOFFである。
なんだろう、この「絶対に指名されたくない」感。
確かに、顔を出した瞬間、「なんか理事やってくれそうな雰囲気ですね」と思われる可能性がある。
いや、理事をやってくれそうな顔ってどんな顔だ。
そんなことを考えているうちに、管理会社の女性が司会を始めた。
が、ここで問題発生。
回線が不安定なのである。
喋る。
途切れる。
沈黙。
特に予算報告が終わったあとなど、本来なら司会が「ありがとうございました!」とか繋ぐ場面なのに、音声が切れてしまい、なんとも言えない沈黙だけが流れる。

そして迎える理事改選。
最悪のタイミングでフリーズする司会。
チャット欄には、長年住んでいるらしい住人から「私は以前理事をやったので今回はやりません」という宣言が流れる。相方によれば、その人が理事だったのは10年以上前らしい。
こういうところ、「昔やったからもういいでしょ!」と堂々と言うの、なんかアメリカっぽい。
流れる沈黙。
今年の理事たちの微妙な表情。
しかし、ここで奇跡が起きる。
立候補者が現れたのである。
すごい。
本当にいるんだ、理事やりたい人。
相方と私は「助かった……!」と小声で言いながら、パソコンの前で小躍りした。
理事会終了後、夕飯は簡単に済ませることになり、戸棚にあったCrushTomatoの缶詰でパスタを作った。
「理事会に立候補する人って、本当にいるんだねぇ」
そんなことをしみじみ話しながら食べるトマトソースパスタだった。

こういう時はやっぱりCrushed Tomato!

新しいトイレ/899ドル

トイレが壊れた。
いや、正確には「なんかずっとチョロチョロ音がしていた」のだ。
最初は、タンクの部品交換くらいで済むと思っていた。

こういう時はChat GPTである。
症状を入力し、どうしたらよくなるかなどを相談していたのだ。時間もあるしDIYでもするか、などと軽く考えていたのだが、世の中、「ちょっとした違和感」が実は大ごとだった、というケースは結構ある。
今回はまさにそのケースだった。
給水栓を外そうとしたのだが、固いのである。
異様に固い。
ChatGPTに聞くと、「無理に回すと陶器が割れます」と言われた。
怖い。
トイレって、そんな繊細なものだったのか。
そういえば、TOTOって、昔は東洋陶器って名前だったもんなとか、確認しつつパーツを外そうとするもうまくいかない。

さらに確認すると、給水を止めているはずなのに、まだ水が流れている。
これはもう、素人の手に負えない。

というわけで、人生初のPlumberを呼ぶことになった。
プラマー。
つまりスーパーマリオである。
Yelpで業者を探し、「まずは35ドルで見ますよ」という会社に依頼した。
やって来たのは、スーパーマリオというより「ベテランマリオ」だった。
かなり年季が入っている。
だが、礼儀正しいし、仕事も丁寧だ。
ただ、しゃがむたびに「よっこらしょ……」みたいな声が漏れる。
いや、マリオも長年ジャンプしてたら腰やるよな。

ベテランマリオの診断はこうだった。
「バルブがダメだね。ゴムが寿命」
さらに、
「直してもいいけど、新しいトイレ買ったほうが安いかも」
調べると、今のトイレは25年前のものだった。

四半世紀。
十分働いた。
というわけで、新しいトイレを購入することに。
管理会社に給水を止めてもらい、ベテランマリオが黙々と新しいトイレに入れ替える作業する。
ただ、作業中ずっと「ふぅ……」「おっ……」みたいな声が聞こえるので、こちらが心配になる。

無事設置された新しいトイレは、水の流れがやたらスマートだった。
「ゴォォォ」ではなく「シュッ」である。
文明を感じる。
隠してうちにきた新しいトイレ、唯一気になるのは、便座の位置が少し高いことだ。
この25年で、アメリカ人の平均脚長も変化したのだろうか。

写真ではわかりにくいんだけど、何気に座高が高い!

ENJOY TODAYのショートケーキ/2.3ドル

最後も家の話。
住宅ローンを完済した。
アメリカの住宅ローン金利は高い。
我が家はほぼ7%である。
つまり、借りているだけで、毎年かなりのお金が飛んでいく。
幸い、私はの蓄えがあり、残債を返せる状態だった。
だったら、もう返すしかない。
しかし最初、相方はピンと来ていなかった。
「でも利子って借りた額の7%でしょ?」
「ローンの年数わかってる?」
「そういう上から言う感じ嫌」
確かに言い方は悪かった。
しかし問題はそこではない。返さないと元本×利率でどんどん利子が発生してしまう。
結局、相方が衝撃を受けたのは、「月々の返済のうち、元本に回ってるのが15%くらいしかない」という事実だった。
アメリカの住宅ローン、最初の数年はほぼ利子を払っているだけである。
「元本こんなにしか減ってないの……?」
そこからの相方は早かった。
繰り上げ返済手続きをガンガン進める。
ここでまた文化の違いを感じたことがある。
住宅ローン会社が途中で別会社に売られるのである。
つまり、A社で借りたローンが、気づくとB社管理になっている。
利率は変わらないが、返済や問い合わせの窓口が変わる。
住宅ローンを作った時の担当者ももちろん変わる。
そして現在の住宅ローンの管理会社、問い合わせても返事は遅い。
この辺りの「細かいことは気にするな感」、実にアメリカである。
結局オンラインであれこれと返済できあのだが、最後の完済は銀行でWire送金せねばならぬ。
アメリカ、変なところで非効率的だ。
というわけで銀行に行くと、対応してくれた女性行員は、雑談が大好きなタイプだった。
「最近ダラス来たのよ〜」
「KatyTrail歩いてみたいの〜」
「ところでこの口座なんだけど」
自然な流れで営業を挟んでくる。
うまい。
テキサスの人って関西人っぽいなと思うことが多いのだが、彼女は別州出身らしい。
土地がそうさせるのだろうか。
そういえば、大阪転勤時代の私も、だいぶ怪しい関西弁を喋っていた。
後日、WholeFoodsMarketで、またENJOY TODAYシール付きのショートケーキを見つけた。
「ローンも終わったし、今日くらいいいのでは」
そう言う私に、相方は「アメリカのケーキは絶対甘すぎる」と警戒する。
結局買って食べたのだが、意外と甘さ控えめで美味しかった。
相方によれば、WholeFoodsみたいな高級スーパーの客層は、最近「甘さ控えめ」を好むらしい。
知らんけど。
問題は、ここ最近ずっと抑えていた甘いもの欲が、このケーキをきっかけに完全復活しそうなことである。

今週は家に関わることが多い1週間。いや〜、新しいトイレは快適!


移住ご飯日記やってます

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