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マイコンテクストインデックス|生成AIはこれ一つで私を理解する|ANTIGRAVITY

現在、私たちは目的に応じて複数の生成AIを使い分けるのが当たり前になりつつあります。しかし、ここで一つの大きな壁にぶつかります。
それは、新しいチャットや別々のAIを立ち上げるたびに、自分が何者で、今何のプロジェクトを抱えていて、どんな価値観を持っているかを毎回伝えなければならないという前提条件のプロンプトコストです。

正直めんどくさい。

カスタム指示にあらかじめ書いておく方法もありますが、数ヶ月前の古い情報のまま放置されがちで、今の自分の状況とズレてしまうのが難点でした。
そこで今回、今の自分を最もよく表す情報源から、AI向けの事前共有ドキュメントを毎日全自動で生成し、Googleドライブに保存するというアプリをAntigravityで自作してみました。これを「マイコンテクストインデックス」と呼びます。


目的と構築プロセス

目的はただ一つ。どのAIに切り替えても、これを事前情報として読み込ませるだけで同じ文脈、同じ解像度での返答を期待できるようにすることです。

構築したシステムの全貌

Python(venv)をベースに構築し、各種公式APIライブラリとスクレイピングを組み合わせたモジュール構成にしています。

  1. Slack(自分の発言履歴)
    slack_sdk を利用し、search.messages API(from:me クエリ)を用いて直近の発言を抽出。自分がどのようなトーンで話し、プロジェクトごとにどういう議論をしているか分析するデータを取得します。

  2. Google Calendar(会議と議事録)
    google-api-python-client と OAuth認証で直近の会議や議事録を取得し、現在自分がアサインされているプロジェクトとそこでの役割を紐付けます。

  3. note.com(外部発信・思考の記録)
    feedparser ライブラリを用いて自身で書いているnoteのRSSを取得。技術検証の記録や、社会と経済に対する考え方の変遷を収集します。

  4. SunoAI(音楽と感性)
    playwright によるヘッドレスブラウザで、自分が作曲したSunoAIのページをスクレイピングし、音楽的趣向をデータ化します。

  5. 普遍の事実(GEMINI.md)
    固定のMarkdownファイル(GEMINI.md)に、自分の役職・所属・委員会・経歴詳細といった不変の確定情報を置き、これをreモジュールでパースしてベースラインとして強制的に読み込ませます。

毎朝10時に情報収集

これらのバラバラな生データを google-generativeai パッケージで一箇所に集め、Gemini 3.1 Flashモデルで自動実行します。 収集したデータから私のアイデンティティ・プロジェクトの状況・言葉遣いの癖・思想や哲学を分析し、AIが読みやすいMarkdownファイルとして出力します。

最後にこれをGoogle Drive APIを用いて特定フォルダへ自動アップロード。これをMacのCronで毎日朝10時にバックグラウンド実行するようにしました。

mdファイル

実際にGoogleドライブへアップロードされるMarkdownファイルがこちらです。

# My Context Index

- 更新日時とサマリー: 2026-00-00
- サマリー: 

## アイデンティティと経歴
- **氏名**: 
- **生年月日・出身**: 
- **拠点**: 
- **専門性**: 
- **組織内立ち位置**: 
- **詳細な経歴**:

## 実績・出演・展示
- **受賞**: 
- **書籍**: 
- **出演**: 
- **展覧会**: 

## 組織
- **所属**: 
- **メンバー構成**:
- **役割**: 
- **委員会**: 
- **仕事の価値観**: 
- **関連リンク**: [プロジェクト管理表]

## 哲学と価値観
- **技術・社会観**: 
- **投資・経済観**: 
- **仕事術**: 

## 言葉遣いと表現の好み
- **トーン**: 
- **特徴**: 

## 担当プロジェクト
- **主要プロジェクト**:

## 技術的な環境
- **主な技術**: 
- **AI/LLM**: 
- **環境**: 
- **特記事項**: 

## 外部発信
- **note**: 
- **SunoAI**: 

マイコンテクストのメリット

1. すべての生成AIが同じように振る舞う

Geminiだろうが、ChatGPTだろうが、Claudeだろうが、Manusだろうが、即座に「あ、岩崎さんの今の文脈ですね」と理解してくれます。例えばコードを直してもらう際も、「いつものSlackでの伝え方」を模倣したトーンで返してくれたり、今抱えているプロジェクトの略称を当然のように理解して話が進みます。

2. 最新の情報が常に更新される

これが最大のメリットです。固定のプロフィールテキストと違い、昨日新しく始まったプロジェクトの会議や、今日noteで考えたこと、Slackで先ほど呟いた関心事が、明日の朝10時にはコンテキストとして自動でマージされます。自分でメンテナンスする必要が一切ありません。

3. 自己分析(メタ認知)

副産物ですが、生成されたドキュメントを読むことで「あ、今の自分はこういう言葉遣いをしていて、外部からはこういう価値観の人間として立ち現れているのか」という客観的な自己分析(メタ認知)が毎日できるのも非常に面白い発見でした。


どのAIを使っていても、毎回「私はこういう仕事をしていて、こういう価値観で、今こんなプロジェクトに関わっているんですよ」と説明するのって、地味に面倒くさいな、とずっと思っていました。

生成AIはただのツールですが、ちゃんと文脈を共有しておくと、ツール以上の相棒になります。 今年は複数のAIを掛け持ちする人がどんどん増えてくると思うので、そんな方のヒントになれば嬉しいです。

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