見出し画像

AivisHub で音声合成モデルを一般公開する方法|審査申請から公開後の管理まで!

この記事はこんな方に向けた内容です。
・作った音声合成モデルを多くの方に使ってもらいたい方
・AivisHubで一般公開を申請する手順を知りたい方
・一般公開の審査がどのように進むのか知りたい方
・モデルへ設定するライセンスに迷っている方
・一般公開後の管理まで見通しておきたい方

⚠️ 本記事の内容は、2026年8月時点の情報です。
AivisHubの画面や公開審査の仕様は今後変更される可能性があるため、申請時は最新の画面表示や利用規約もあわせてご確認ください。

皆さんこんにちは。
感情豊かな音声合成技術を誰もがかんたんに活用できる未来を目指す、Aivis Projectです✨

自分で作った音声合成モデルを、多くの方に使ってもらいたい。
AivisHubの一般公開は、そのための入り口です。

一般公開されたモデルは、AivisHubの検索結果やモデル一覧から見つけてもらえるようになり、利用者がモデルの説明や音声サンプルを確認したうえで、試聴やダウンロードを行えます。

ただし、音声合成モデルを「公開」に設定しても、その場ですぐに一般公開されるわけではありません。
Aivis Projectによる事前審査が行われ、承認後に自動的に公開されます。

また、公開申請の前には、声やキャラクターに関する権利、モデルのライセンス、説明文や音声サンプルなども整えておく必要があります。

この記事では、公開前の準備からAivisHubへのアップロード、一般公開の審査申請、公開後の管理までを順番に解説します📚


【結論】一般公開までの流れ

AivisHubで音声合成モデルを一般公開する流れは、次のとおりです。

1.モデルをAIVM/AIVMX形式で用意する
2.権利関係とライセンスを確認する
3.モデル名・説明・アイコン・音声サンプルを設定する
4.AivisHubへモデルをアップロードする
5.公開設定を「公開」へ変更する
6.Aivis Projectによる公開審査を受ける
7.承認後、自動的に一般公開される
8.審査結果がメールで通知される

一般公開の審査には、通常1〜7営業日程度かかります。
申請内容や運営状況によっては、7営業日を超える場合もあります。

⚠️ 公開予定日が決まっている場合は、余裕を持って申請してください。

関係者へ先にモデルを共有したい場合は、審査が不要な限定公開で試用してもらい、内容が固まってから一般公開を申請する方法もあります✨

【前提】なぜ一般公開には審査があるのか

音声合成モデルには、モデル制作者だけでなく、声の提供者、キャラクター、イラスト、学習素材など、さまざまな権利が関係します。

必要な許諾を得ていないモデルや、不適切な内容を含むモデルが無制限に公開されると、声の提供者だけでなく、そのモデルをダウンロードして利用する方にも影響が及ぶ可能性があります。

AivisHubでは、より安心して音声合成モデルを公開・利用できる環境を維持するため、一般公開時に事前審査を実施しています。

AivisHubの一般アカウントによるモデルの新規公開は、一時的に受け付けを停止していた時期がありましたが、2026年8月に審査制として再開しました。現在は、すべてのユーザー様が公開審査を申請できます。

なお、審査基準の詳細は公開していません。
申請されたモデルの内容を確認し、不適切な内容などを含む場合は、公開をお断りすることがあります。

⚠️ 審査は利用者へ手間をかけさせるためではなく、安心してモデルを探し、利用できる場所を維持するために行っています。

【準備】音声合成モデルをAivisHubにアップロードできる形式にする

AivisHubでは、Aivis Projectが策定した音声合成モデル用ファイル形式であるAIVM/AIVMXを扱います。

AIVM/AIVMXには、学習済みモデルだけでなく、次のような情報を1つのファイルへまとめられます。

・モデル名
・制作者名
・モデルの説明
・モデルのバージョン
・話者とスタイルの情報
・ライセンス
・アイコン
・ボイスサンプル


AIVM Generator のトップ画面

Style-Bert-VITS2で作成したモデルを持っている場合は、AIVM Generatorを使ってAIVM/AIVMX形式へ変換できます。

AIVM Generatorはブラウザ上で利用できるため、コードを書かなくてもモデルファイルの生成やメタデータの編集が可能です。


Style-Bert-VITS2で作成したモデルを持っていない方は、2026年秋~冬にかけて公開予定のAivisBuilderを用いて音声合成モデルを自作するか、まるなげボイスというAivis Projectが提供する音声合成モデル制作サービスを用いてモデルを作成しましょう。

AivisBuilderやまるなげボイスのサービス詳細は、お問い合わせフォームからお問い合わせください。


AIVM/AIVMXファイルを作成する際は、以下のポイントに注意しましょう。

声やキャラクターの権利を確認する

モデルをアップロードする前に、そのモデルを制作・公開するために必要な権利を持っているかを確認してください。

自分の声から作った場合

自分自身の声であれば、声の権利について深く考える必要は基本ありません。
第三者の声を使う場合と比べて、権利関係は非常に整理しやすくなります。

ただし、ご職業が声優や俳優などで、芸能事務所・プロダクション等に所属している方は、たとえ自分自身の声であっても、音声合成モデルを作成しても問題がないか事前にご確認ください。
事務所やプロダクション等の確認が取れていない場合、Aivis Projectの審査に通過せず、一般公開できない場合がございます。

また、モデルの名前やアイコンへ、第三者が権利を持つキャラクター名やイラストを使用する場合は、声とは別に、キャラクターやイラストに対して権利の確認や許諾を取る必要があります。

第三者の声から作った場合

本人の許諾を得ていない音声を使ったモデルはアップロードできません。

使用許諾を得ている場合も、次の範囲まで確認しておきましょう。

・音声合成モデルを制作すること
・AivisHubへ、音声合成モデルをアップロードおよび公開すること
・AivisHubを通じて、不特定多数へ音声合成モデルを一般公開すること
・商用利用を認めるかどうか
・モデルの名前やアイコンの内容をどうするか

キャラクターや作品が関係する場合

声優や俳優など「声の提供者」から許諾を得ていても、キャラクターや作品の権利を別の方(企業など)が所有している場合があります。

声の許諾を得たことと、キャラクターやイラストを自由に使えることは同じではありません。

声の提供者が、芸能事務所やプロダクションなどに所属している場合は、その事務所やプロダクションに。
原作がある場合には、出版社や著作者本人に。
アニメなど映像作品の場合は、製作委員会に。

このように、関係する企業などへ、権利の確認を必ず行いましょう。
そして、確実に許諾を取得できてから、音声合成モデルを作成しましょう。

⚠️ 権利の確認は、一般公開だけに必要なものではありません。
限定公開や非公開であっても、許諾を得ていない第三者の声や権利物を使用したモデルはアップロードできません。

ライセンスを決める

AivisHubへ公開するモデルには、原則としてライセンスを設定します。

現在は、主に次のライセンスを利用できます。

・ACML 1.0
・ACML-NC 1.0
・CC0
・カスタムライセンス
ACMLライセンスの解説サイト(Aivis ProjectのGitHub)

ACML 1.0

ACML 1.0では、Aivis Projectが利用規約などで定めている禁止事項に該当しない範囲で、個人・法人、非営利・営利を問わず、誰でもモデルを利用できます。

「動画制作やゲーム、アプリ、法人サービスなど、幅広い用途で使ってもらいたい」という場合に選びやすいライセンスです。

ACML-NC 1.0

ACML-NC 1.0の「NC」は、Non-Commercial(非商用)を意味します。

営利目的での利用を認めず、個人の非営利な創作活動や、教育・研究などを中心に利用してもらいたい場合に適しています。

CC0

著作権法上可能な範囲で権利を放棄し、パブリックドメインに近い形で利用してもらうための選択肢です。

適用したあとに利用条件を細かく制限したいと考えても対応できない可能性があるため、内容を理解してから設定してください。

カスタムライセンス

独自の利用条件を設定したい場合は、カスタムライセンスを利用できます。

ただし、条件が長すぎたり曖昧だったりすると、利用者が判断できず、モデルを使いにくくなります。禁止事項だけでなく、何に使えるのかも具体的に書いておくことが大切です。

⚠️ ライセンスを設定しても、自分が持っていない権利まで利用者へ許諾できるわけではありません。ライセンスを決める前に、声・キャラクター・学習素材などの権利関係を確認してください。


ACMLライセンスの詳細は、以下のAivis Projectの公式GitHubにて確認が可能です。
URL:https://github.com/Aivis-Project/ACML

説明・アイコン・ボイスサンプルを整える

AivisHubのモデル詳細ページ

利用者がモデルを選ぶとき、最初に確認するのはアイコン、説明、ボイスサンプル、ライセンスです。

モデル名だけでは、どのような声なのか、どの用途に向いているのか判断できません。

説明には、次のような情報を入れておくと伝わりやすくなります。

声質の特徴
ナレーションやキャラクターボイスなど、想定している用途
利用できる話者スタイル
得意な文章や表現
利用時に知っておいてほしい注意点
制作者やキャラクターの情報

ボイスサンプルは、モデルに複数のスタイルがある場合、スタイルごとの違いが分かる内容にすることをおすすめしています。
ですが、全てのスタイルに同じ文章を設定し、スタイルごとの違いを聴き分けてもらうという方法も効果的です。
あなたの好みに合わせて、ボイスサンプルを設定しましょう。

AivisHubのボイスサンプル画面

また、苦手な読み方や表現がある場合は、説明へ記載しておくことをおすすめします。

できないことを書くのは、モデルの価値を下げるためではありません。

利用前の期待と実際の音声がずれることを防ぎ、目的に合ったより多くの方へ選んでもらうために必要なことです✨

【手順1】AivisHubへモデルをアップロードする

モデルファイルの準備ができたらAivisHubにログインし、画面右上の自分自身のアイコンを押して、「音声合成モデルをアップロード」という項目を開きます。
URL:https://hub.aivis-project.com/upload/

AivisHubの音声合成モデルアップロード画面

ここからは画面の表示に従い、用意したAIVM/AIVMXファイルをアップロードします。

【手順2】公開設定を「公開」へ変更する

AivisHubのモデル編集ページ

アップロードしたモデルの管理画面または編集画面を開き、公開設定を「公開へ変更します。

AivisHubには、次の3つの公開状態があります。

  • 公開:誰でも閲覧・検索・試聴・ダウンロードできる

  • 限定公開:共有リンクを知っている方だけがアクセスできる

  • 非公開:アップロードした本人だけがアクセスできる

一般アカウントで「公開」を選択すると、Aivis Projectへ一般公開の審査申請が自動で送られます。

すでに非公開または限定公開でアップロードしているモデルも、公開設定を「公開」へ変更することで審査を申請できます。

【手順3】公開審査の結果を待つ

モデル公開または編集完了後、自動で公開申請が送信され、Aivis Projectの運営チームへ申請内容が届きます。

Aivis Projectに申請内容が届いてから、審査には通常1〜7営業日程度かかります。
※申請内容や混雑状況によっては、それ以上の時間を要する場合があります。

審査基準の詳細は公開していないため、「この項目を設定すれば必ず承認される」というものはありません。
公開日が決まっている場合は、修正や再申請が必要になる可能性も考慮し、余裕を持って申請してください。

【手順4】承認後の公開状態を確認する

審査で承認されると、モデルはAivisHub上で自動的に一般公開されます。
承認後に、あらためて公開ボタンを押す必要はありません。

審査結果は、Aivisアカウントへ登録しているメールアドレスにも通知されます。

公開後は、次の項目を確認してください。

・AivisHubの検索結果に表示されるか
・モデル名や説明が正しく表示されているか
・アイコンやボイスサンプルが正しく読み込まれているか
・設定したライセンスが表示されているか
・AIVM/AIVMXファイルをダウンロードできるか

【公開後】モデルを管理するときの注意点

公開状態はあとから変更できる

公開後も、「公開」「限定公開」「非公開」の状態を変更できます。

公開モデルを非公開へ変更すると、ほかのユーザーによるAivisHub上でのアクセスや、API経由での利用は停止されます。

限定公開へ変更した場合は、一般検索や不特定多数からのアクセスが停止され、共有リンクを知っている方だけがアクセスできる状態になります。

ただし、すでに第三者がダウンロードしたモデルファイルの利用を停止することはできません。

一般公開は、不特定多数の方がモデルファイルを取得できる状態にすることです。
公開後に設定を戻せるからといって、公開前の状態へ完全に戻せるわけではありません。

一般公開する前に、モデル本体、権利関係、ライセンスの内容を十分に確認してください。

モデルを更新するときはバージョンを確認する

AIVM/AIVMXには、モデルを識別するUUIDと、モデルのバージョン情報が含まれます。

モデルの音質やスタイル、メタデータを更新する場合は、AIVM Generatorなどでバージョン情報を適切に更新してからアップロードしてください。

同じモデルの修正版なのか、声質やキャラクター設定が大きく異なる別モデルなのかも整理しておきましょう。

利用者は、同じモデルであれば同じ方向性の声を継続して使えることを期待します。
声質や利用条件が大きく変わる場合は、説明欄などで変更内容が分かるようにしてください。

よくある質問(FAQ)

Q. すでに非公開でアップロードしたモデルも一般公開できますか?

はい。モデルの公開設定を「公開」へ変更することで、一般公開の審査を申請できます。

最初は非公開で動作を確認し、準備が整ってから一般公開を申請する運用も可能です。

Q. 公開審査にはどれくらいかかりますか?

通常は1〜7営業日程度です。

申請内容や混雑状況によっては7営業日を超える場合があるため、公開予定日が決まっている場合は余裕を持って申請してください。

Q. 承認されたあと、手動で公開する必要はありますか?

必要ありません。
審査で承認されると、AivisHub上で自動的に一般公開されます。

また、審査結果に関わらず、審査内容はメールで通知されます。

Q. 審査で公開を断られることはありますか?

あります。

審査基準は公開していませんが、Aivis Project 運営チームでの審査の結果、不適切と判断したモデルについては一般公開をお断りする場合があります。

Q. 限定公開であれば、第三者の声を許諾なく使えますか?

使えません。
限定公開や非公開は、一般公開の審査が不要というだけです。

第三者の声、キャラクター、イラスト、学習素材などを使用する場合は、公開状態にかかわらず必要な権利や許諾を確認してください。

Q. ACMLとACML-NCの違いは何ですか?

ACMLは、Aivis Projectの利用規約などで定める禁止事項に該当しない範囲で、個人・法人を問わず、営利利用を含む幅広い用途に利用できます。

ACML-NCの「NC」はNon-Commercialを意味し、営利目的での利用を認めないライセンスです。

Q. 公開したモデルを非公開へ戻せますか?

公開状態は変更できます。

ただし、すでに第三者がダウンロードしたモデルファイルまでは回収できません。一般公開は、不特定多数の方がモデルを取得できる状態になることを理解したうえで申請してください。

まとめ

・AivisHubの一般公開は事前審査制
・公開申請から審査完了までは通常1〜7営業日程度
・審査で承認されると自動的に一般公開され、結果に関わらず審査内容はメールで通知される
・公開前に、声・キャラクター・学習素材などの権利を確認する
・第三者の声を許諾なく使用したモデルは、公開状態を問わずアップロードしない
・ライセンスはAIVM Generatorなどでモデルファイルへ設定する
・ACMLは営利利用を含む幅広い用途に対応し、ACML-NCは非営利利用に限定される
・モデル名、説明、アイコン、ボイスサンプルを整えてから公開申請をする
・公開状態はあとから変更できるが、ダウンロード済みのファイルまでは回収できない

モデルを一般公開するということは、自分のモデルが、誰かの動画やゲーム、アプリ、創作活動の一部になるということです。

公開前に権利関係とライセンスを整理し、利用者がモデルの特徴を正しく理解できる説明やボイスサンプルを用意することで、安心して長く使ってもらいやすくなります✨

以上で、この記事はおしまいです。
Aivis ProjectやAivisHubに関してご不明点やご相談がある場合には、お問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。

いいなと思ったら応援しよう!