早まった葬儀
母が亡くなってそろそろ1年になろうとしている
母が孤独死したこと
実家仕舞いしたことは
自分にとってはかなり大きな経験で
書き残したいとう勢いで記事をあげたものの
口にすることすら出来なかったことがある
母の葬儀に
わたしの夫と息子たちが
間に合わなかったのだ
わたしは通夜から火葬まで
たったひとりで母を送った
家族とはいったいなんなのか…
1日1往復という
岡山から北海道へ向かう直行便の空きは僅かで
わたしがチケットを確保した日曜日に
夫ほか5人分の航空券を手配することは叶わなかった
それに急な予定の航空券は高い
急を要する人が
空席を求めるから
直前になればなるほど価格が上がる
仕組みになっているのが航空券なのだ
母が検案になったこともあり
当初は1週間程度
警察に安置されるとのことだったので
葬儀の見通しが立たなかったこともある
ただ直行便にこだわらなければ
羽田か関空から乗ることで
間に合わせることができたはずだった
でも
あの時51歳の夫と
23歳の長男は
「行ったことがないところには行けない」と
わたしに言った
「こんなこともう二度とない
どうして動いてくれないの?」
そう伝えたような気がするが
唖然としてしまって記憶が曖昧…
スマホがある
スマホに地図アプリがある時代に
何をいうのか
結婚して25年
家族らしいことをしてきて
肝心な時にフリーズした連れ合いに
事あるごとに「夫を大切に」と
生前の母はわたしに言っていたけれど
このザマなんですが…みたいな…
絶望感…
先にひとり北海道入りしていたわたしは
月曜日午前中に歯型で身元確認ができたため
午後から妹と警察署に母を迎えに行った
警察官から死因や検案所見を聞いた
警察署で遺体を安置している間に
さらに腐敗がすすみ
顔を見ることは難しいと説明された
その時に
『死体検案書』というものを初めて見た
病院でみる『死亡診断書』とは違う様式
知らないことはまだまだある
でも知らなくてもよいこともあるよ
葬儀屋さんの
まだ20代と思われるベテラン女性と
高卒採用でしょと思う若い男の子が
母の遺体を棺に納めてくれたようだ
やはり顔は難しいと言われた
お仕事とはいえ
男の子ごめんなさい
こんな経験をさせてしまって…
そんな気持ちになった
母を引き取ってから
お坊さんの都合で葬儀が早まり
翌日通夜になった
わたしの家族が間に合わないからと言っても
予定が変わる事はなかった
わたしの母の葬儀なのに
母の兄が施主をしてくれて
葬儀費用を全て持ち
取り仕切ってくれた以上
わたしと妹の意向はない
叔父さんのための葬式だったと思う
ただ口を閉ざすしかない
そんなお別れだった
