移住日記/Week18_家計簿をつけ始めました
Trader Joe'sのオーツミルク/4.29ドル(64floz)
爽やかな初夏の陽気はあっという間に去っていき、今度は梅雨のような天気の日々がやってきた。
こう書くと現在滞在しているノーサンプトンの天気が目まぐるしく変わっているようだが、実際のところはよくわからない。気温は先週とそれほど変わらず、湿度が少し上がったくらいだろうか。
ただ、先週までの「からっとした暑さ」とは違って、散歩をしていると空気が少し重い。
そういえば今週、朝の散歩で林道を歩いていたら、福ちゃんが友達らしき犬と小川で水浴びをしていた。
福ちゃんというのは、勝手に私がそう呼んでいるだけのバーニーズ・マウンテン・ドッグである。
以前は「ほんま、この暑さかなわんわ」という感じで川辺にたたずんでいた福ちゃんだが、先週の暑さが収まったときには楽しげに尻尾を揺らし、散歩していた。それが今週は友達と一緒に水しぶきを上げながら楽しそうにしている。
しかし、川の水はまだ冷たくないのだろうか。
バーニーズ・マウンテン・ドッグというと雪山のイメージがある。
いや、それは私が『フランダースの犬』とか『アルプスの少女ハイジ』とか、そのあたりの記憶をごちゃまぜにしているだけなのかもしれない。
そもそもバーニーズ・マウンテン・ドッグが登場していたかどうかすら怪しい。
そんなことを考えながら歩いているうちに、今週もあっという間に週末になってしまった。
天気が悪いこと以外、特に大きな出来事もなく過ぎていった一週間だったのだが、一つ思い出したことがある。
家計簿をつけ始めたのである。
最近よく見ているものの一つに、無職YouTuberの後藤さんの動画がある。
我が家では勝手に、「後藤の新作上がってたよ」などと相方と話している。
向こうはこちらのことを一切知らないのだが、こちらは勝手に呼び捨てし、共通の知人の近況を報告し合うような感覚になっている。
まあ、YouTubeというのはそういうものなのかもしれない。
その後藤(敬称略)が先日公開した動画で、
「収入が不安定な時期ほど、お金を徹底的に可視化したほうがメンタルが安定する」
という話をしていた。
たしかにそうだ。
今月あといくら使えるのかが見えるだけでも、「このまま生きていけるのだろうか」という漠然とした不安はかなり小さくなる。
実は私も、2月にアメリカへ移住して以来、スーパーで買い物をするたびにレシートの写真を撮っていた。
支出の大まかな額は把握していたのだが、せっかくだからきちんと家計簿をつけようと思い立ち、過去のレシート画像を引っ張り出しては、ちまちまとスプレッドシートへ入力していった。
ここで私のエクセル好き、データベースを作るのが好きという悪い癖が出る。
普通、家計簿というのは日付と金額くらい記録すれば十分だろう。
せいぜい品目が増える程度かもしれない。
しかし私は違う。
買った商品、金額、店名、分類、容量、重量、単価。
気がついたら、家計簿というより小売業のPOSデータみたいなものが出来上がっていた。
自分でも何を目指しているのかわからない。
ただ、こうして記録を続けていると面白いことも見えてくる。
例えば近所の激安スーパーALDIでは、鶏肉、豚肉、ターキーのミンチの中で最も安いのは豚肉だった。
私は勝手に鶏肉だと思い込んでいたので少し驚いた。
ALDIはドイツ系のスーパーらしいので、そのあたりも関係しているのだろうか。というかドイツ人は豚肉が好きだからという私の勝手な思い込みかもしれない。
データは増えたが、結論は増えない。
研究者の苦労が少しだけわかった気がした。
さらに、Trader Joe'sのオーツミルクがしれっと値上がりしていたことも判明した。
値上がり幅は30セント。
たった30セントである。
しかし、こういうものは家計簿をつけていないと気づかない。
そういえば先日聞いたポッドキャストで、「アメリカはどんどん格差が広がるK字経済になっている」という話をしていた。
今回のオーツミルクもその格差の表れなのだろうか。そういえば、プリングルスのポテトチップは大容量サイズが2本で5ドルというセールを頻繁にみかける。これも格差なんだろうか。流石に大げさな気がする。
そんなことを考えながら家計簿をつけていたら、だんだん楽しくなってきてしまった。
幸いなことに、今月の予算は黒字で終わりそうだ。
この原稿を書いている時点で月末まであと4日。
問題は、その4日間で私が新しい分析項目を思いつかないかどうかである。
いつも見ているYouTuberの後藤さん。しかし、後藤という名前のYouTuberは多いんですね。
