同窓会|せりふ三題噺
会場のドアの前で、私は立ち止まっている。
心臓が、うるさい。
ただの同窓会だ。
緊張する必要なんか何にもない。
高校を卒業して五年。
唐突に届いた、同窓会の知らせ。
ドアの前で私は
あの頃の緊張感を思い出していた。
試合前、円陣を組んで声を掛け合う。
あの瞬間がたまらなかった。
私は野球部のマネージャーに過ぎなかったけれど。
皆を鼓舞するキャプテンの声が好きだった。
本当は声の主がスキだった。
告白できないまま卒業した。
ドラマは起きなかった。
今日、彼も来るという。
私はドアに手をかけた。
五年前の彼の声が、私の背中を押す。
「気合い入れてこ!」
はらとけいさんのせりふ三題噺に参加します。
▼今週のお題
■セリフ 「気合い入れてこ!」
■三題 ・ゼラニウム・団子・耳
今回はセリフだけを使わせていただきました。
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