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また明日|せりふ三題噺

「お父さん、見て、見て」
保育園帰りの公園で、娘が雪うさぎを作った。

小さな雪の塊に、葉っぱの耳。
「可愛いね」
「もっと作る」

娘は、また雪を集め始めた。

空が、暗くなってきた。
風も、冷たい。

「今日はここまでにしよう」
私は、凍えた娘の手を取った。

「えー、まだ」
「また明日」
「えーっ」

だだをこねながら、娘は雪うさぎを見つめていた。
しかし最後には小さく手を振った。
「ばいばい」

帰り道、コンビニに寄った。
「何か温かいもの飲もうよ」

ココアと缶コーヒーを買った。

公園の雪うさぎ。
明日の午後には、消えているかもしれない。

でも、それでいい。
雪が降ったら、また、作ればいい。

でも今日の雪うさぎが消えていたら、娘は泣くかもしれない。

家に着くと、玄関先に段ボール箱。
置き配だ。

「これ、何?」
「お母さんへの荷物じゃない?
野菜とか入っているんだと思うよ」

そう説明したが、娘はもはや聞いていなかった。

「お父さん、早くココア頂戴」

部屋に入った娘はココアを飲みながら、
今日の保育園での一日を話し始めた。

長い話になりそうだ。
妻が帰ってくるまで続きそうだ。

相槌を打ちながら
コタツの向こうを見た私は少しほっとした。、
窓の外で雪が舞い始めている。

娘が言った。
「お父さん」
「なに?」
「明日は、もっと大きいの作るからね」





はらとけいさんのせりふ三題噺に参加させていただきます。
今回は
■セリフ 「今日はここまでにしよう」
■三題 ・置き配・コンビニ・雪うさぎ

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頂くたびに勇気をもらいます。

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