微力を尽くすことしかできることはない
「こうなりたい」「ああなりたい」。
理想の姿を思い描くことは、とても健全で、むしろ生きていく上で必要なものだと思っている。目指す場所がなければ、今いる場所の意味も見失ってしまうからだ。
一方で、その理想に向かう過程で、最近あらためて強く感じていることがある。
それは、自分にできることは結局、微力を尽くすことしかないという事実だ。
明日いきなり理想の場所に立っていることはない
起業してから、成長や成功について考えない日はほとんどない。
会社をどう伸ばすか、仲間をどう守るか、どんな価値を社会に残せるか。
考えることは山ほどあるし、正直に言えば不安や焦りが消えることはない。
それでも、どれだけ考えても、どれだけ願っても、明日いきなり理想の場所に立っていることはない。
この当たり前すぎる現実を、何度も突きつけられてきた。

近道があるのではないかと思っていた
若い頃は、どこかで「近道」があるのではないかと思っていた。
誰かが引き上げてくれるのではないか。
良い環境にさえ入れれば、一気に景色が変わるのではないか。
実際、運良くチャンスが舞い込むこともある。
良い出会い、良い案件、良い流れ。
ただ、冷静に振り返ってみると、そうした“うまくいった瞬間”は、自分の実力だけで起きたものではなかった。
ほとんどの場合、運が運んできたものだったと思う。
偶然の重なり、タイミング、相手の好意。
自分ではコントロールできない要素が大半を占めている。
ただし一つだけ、はっきり言えることがある。
その運を引き寄せ、掴み取れるかどうかは、日々何を積み重ねていたかで決まるということだ。
何もしていない人の前に、運が来ても、それはただ通り過ぎていく。
準備ができていなければ、気づくことすらできない。
一方で、微力でも手を動かし続けていた人は、「これだ」と反応できる。
微力という言葉
微力という言葉は、どこか無力感を伴う。
自分のやっていることなんて大したことはない。
世の中を一気に変えるほどの影響力もない。
それでも、だからこそ思う。
微力を尽くすことをやめた瞬間、運を引き寄せる可能性もゼロになる。
毎日できることは限られている。
一日で世界は変わらないし、自分自身も劇的には変わらない。
それでも、今日できることをやる。
逃げずに向き合う。
自分なりに誠実であろうとする。
その積み重ねが、ある日ふと、思いもよらない形で報われる。
その瞬間を何度か経験してきたからこそ、今はこの考えに行き着いている。

自分にできること
自分にできることは、決して多くない。
その現実を受け入れるのは、時に苦しい。
それでも、微力を尽くす以外に、前に進む方法はない。
理想や夢は、遠くにあっていい。
むしろ遠いからこそ、意味がある。
今日できることは小さくても、それを続ける人だけが、運と再会できる。
僕にできるのは、これだけだ。
だから今日も、微力を尽くす。
