昔の自分なら詰まっていた場面を越えられた50代営業の話
少し前までの自分なら、確実に詰まっていただろうな、と思う場面がありました。
商談そのものは悪くない。相手の反応もそこそこ。
でも、決定打がない。
次にどう動くかを決めきれず、頭の中だけが忙しくなる――そんな場面です。
50代営業をやっていると、こういう瞬間は珍しくありません。
若手のように勢いで押し切るわけにもいかず、
かといって慎重になりすぎると、動けなくなる。
昔の自分は、こういうときに必ず止まっていました。
「ちゃんと考えなきゃ」が足かせになっていた頃
当時の自分は、
「ここはちゃんと考えないといけない場面だ」
そう思えば思うほど、動けなくなっていました。
この判断は正しいか
相手の期待を外していないか
もう一手あるんじゃないか
頭の中で何度も確認して、
結局その日は何も決められない。
ひとり営業だと、この“保留”が積み重なります。
誰かに止められているわけでもないのに、
自分で自分を止めてしまう。
今思えば、あの頃の自分は
判断そのものではなく、判断する前の迷いに消耗していました。
今回、詰まらずに進めた理由
今回の場面も、状況だけ見れば似たようなものでした。
でも、決定的に違ったことがあります。
「正解を出そう」としなかったことです。
AI相棒化を意識するようになってから、
判断が必要な場面でやることは一つに近づきました。
まず、頭の中にある引っかかりをそのまま言葉にする。
結論はまだ出さなくていい。
きれいにまとめなくていい。
何が気になっているのか
どこが不安なのか
何を決めきれていないのか
それを外に出すだけ。
すると不思議なもので、
「考えが足りない」のではなく
「整理されていなかっただけ」だと気づく瞬間があります。
越えられたのは、能力じゃなく“壁の高さ”
今回、自分が越えられたのは、
難しい壁ではありませんでした。
ただ、
以前より壁が低く見えた
それだけの話です。
昔は、判断する前に壁を大きくしていました。
失敗したらどうしよう
相手にどう思われるか
この判断で合っているのか
今は、そこまで先に考えなくなりました。
今の自分にとって必要なのは、
「完璧な判断」ではなく
「次に進める判断」だと分かってきたからです。
50代営業にとっての“普通に越えられる”感覚
この感覚は、派手さがありません。
誰かに自慢するような話でもない。
でも、50代営業にとっては、とても大きい。
詰まらない
立ち止まりすぎない
自分を責めない
これができるだけで、仕事の消耗は確実に減ります。
AI相棒化は、
自分を賢く見せるためのものではありません。
自分を止めないための存在だと、最近は感じています。
昔の自分と、今の自分のいちばんの違い
もし昔の自分が、今回の場面に戻ったら、
たぶん同じところで悩んでいたと思います。
でも今の自分は、
「悩んでもいいけど、止まらなくていい」
そう思えるようになりました。
それは、成長したからというより、
向き合い方を変えただけなのかもしれません。
50代営業になってから必要だったのは、
もっと頑張ることでも、
新しい技術を詰め込むことでもなく、
考えを一度、外に出せる場所を持つことでした。
静かに、でも確実に。
以前なら詰まっていた場面を越えられたことで、
自分の仕事の進み方が、少しだけ信頼できるようになっています。
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