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【お詣りいこか。】第6回 松尾大社

鳴海餅本店のぽちこらむ 『お詣りいこか』。
京都に行ってみたくなる一つの理由になれば、これ幸い。


今回、向かうお社は、、、
白虎が宿ると信じられた西山連峰に位置する松尾山に鎮座し、酒造の神様として知られる「松尾大社」

太古の"磐座(いわくら)信仰"を起源とする京都最古の神社の一つで、
平安遷都以降は「松尾の猛霊」と称せられ、都を守る神として崇敬されている神社です。

そしたら、さっそく、お詣りいこか~。


松尾大社と松尾山

松尾大社について

◉創祀

松尾大社の背後にそびえる松尾山。
太古の昔よりこの地方一帯に住んでいた氏族が、松尾山山頂にある磐座(いわくら)に御祭神 大山咋神(おおやまくいのかみ)を祀り、生活の守護神として崇拝したのが始まりだと言われています。
磐座とは、神道における「神が降臨する場所」とされる巨石や岩石のことで、松尾山そのものが神聖視されていたのです。

その後、朝廷の招きにより朝鮮・新羅の豪族である秦氏がこの地に移住し、松尾山の神を一族の総氏神として仰ぐようになりました。この秦氏は、現在の嵐山と亀岡を結ぶ「保津峡」の開拓、桂川や渡月橋上流に堤防を設置するなど、新しい文化、そして技術をもって周辺の開拓に力を注ぎ、一族の名前を冠した「太秦」という地名が残るほど、その威光は現代にも語り継がれています。

その中でも秦氏の秘術とされていたのが酒造りの技術です。
そんな秦氏が松尾大社を総氏神として仰いだことで、大山咋神が「醸造祖神」として崇められ、松尾大社が日本第一酒造神と崇敬を集めるようになりました。一説によると「酒」の字を含む姓が秦氏には多かったとも言われており、酒造との深い関わりがうかがえます。

また、境内にある「亀の井」の湧水が腐敗の力を持つと信じられており、この霊水を持ち帰って酒造りに用いる風習がありました。

境内の右手にございます。

平安京遷都以後は、松尾大社と賀茂社が皇城鎮護の社とされ、東の「賀茂の厳神(かものげんしん)」、西の「松尾の猛霊」と並び称される由緒ある神社として今日に至ります。

◉御祭神について
御祭神:
大山咋神 (おおやまぐいのかみ)
御利益:古来、開拓、治水、土木、建築、商業、文化、寿命、交通、安産

大山に杭(咋)を打つ神とされ、山の地主神。農耕や醸造の神としても信仰され、寿命、開拓、交通、商業、建築など広く御利益があるとされています。
また、この神様は「丹塗矢伝説」でも知られ、以前ご紹介した玉依姫命の懐妊のきっかけを作ったのがこの神様だったという神話も残っています。

つまり、玉依姫命の御子 賀茂別雷大神の父神ということになり、賀茂氏・秦氏という平安遷都以前に京都一帯に勢力を拡大した2大豪族が親戚関係であるという点は非常に興味深いものがあります。
(*玉依姫命については、第二回を参照ください。)

御祭神:市杵島姫命(いちきしましめのみこと)
宗像三女神の一柱で水の神様で海の守護・航海の安全を司る神として崇められています。朝鮮新羅の豪族とされている秦氏が、交易関係から松尾大社に祀ったと伝えられているそうです。

御利益:豊穣、繁栄、航海安全

社殿

主な神事・祭事

◉中酉祭(醸造感謝祭)(4月10日)

古来より、酒造りは「卯の日」にはじめ「酉の日」に完了する慣わしがあります。
酒造りが始まる季節は、稲刈りが終わり新米ができる秋。
それから年が明けて春を迎えた4月ごろ、仕込んだお酒の醸造完了を感謝して全国の醸造家が参拝する神事です。

◉神幸祭(おいで)(4月20日)

松尾の国祭りと称され、神輿が桂川を船で渡る「船渡御」という形で1000年もの間執り行われています。四基の神輿と唐櫃とは西七条御旅所に、二基の神輿は西京極の川勝寺と郡の御旅所に至り、その土地に一時滞在されます。

◉還幸祭(おかえり)(5月11日)

神幸祭で出御された神輿が、本社へ還御される神事。
還幸祭では、本社の本殿・楼門ほか各御旅所の本殿、神輿から供奉神職の冠・烏帽子にいたるまで葵と桂で飾るので、古くから「西の葵祭、松尾の葵祭」と呼ばれています。

◉上卯祭(醸造祈願祭)(11月6日)

このお祭りの起源は、江戸時代とされており全国各地から醸造家から多くのお酒を奉納されていた「太々神楽」と言われているそうです。
11月に松尾大社へ多くの醸造家が参詣していたこと文献にも記されており、
お酒造りが始まる秋の11月に行われております。
「上卯祭」は、全国の和洋酒や味噌、醤油、酢等の醸造業はもとより、卸小売の人々も醸造安全を祈願に訪れます。

摂社・境内社

◉月読神社

御祭神:月読尊(つくよみのみこと)
御利益:子授け・安産、縁結び・恋愛成就、学問、水難除

一般に月読尊というと、天照大御神や須佐之男命の兄弟神として知られていますが、この神社の御祭神は、別の伝承で伝えられている月神とされています。
阿閉臣事代という豪族が、神のお告げを受け荒樔田の地を神領として賜りこの神社を創建したことが創祀とされています。

境内には、ずば抜けた統治能力をもった第15代の女帝と記される、神功皇后ゆかりの安産信仰発祥の石「月延石」があります。
神功皇后がこの石でお腹を撫でて安産されました。月読尊の神託によりこの石が当社に奉納され「安産守護のお社」として崇敬を集めています。

その他にも境内には、聖徳太子社などがあります。

◉櫟谷宗像神社

御祭神:櫟谷神社 奥津島姫命/宗像神社 市杵島姫命

どちらも宗像三女神のうちの神様で、水の神として知られています。
特に、海上安全・交通安全・航海・水運などに御利益があり、秦氏が大陸との交易の安全を願って祀ったとも伝えられています。

松尾大社の境内にあるこの神社は、古代の海洋信仰の名残を感じられる静かな社で、宗像三女神への信仰が今も息づいています。

ここにきたら、ここ行きよし

酒-1グランプリ
お酒の神様のお膝元で飲むという、日本酒好きにはたまらないイベントが毎年4月に「松尾大社」で開催されています!
なんて贅沢なイベントなんでしょうか…
2025年、栄えある優勝は 京都市内最古の酒蔵 松井酒造「神蔵」。
地元のお酒が優勝するのはうれしいことですね♪

「伝統的酒造り」がユネスコ無形文化遺産に昨年登録されるなど
日本酒文化が再び注目を集めています。

ほんのひと息MEMO

神様と人をつなぐものとして重要な役割を持つお酒。
松尾大社の境内には、全国の酒造業者から奉納された酒樽が山のように積まれています。

推し酒樽が見つかるかも♪


全国の酒造業者から奉納されたもので、日本第一酒造神を祀る「松尾大社」ならではの光景。
近くにはお酒の資料館もあり、日本酒の歴史や文化を学ぶことができます。

境内近くにあるお酒の資料館には貴重な資料が多数展示されています。

参道から少し見上げると、神の磐座がある松尾山を背に建つ松尾大社の鳥居。古代京都を感じることができる神秘的な景色でした♪

ちなみに、この松尾大社は「京都の五社」と呼ばれる守護神の配置において、西の「白虎」を司り、都の守護神の役割を担っておられます!
そのため、境内には白虎の箸置きみくじなど、白虎関連のお守りなどがありました。

また、都の守護神として対をなす関係にある、東の「蒼龍」を司る八坂神社。本殿正面の道が四条通に通じており、本当に八坂神社と松尾大社は、向かい合うように位置しています。

是非、車で観光に来られた際は八坂さんから松尾さんまで、足を伸ばされてみてはいかがでしょうか?


では次もまた、またお詣りいこか。


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