菊地姫奈さんのグラビア表現論 #4──骨格診断×グラビア分析
Non-noの記事で、菊地姫奈さんの気になる発言を見つけました。菊地さんが自分の「骨格タイプ」について語っている部分です。まずは該当箇所を引用します。
骨格タイプはウェーブそのもので、脚がやせにくいんです。しかもグラビアのお仕事ではお尻をプリッと突き出すポーズをすることが多いので、どうしても反り腰になりがち。腰が反ったまま生活していると、ししゃも足にもなりやすいようで、これからは姿勢改善も頑張りたいなと思ってます。
続くインタビューでも、彼女は「圧倒的ウェーブ」という骨格そのものに悩んだ時期があったと明かしています。
ウエストがきゅっとくびれた、アニメキャラのような“二次元ボディ”が昔からずっと理想。胸とお尻は残しつつ、くびれや二の腕、太ももは引き締めるように試行錯誤する日々が始まりました。
圧倒的ウェーブという骨格自体を変えることは難しいし、“あの人みたいになりたい”と理想を追いかけるんじゃなく、数字に踊らされすぎず“今までで一番好き”って思えるベストなシルエットを目指すことで心もちょっと楽になった気がする。自分を大切にする本当の意味を知ったし、より自分を好きになって自信も持てた♡ 考え方が変わってからはカメラの前に立つことが怖くなくなったし、“自己ベストをキープしつつ、時には更新していく自分って最高!”って自己肯定感がめちゃくちゃ上がったから今はとてもハッピーです♡
彼女の言葉からは、骨格ウェーブである自分の身体を肯定的には受け止められていない印象を受けます。そんな彼女の悩みとはどんなものだったのでしょうか。
まずは「骨格ウェーブ」とは何かについて整理しておきます。
骨格タイプとは?
骨格診断は「体のフレーム設計図」を読むための理論で、日本のファッションシーンで特に広まっています。基本の3タイプは次の通りです。
ストレート:立体的でメリハリのあるボディ
ウェーブ:華奢で柔らかな曲線ボディ
ナチュラル:骨感がありモデルのようなフレームボディ
どれが優れているわけではなく、ただ「似合う服・似合うバランス」がタイプに応じて異なる、というものです。では、グラビアの文脈で考えるとどうでしょうか?これは意外と難しく、深いテーマだと思うのですが、特定の骨格が絶対的に有利ということは無く、どれも美しいグラビアを生む可能性があると思います。その上で、菊地さんの骨格であるウェーブには特有の魅力があります(個人的に最も好きなタイプはウェーブです)。
ウェーブの “グラビア映え” するポイント
ウェーブの一般的な特徴をまとめつつ、グラビアでどう見えるかという視点も加えて整理すると、次のようになります。
● 上半身:華奢で軽やか
首が細く長い
鎖骨が繊細
デコルテが薄め
→ 写真で「清楚さ」や「透明感」が強く出る。
● ウエスト:くびれが出やすい
正面から見て曲線が美しい
上半身が軽いためメリハリが出やすい
→ グラビア的「くびれ美」との相性が抜群。
● 下半身:重心が下に来やすい
腰の位置が低め
ヒップ下部に丸みが出やすい
太もも〜ふくらはぎにかけてボリュームがつきやすい
→ 「女性らしさの象徴」としてグラビアでは長所になる。
● 肌質:柔らかく光を反射する
→ 水着・逆光・自然光に強い。
こうして見ると、ウェーブは「男性向けグラビア的な美しさ」ととても相性が良いことがわ分かります。
実際に菊地姫奈さんのグラビアを分析してみる
2022年7月29日発売の月刊エンタメ掲載カット(公式Xより)を例に、実際にウェーブらしさがどう現れているかを分析してみます。室内の柔らかい自然光の中で撮影された正面斜め前からのカットです。
https://x.com/k_hina_1019/status/1552445178652545024
● 上半身が華奢でデコルテが美しい
肩が丸く、鎖骨は繊細です。胸上のラインが軽やかで清楚さが際立っています。
● ウエスト〜腰の曲線が滑らか
くびれのラインが自然で美しく、下半身の丸みとのコントラストが際立っています。ウェーブ最大の魅力がここに出ていると思います。
● 肌の柔らかい質感
光を受けてふわりと発光するように見えます。ウェーブの肌が持つ「反射の美しさ」がそのまま写真に表れています。
● 下重心のシルエット
ヒップと太ももに自然な丸みがあり、全体の重心が下部に寄って見えます。
グラビア的で女性らしさを担う要素です。
総じて、ウェーブの魅力がほぼ全て出ていると言っても良いカットだと思います。この写真に限らず、菊地さんのグラビアアイドルとしての魅力の少なからぬ部分は、ウェーブ的な美しさで説明できるよう思われます。
彼女の悩みの正体とは?
ここで冒頭で紹介した菊地さんの「悩み」に戻りましょう。そんな彼女の悩みとはどんなものだったのか、その答えのヒントは、以前(#1の記事)で取り上げた、写真集『memory』末尾の言葉にあるように思います。
女性ファッション誌と男性向けグラビア誌だと、到達したいビジュアルが正反対
あらためて読むと、ここにすべてが詰まっているとさえ思えます。
先ほど見たように、男性向けグラビア誌が求める美しさとは、曲線・柔らかさ・体の立体感などに象徴されるもので、ウェーブと相性がとても良いのです。対して、女性ファッション誌が求める美しさとは、すらりとしたライン・下半身はすっきり・着こなしのバランス優先など、ウェーブにはややハードルが高い場合があることは否定できません。
だからこそ、「ウェーブらしい丸みはグラビアでは強みなのに、ファッションでは気になる」というようなジレンマが生まれたと思われます。おそらく菊地さんは、「(ウェーブという)グラビアの強みは残しつつ、女性誌的なスッキリ感も出したい」という高い理想を実現させようと努力しているのだと推察されます。
骨格ウェーブのその先へ
以前書いた記事(#1)の中で、私は「菊地さんは「男女両方に届くグラビア表現」の担い手として象徴的な存在となりえる方だ」と書きました。そのような存在になるためには、骨格ウェーブを「乗り越える」努力がどうしても必要になってくるのですね。
菊地さんはどのような気持ちでそのような努力を行っているのでしょうか。冒頭に引用した彼女の言葉の中に、私は強い前向きさを感じました。
自己ベストをキープしつつ更新していく自分って最高!
骨格ウェーブは決してコンプレックスではなく、むしろ菊地姫奈さんが唯一無二の魅力を放つ「ベース」になっているのだと思います。彼女は、その確固たるベースの上にどんな花を咲かせるのかを自分自身で考え、その目標達成のための必要な努力を続けています。彼女の見つけた「花」は「グラビアアイドルとしてもファッションモデルとしても、両方向で進化し続ける」というものだったのかもしれません。
つまり、骨格タイプは決して「制約」ではなく、「美の土台」であるとも言えます。そのことを、菊地さん自身の言葉と姿勢が教えてくれているような気がします。
最後に、骨格タイプについてもっと詳しく知りたい方は、下記のリンク先で情報を得ることが出来ますのでぜひご覧ください。菊地さんに限らず、骨格タイプについて知っておくと、グラビア鑑賞に役立つツールになることは間違いないと思います。
