子どもはそれでええねん。
ある日、電車の中で縦横無尽に走り回る男の子がいた。
付き添いのおじいちゃんは、とても手に負えない、みたいな顔をしていた。
いやぁ、男の子だなぁ。分かる分かる。じっと座ってなんかいられないよな〜。とか呑気に考えていたわたし。
周囲の人も最初は気にしていたけれど、後半は興味をなくしたようにスマホを見たり、本を読んでいた。
ええねん、ええねん。これで。もう仕方ない。
どんだけ言っても走らずにはいられない精神を捨てきれないんやよな。男の子っちゅうもんは常になにかと戦っとかな生きていけんもんな。
面白いことにその男の子は電車が走行中でもお構いなしに車両を縦横無尽に行き来しているが、よろける様子もなく、恐らくいつもこんな電車時間を過ごしているのだと思う。
また、他の人にぶつかることもなく、本当にただただ1人で走っているのだ。
ここまで完璧に" ただ走る "ことを遂行してくれるなら、もう自由にやってくれとも思う。
話は変わるが、わたしの地元は超田舎で、車移動が主流なため、子供の頃に電車を乗る機会がそもそもなかった。
そんなわたしは車の中で、遊んでお喋りしてと、とても自由でわんぱくな子どもだった。
家にいても10分も座ってられないくらい、とにかく忙しなかった。
都会で暮らす子どもたちを見ていると、お利口だなと思う反面、やっぱり少し窮屈そうだなと感じる。
もちろんおとなしく席に座っていなければいけないのは、命を守るため、不慮の事故を防ぐためが主というのは分かっている。
それ以外にも、電車で泣いてしまった赤ちゃんを必死にあやす親御さんたちを見ていると、こちらが泣きそうになる。
言葉を話せない赤ちゃんは、自分に降りかかった違和感を泣くことでしか伝えられない。
赤ちゃん本人は泣くことで、SOSをこれでもかと伝えてくれているのだ。
ええねんええねん。泣いとるのは元気な証拠。
心ゆくまで泣き叫んでこの世に響き渡るほどの絶望を謳ってくれ。
それにこんなに必死に泣けているのは、親にきちんと甘えられている証拠。
あなたはその子にとって、とてもいい親じゃないかと親御さんに伝えてあげたい。
全国のお父さん、お母さん、本当にお疲れ様です。
