MI|失敗は早く見えて、成功は遅い
自分の記事を振り返ると、課題の整理と、それに対する次の一手の提案が多い。成功事例の紹介ではない。経験がまだ少ない、という説明も半分は当たっています。ただ、それだけではない気がしています。
スモールスタートで始めている現場では、これまで書いてきたような課題——実験表のヘッダーや単位の揃え方、空欄が何を意味するかの分け方、データを直す順番、合否をどう見るか——に手を付けていく。効果は、そのあとから見えることが多い。いま書けないのは、「うまくいっていない」だけではなく、「まだ見えていない」側に近いのではないか。
失敗は早く、成功は遅い
ズレや信用の落ち方は、比較的早く表に出ます。デモでは通ったのに現場で合わない。列名が揃わず足せない。手法は正しいのに順番を間違えて意味がずれる。そうした話は、観察として書きやすい。
一方で、「うまくいった」と宣言できる変化は遅いです。次の実験の設計が少し変わった。表記揺れがなくなった。部署全体のKPIが動いた、とまでは言えない。全社で一気に取り組む大企業ならともかく、現場の多くはこちらの時間尺度ではないかと思っています。
以前書いた「PoCでは通ったのに、現場で信用を失うとき」は、当たった/外れたを共有できる基準がないまま本番にすると信用が溶ける、という失敗側の見えやすさの話です。本稿は成功側の見えにくさの話です。基準があっても、効果が外から語れる形になるまでには、さらに時間がかかることがある。
課題の話に偏る理由
だから、自分が書いてきた記事が課題整理とアクション提案に偏るのも、ある意味では自然です。書けない=なかった、ではありません。スモールスタートで課題に取り組んでいる最中は、成功の記事の材料がまだ揃っていない、という方が近い。
いまは、失敗は早く見えて成功は遅い、という前提そのものを書いておきます。見えてきたら、より具体で書くつもりです。
あわせて読む:
材料研究×データ活用の実務的な話は、「データ活用の実務」マガジンにまとめています。
いいなと思ったら応援しよう!
よろしければ応援をお願いいたします!
頂いたチップを励みにこれからも記事を書かせていただきます。