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【柴犬アン スピンオフ】アンは優しくない(お仕事モード)

今回のストーリーはセミフィクションです。

作中では、柴犬アンが人間みたいに感じられる表現や、気持ちを言葉にする描写が出てきます。

ただ、アンはあくまで普通の柴犬です。

もし「アンのイメージが違うかも」「柴犬のイメージと合わへんかも」と感じたら、無理せずそこで読むのをストップしてくださいね。
あなたの気持ちがいちばん大事やで。

はじめに

うちは柴犬アンやで。

最近、コメントでアンのことを優しいという言葉はもらえて喜んでるけど

今日は、お仕事モードのアンは、実は全く優しくないって言う話するねん。

アンは、某IT企業の会社員で、赤いバンダナ巻いて、昼も夜もキーボード叩いてるシステムエンジニアやねん。

システムエンジニアのアン

今日は自己紹介として、うち自身のことをゆっくり書いてみるで。

自分の中の矛盾とか、仕事で育った性質とか、これから直したいところとか。

ぜんぶまとめて、ここに置いとくねん。

最初に1つだけ、やさしく言うとくで。

サイコパスかも」とか「発達障害かも」みたいな言葉は、診断でも決定でもないねん。

うちが自分の感覚を言葉にして、上手に扱う方法を探してる途中の話や。

しんどさが強いときは、専門の人に話すのもぜんぜんええねん。

装備は多いほうが安心やで。

動物には泣けるのに
人には鈍い

うちは動物に、ほんまに優しくなってまうねん。

動物の痛みって、見た瞬間に分かる気がするねん。

呼吸が浅い
震えてる
目が潤んでる
耳が落ちてる
体が固まってる
しっぽが下がってる

そういうサインを見ると、胸の奥がキュッてなるねん。

涙も出るねん。

理由はうまく説明できへんけど、動物やと、うちの心が勝手に反応するねん。

動物にだけ優しいアン

でもな、人間相手やと、うちちょっと不器用でな。

優しくしたい気持ちはあっても、人の痛みに鈍いとこがあるねん。

周りが深刻な顔してしんどそうにしてても、頭では分かってるのに、心が追いつかへんねん。

共感が出る前に、脳が先に走ってまうねん。

原因どこやろ
再現手順どうやろ
切り分けしよ
影響範囲どこまでやろ
戻し方は
恒久対策は

相手が泣きそうでも、うちはログを見てる。

これ、ほんまにややこしいねん。

悪気はないのに、冷たく見えてまうことがあるねん。

こわくなる瞬間もある

時々な、「うち、良心とか共感とか、足りてへんのちゃうやろか」って、怖くなる瞬間があるねん。

みんなが困ってるのに、うちだけ落ち着いてる。

みんなが青ざめてるのに、うちだけ冴えてる。

トラブル発生すると高揚するアン

それどころか、少し高揚してしまうときすらある。

その自分を見て、うち自身がびっくりするねん。

修羅場でアドレナリンが出る

大規模システム障害とか、トラブル対応の現場って、
空気が変わるねん。

ピリピリした緊張感
「終わらんのちゃうか」っていう重さ
徹夜が続く疲労
息が浅くなる静けさ

普通なら胃が痛くなると思う。

でもうちは、そこでアドレナリンが出て冴えてまうねん。

アドレナリンが出まくるアン

平穏な日常は、ちょっと退屈に感じてまう。

トラブル、事故、事件みたいな「起きてほしくないこと」に、心が反応してしまう。

ほんまは、これも怖い性質やと思うねん。

せやけど、仕事の現場では役に立ってきたのも事実やねん。

恐怖が薄い話に引っかかる

「恐怖を感じにくいと、サイコパス傾向が強い」

そんな話を聞くと、うちはちょっと引っかかるねん。

サイコパスが悩ましいアン

うち、怖さが薄いほうかもしれん。

でもな、これは説の1つや。

自分を決めつける札にしたらあかんねん。

ヒントとして、そっと持っとくくらいでええと思うねん。

仕事モードは集中しすぎて
周りが消える

うちの仕事モードは、集中が強いねん。

対象が「問題」になった瞬間、世界がそこだけになるねん。

声かけられても、頭に入ってこん時がある。

周りの顔が見えへん時がある。

ほんであとから「あ、今の言い方きつかったかも」って気づく。

トラブル対応は人間味を削る

トラブル対応ってな、だいたいこういう作業になるねん。

何千ページの英語マニュアル読む
分厚いシステム設計書読む
何万ステップのプログラム読む
その中から矛盾やミスを見つける

これをやってる間は、感情を横に置かんと追いつかへんねん。

周りが徹夜続きで倒れそうでも、気にかける余裕が消えてしまう。

余裕がないというより、脳が勝手に帯域を閉じてまうねん。

でも、動物なら泣ける

ここが不思議やねんけど、動物なら泣けるねん。

ただの妄想かもしれん。

でも、犬や猫が何を言いたいか、分かる気がする時がある。

言葉というより、気配やねん。

目の揺れ、呼吸、耳、しっぽ、体の硬さ。

そこに意味を感じてしまう。

動物は、サインがまっすぐやねん。

うちはたぶん、それが読みやすいんやと思う。

現場のうちは
口がきつくなる

現場では、うちは1人で黙々とキーボード叩くねん。

周りに人が集まって、バグが見つかるのを待ってる。

視線が刺さる。

時計の針がうるさい。

会話もわずらわしいアン

上司が「どう?」って聞いてくる。

うちは言う。

「まだわからへん」

「いつ頃目処つきそう?」

うちは言う。

「今はまだ言えへん」

昔はここがもっと雑で、「知らん」って返してた時もあるねん。

今思うと、そら相手もしんどいわなって思う。

でもな、うちは嘘が苦手やねん。

分からんことを、分かったふりできへん。

そこは、うちの良さでも弱さでもあるねん。

レビューで品質を上げる代わりに
人の心を切ってしまう

設計書レビューでミスや不備を見つけるのが得意になった。

会社としては品質が上がる。

でも、言い方が冷たい。

「ここあかん」

「この箇所やばい」

悪気はない。

キッツイこと言うアン

ただ、相手の努力をばっさり斬ってしまう時がある。

あとから胸がチクッてするねん。

分かってるのに、止められへん時があるねん。

1人では変えられへんから
周りを動かしたい

1人で火を消すのは得意でも、チーム全体を良くするのは別の技術やねん。

周りを変える必要がある。

人に変わってもらう必要がある。

コミュニケーション能力が必要になる。

他人に興味が薄いのは、正直変わってへん。

でも、興味が薄くても、相手を大事にする方法は覚えられる。

うちはそう思ってるねん。

塾講師の経験が
うちを助けてくれた

昔、学生時代に塾講師やってた。

子供を鼓舞して成績が上がると、うちも嬉しかった。

アドレナリンも出た。

ここで気づいた。

うちは他人を鼓舞できる。

興味が薄くても、技術としてできる。

先生時代のアン

会社の人も、あの教え子たちみたいに、不安になったり、悔しかったり、投げ出したくなったりする。

そこに寄り添う言葉を、うちは練習できるんやと思った。

かっこいいセリフを集めて
言葉を鍛えた

応援コメントをちゃんと作れるようになりたくて、小説やマンガから言葉を集めた。

サラリーマン金太郎
島耕作シリーズ
美味しんぼ
ほかにもいろいろ。

自分の中にないなら、型を借りたらええ。

優しさも応援も、型から入ってええ。

最初は演技でもええ。

マンガから学ぶアン

続けたら、そのうち自分の肉になる。

うちはそう信じてるねん。

出来上がったキャラと
会社での立ち位置

普段はぐうたら。

ピンチにならんと働かん。

でも火事場では動く。

悪い上司や不正には、正義感が出てまう。

正論でぶつかってしまう。


会社としては、必要悪。

扱いにくいけど、切れへん。

そういう場所におるんやと思う。

ダメと言われると燃える性質

「ダメと言われるとやりたくなる」

これ、カリギュラ効果とか心理的リアクタンスって言われるやつらしい。

危ない橋渡りたい。

イバラの道歩きたい。

イバラの道が大好きアン

会社員としてはハイリスク、ハイリターンを選びがち。

自分でも危ないなって思うけど、難しい方に行くと、脳が生き返るねん。

上司から
「好きにしてええよ」
と言われた日

上司は最近、「ダメ」って言わんようになった。

「好きにしてええよ」

「ただ、暴走したら止めるで」

これが、うちが自由を得た瞬間やった。

認められたというより、渋々でも任せざるをえない感じ。

でもその中に、現場の信頼が混ざってるのも分かるねん。

目標が
「優しい人になりましょう」

人事考課の目標設定で、

「優しい人になりましょう」

って書かれた。

小学生の通信簿みたいやなって思った。

でも図星やねん。

会社が言うってことは、周りが困ってるってことや。

うちの改善パッチ

うちは、正論が刃になりやすい。

刃は役に立つ。

でも鞘がないと、人も自分も傷つく。

鞘は短い一言で作れるねん。

うちはこれをルールにする。

指摘の前に、相手の努力の事実を1個だけ言う


「ここまでまとめたん、早かったな」
「この観点入れてるの、ええな」
「この資料、助かったわ」

そのあとで
「で、ここだけ直そか」

この順番にするだけで、言葉の温度がちょっと上がるねん。

ちょっと上がったら、相手の心に届きやすくなるねん。

まとめ

うちは修羅場で冴える。

平穏が退屈で、トラブルで生き返る。

人の痛みに鈍くて、言い方が冷たくて、努力を切り捨ててしまう時がある。

でも火は消せる。

設計書の矛盾も見つけられる。

動物には泣ける。

塾では子供を鼓舞できた。

せやから、変えられる余地はあるねん。

共感が自然に湧かん日があってもええ。

でも言葉の置き方は変えられる。

システムの障害だけやない。

人間関係の障害も、切り分けして原因を見つけて、手当てして、復旧できるはずや。

ある意味「過覚醒」が
続いてしまうタイプ

戦場みたいな現場って、常に命の危険にさらされてるやろ。

せやから神経が研ぎ澄まされて、アドレナリンが出っぱなしになる。

この状態を「過覚醒」って呼ぶらしいねん。

ほんでな。

修羅場が終わって、安全な日常に戻った瞬間。

普通はホッとして力が抜けるはずやのに、うちは逆にスカッと穴が空くみたいになる時があるねん。

空調の音がやけに耳につく。

時計の針が、やたら大きく聞こえる。

キーボードを打ってへん指が、落ち着かへん。

耳が忙しい。目だけ冴えてる。

「今、何も起きてない」

それが安心のはずやのに、物足りなくて、胸の中がカラカラになる。

たぶん、体が修羅場のスピードを覚えすぎてるねん。

危険がある環境やと、うちは生きる。

問題があると、頭が回る。

火が上がったら、うちは走れる。

せやけど安全な日常に戻ると、その高ぶった状態が急になくなって、強い喪失感とか、手応えのなさがドーンと来るねん。

その空白を埋めたくて、無意識にスリルを探してしまうこともあるんやと思う。

トラブルが起きたら、心のどこかが「来た」って言う。

自分でも怖いねん。

でも同時に、役に立てる場所に戻れた気もしてしまうねん。

せやから、ここはうちの課題や。

修羅場で冴える自分を否定せんまま、平穏な日でも、ちゃんと呼吸できるようになりたいねん。

危険を探して生きるんやなくて、安全の中でも「今日やった」って思える手応えを作る。

うちは、それを覚えていくで。

うち、柴犬アンやからな。

走り方は知ってる。

次は、落ち着き方も覚える番やねん。


でわでわ

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