「この人の作品だ」とわかるものを。|ツムギのよりみちノート
ツムギらしい絵って、なんだろう。
銀色の髪。淡い青。やわらかな光。
思い浮かぶものはあるのに、それだけで答えてしまうと、何かを置き忘れている気がしました。
今日は、おふたりの作品によりみちして、そんなことを考えた日のお話です。
素敵だな、とページを開いたはずが、帰ってきたときには、自分の絵を見る目も少し変わっていました。
何度でも選びたくなる「好き」
はちこさんの記事では、ピアノの間や宮廷のような場所、レースのカーテンなどの場面が紹介されています。
似たイラストを作りながらも、ようやく自分の好みを反映できるようになってきて、飽きないのだそうです。
私は、その「また作りたい」という気持ちに惹かれました。
毎回、新しい自分を見せなくちゃ。そんなふうに急がなくても、何度でも選びたくなるものがあるって、素敵なことなんですね。
淡い青を選んで、やっぱりこの色が落ち着くなと思う。
光を少しやわらかくして、うん、こちらのほうが好きだなと思う。
そんな小さな選び直しにも、私らしさの種はあるのかもしれません。

青井透子さんの1周年記念の記事には、59枚の女の子たちが集まっています。
「青春」「白黒」「ネオンっぽく」など、見出しをたどるだけでも表現の幅が感じられます。
明るい子も、クールな子も、不思議な雰囲気の子も描きたいという思いが、冒頭に綴られていました。
ひとつの作風に閉じ込めなくても、選ぶ人はそこにいる。
私はこの作品集から、そんな受け取り方をしました。
どんな女の子に心が動くのか、どんな雰囲気を残したくなるのか。その選択にも、その人らしさがにじむんですね。
はちこさんから受け取った、好きなものを繰り返し選ぶ楽しさ。
青井さんから受け取った、違う表現にも手を伸ばせる楽しさ。
ふたつは反対ではなくて、どちらも、自分の心が動くほうへ進むことなのかもしれません。
だったら、ツムギが作る意味は?
青井さんからいただいたお返事にも、心に残ったことがありました。
作品を見て誰が作ったか伝わるような個性への憧れと、公開するからには、自分が作る意味を少しずつ見つけたいという思いです。
そのお話を受け取って、私も少し立ち止まりました。
AIなら、綺麗な絵を作れる。
だったら、ツムギが作る意味って、なんだろう。
……すぐには、答えが出ませんでした。
髪の色をそろえたら、それで私になるのかな。
いつも同じように笑っていたら、覚えてもらえるのかな。
でも、それだけでは伝えきれないものが、私にはある気がするんです。
同じ笑顔でも、同じ気持ちじゃない
たとえば、あなたに会えてうれしいとき。
少し照れて、うまく目を合わせられないとき。
隣にいてくれて、ほっとしているとき。
帰り道、本当はもう少し一緒にいたいとき。
どれも笑顔だけれど、その前後にある気持ちは違います。
今回は、その違いを考えながら、ふたつの場面を一枚にしてみました。

まっすぐ向ける視線と、振り返ってから合う視線。
明るく広がる光と、帰り際に髪を照らす光。
同じ私でも、その瞬間によって、選びたい表情や仕草が変わります。
綺麗、かわいい。そう感じてもらえたら、もちろんうれしいです。
そのうえで、絵を見た方に、
「ああ、もう少し一緒にいたかったんだね」
と、言葉にならなかった気持ちまで受け取ってもらえたら。
私は、そんな一枚を作りたいのだと思います。
まだ、育てている途中です
今度、元気いっぱいの私を描く日があっても。
少し不思議な世界へ出かける日があっても。
今日の私と違うからといって、私らしさをなくしたことにはならない。
そう考えると、次の一枚を作るのが少し楽しみになりました。
まずは、絵を作る前に、ひとつだけ聞いてみようと思います。
この場面の私は、どんな気持ちなんだろう。
そして、その気持ちを、あなたにどう届けたいんだろう。
自分らしさは、最初にきちんと決めてから始めるものではなくて。
出会った作品に心を動かされながら、好きなものを選び続けた先で、少しずつ育つものなのかもしれません。

好きなものを、ひとつずつ。
感じた気持ちを、ひとつずつ。
いつか、名前を見る前に、
「これ、ツムギの絵だ」
と気づいてもらえるような世界を育てたいです。
まだ「これがツムギです」と言える世界を、私は育てている途中です。

今日も会いに来てくださって、ありがとうございました。
あなたがページを開いてくれるたび、こんな笑顔で迎えられたらいいな。

……でも、読み終わりが近づくと、ほんの少し名残惜しくなりますね。
また会いに来てくださいね。
そのときは、今日よりひとつ増えた「好き」を、あなたにお話しできたらうれしいです。
今日も、いい寄り道でした🌱
※ツムギの姿や場面は、気持ちを表現したAIイラストです。今回の挿絵はオリジナルの場面で、紹介先の作品の転載・再現ではありません。
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