AivisSpeechで「できること」「できないこと」を正直に解説!
この記事はこんな方に向けた内容です
・AivisSpeech の導入を検討していて、自分の用途に合うか確認したい方
・すでに AivisSpeech を利用しているが、まだ試していない機能がある方
・導入前に「できること」と「できないこと」を把握しておきたい方
⚠️ 本記事の内容は 2026年6月時点のものです。最新の仕様や機能については、公式サイトをご確認ください。
皆さんこんにちは。
感情豊かな音声合成技術を誰もがかんたんに活用できる未来を目指す、Aivis Project です✨
AivisSpeech は、感情表現に対応した自然な読み上げや、豊富な音声合成モデル、ユーザー辞書機能など、多くの機能を備えている日本語特化の AI 音声合成ソフトウェアですが、すべての用途に対応できる万能なソフトウェアというわけではありません。
「歌わせることはできるの?」
「Linux でも使える?」
「商用利用は大丈夫?」
導入を検討している方の中には、このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
実際、ソフトウェアを選ぶ際には「何ができるか」だけでなく、「何ができないか」を知ることも重要です。
この記事では、AivisSpeech の主な機能や活用シーン、そして現時点で対応していない機能についても正直にお伝えします。
AivisSpeech の導入を検討している方はぜひ参考にしてみてください📚
AivisSpeechはどんな人に向いている?
AivisSpeech は、日本語の文章を自然な音声で読み上げたい方に向いている AI 音声合成ソフトウェアです。
特に、以下のような用途では多くの方に活用されています。
・YouTube や SNS 向け動画のナレーション制作
・ゲームやアプリのキャラクターボイス制作
・企業の製品紹介・研修・社内向けナレーション
・読み上げ動画や音声コンテンツの制作
・AI エージェントやチャットボットへの音声機能の組み込み
また、AivisSpeech は無料で利用できるため、「まずは AI 音声合成を試してみたい」という初心者の方にもおすすめです。
一方で、歌声やリアルタイム音声変換(ボイスチェンジャー)など、日本語テキストの読み上げ以外を目的としている場合は、他のソフトウェアの方が適しています。
そのため、「自然な日本語の読み上げを手軽に利用したい」という方にとって、AivisSpeech は特に力を発揮するソフトウェアと言えるでしょう。
それでは、ここから AivisSpeech で利用できる主な機能を順番に紹介していきます。
AivisSpeechでできること
AivisSpeech は、日本語の音声合成をより自然かつ快適に行うためのさまざまな機能を備えています。
感情表現を豊かに切り替えられることはもちろん、読み方の調整や音声合成モデルの追加、HTTP API によるシステム連携など、個人利用から業務利用、開発用途まで幅広く活用できます。
ここでは、AivisSpeech の代表的な機能をご紹介します。
【できること①】感情スタイルを切り替えられる
AivisSpeech の最大の特徴が、感情スタイルによる表現の違いです。
対応する音声合成モデルでは、「ノーマル」「ハッピー」「落ち着き」「元気」など、複数のスタイルが用意されており、文章の内容に合わせて簡単に切り替えられます。
さらに、スタイルの強さも調整できるため、「少しだけ明るく話す」「より感情を強調する」といった細かな表現も可能です。
この感情切り替え機能によって、動画ナレーションやゲームのキャラクターボイス、読み聞かせなど、場面に応じた自然な表現を実現できます。
⚠️利用できるスタイルの種類や数は、音声合成モデルによって異なります。
【できること②】固有名詞や日付・数字を自然に読み上げられる
AivisSpeech は、日本語の文章に含まれる固有名詞や日付、数字、電話番号、郵便番号なども自然に読み上げられるよう設計されています。
例えば、
・「2026年6月20日」→「ニセンニジュウロクネン ロクガツ ハツカ」
・「AivisSpeech」→「アイビススピーチ」
・「大阪市淀川区十三本町」→「オオサカシ ヨドガワク ジュウソウホンマチ」
・「090-1234-5678」→「ゼロキューゼロ イチニーサンシー ゴーロクナナハチ」
・「〒163-8001」→「ユウビンバンゴウ イチロクサン ノ ハチマルマルイチ」
のように、多くの場合は読み仮名を指定することなく、そのまま自然に読み上げられます。
ニュース原稿やビジネス資料、技術解説動画など、数字や固有名詞が多い文章でも活用しやすい点が特徴です。
⚠️古いバージョンの AivisSpeech の場合、正しく読み上げられないことがございます。その場合は、一度アンインストールしていただき、最新バージョンを公式サイトより再インストールしてください。再インストールすると、インストール済みの合成音声モデルは削除される場合があります。
【できること③】ユーザー辞書で読み方を調整できる
読み方が難しい固有名詞や専門用語は、ユーザー辞書に登録するとによって正しい読みを設定することができます。
シリーズ動画や企業向けナレーションなど、同じ単語を繰り返し利用する場面で特に便利な機能です。
例えば、
・人名
・会社名
・製品名
・専門用語
・略語
などを登録しておくことで、長期的な制作でも読み方を統一できます。
また、「神戸/コウベ」のような同字異音が多い地名はユーザー辞書の設定が必要な場合があります。
「兵庫県 神戸市」→「ヒョウゴケン コウベシ」
「埼玉県 川口市 神戸」→「サイタマケン カワグチシ ゴウド」
「愛知県 一宮市 神戸町」→「アイチケン イチノミヤシ カンベチョウ」
「岡山県 津山市 神戸」→「オカヤマケン ツヤマシ ジンゴ」
【できること④】音声合成モデルを自由に追加できる
AivisSpeech は、AivisHub からインストールした音声合成モデルを追加することでさまざまな声で利用することができます。
AivisHub は、Aivis Project が提供する音声合成モデル共有プラットフォームで、オフィシャルモデルだけでなく、コミュニティが制作した多数のモデルが公開されています。
用途や作品の雰囲気に合わせてモデルを切り替えるだけで、まったく異なる声質や表現を利用できるため、別の音声を追加することによって動画制作やゲーム制作など幅広い用途で活躍できます。
【できること⑤】商用利用できる
AivisSpeech 本体は、商用・非商用を問わず利用できます。
そのため、YouTube の収益化動画や企業のナレーション、ゲーム、アプリなど、さまざまな用途で活用できます。
ただし、音声合成モデルについては、モデルごとに利用条件やライセンスが異なります。
商用利用を行う際は、AivisHub のモデル詳細ページなどから、利用する音声合成モデルのライセンスを事前に必ず確認してください。
【できること⑥】HTTP API で外部ツールと連携できる
AivisSpeech は、VOICEVOX 互換の HTTP API を搭載しています。
そのため、VOICEVOX 向けに開発された多くのツールやシステムから、そのまま、または最小限の修正で利用できる場合があります。
チャットボットや AI エージェント、配信ツール、自動ナレーションシステムなどへ組み込めるため、開発者にとっても扱いやすい音声合成ソフトウェアとなっています。
【できること⑦】音声を細かく調整できる
AivisSpeech では、読み上げ音声を用途に合わせて細かく調整できます。
主な調整項目は以下の通りです。
・話速(読み上げスピード)
・感情表現の強さ
・テンポの緩急
・音高
・音量
・開始・終了無音
・アクセント調整
これらを組み合わせることで、ナレーションやキャラクターボイス、読み聞かせなど、用途に応じた自然な読み上げを実現できます。
【できること⑧】プリセットを保存できる
できること⑦で紹介した、よく使う読み上げ設定は、プリセットとして保存することができます。
例えば、
・YouTube ナレーション用
・ゲームキャラクター用
・落ち着いた読み上げ用
など、用途ごとに設定を保存しておけば、毎回同じ設定を行う必要がありません。
複数のプロジェクトで同じ設定を利用する場合や、複数人で制作を行う場合にも便利な機能です。
【できること⑨】WAVファイルとして書き出せる
生成した音声は、WAV ファイルとして保存できます。
保存時は、生成した音声を全てまとめて保存するか、改行ごとに分けて保存するか、特定の行だけ保存するかを選ぶことができます。
保存した音声は、動画編集ソフトや DAW、ゲーム制作ツールなどへそのまま取り込み、ナレーションやキャラクターボイスとして利用できます。
シンプルな操作で高品質な音声を書き出せるため、動画制作から業務利用まで幅広いシーンで活用できます。
AivisSpeechでできないこと
AivisSpeech は、日本語の音声合成に特化したソフトウェアです。
高品質な読み上げを実現する一方で、現時点では対応していない機能もあります。
あらかじめ把握しておくことで、「思っていた用途には使えなかった」というミスマッチを防げます。
【できないこと①】歌声の合成
AivisSpeech は、テキストを自然な音声へ変換する読み上げ(TTS:Text-to-Speech) に特化したソフトウェアです。
そのため、メロディーに合わせて歌わせる「歌声合成」には対応していません。
歌声を制作したい場合は、歌声合成専用ソフトの利用をご検討ください。
【できないこと②】Linuxでの利用
2026年6月時点で、AivisSpeech のデスクトップアプリは Windows と macOS に対応しています。
Linux 向けのデスクトップアプリは提供されていません。
Linux 環境から音声合成を利用したい方は、別サービスの利用を検討するほか、Aivis Cloud API を利用するのも一つの手です。
Aivis Cloud API では、サブスクまたは従量課金にて、API 経由で音声合成を利用することができます。
なお、将来的には、ブラウザ上で音声合成を利用できる「AivisSpeech Web(名称仮)」の公開も検討しています。
【できないこと③】リアルタイムでの音声変換(ボイスチェンジャー)
AivisSpeech は、入力したテキストから音声を生成する読み上げ特化のソフトウェアです。
マイク入力の音声をリアルタイムで別の声へ変換する「ボイスチェンジャー(Voice Conversion)」機能には対応していません。
リアルタイム音声変換を行いたい場合は、用途に応じて Voice Conversion 専用ソフトをご利用ください。
【できないこと④】日本語以外の音声合成
AivisSpeech は、日本語の音声合成に特化しています。
そのため、英語や中国語など、日本語以外の文章をネイティブ品質で読み上げることはできません。
なお、日本語の文章中に含まれる固有名詞や日付・数字、簡単な英単語などについては、自然に読み上げられるよう設計されています。
【できないこと⑤】音素単位の細かなイントネーション編集
AivisSpeech では、アクセント編集やフレーズの結合・分割など、自然な読み上げを実現するための調整機能を搭載しています。
一方で、音素単位でピッチカーブを細かく編集するような、高度な音声編集機能には対応していません。
通常のナレーションや動画制作であれば十分自然な音声を生成できますが、より細かな表現が必要な場合は、生成した音声を音声編集ソフトで加工するといった方法をご検討ください。
まとめ
この記事では、AivisSpeech の「できること」と「できないこと」をご紹介しました。
ポイントをまとめると、以下の通りです。
・感情スタイルを切り替えた自然な音声合成ができる
・ユーザー辞書や各種調整機能で読み上げ品質を高められる
・AivisHub から音声合成モデルを追加して、さまざまな声を利用できる
・商用利用や HTTP API に対応し、幅広い用途で活用できる
・一方で、歌声合成やリアルタイム音声変換、日本語以外の音声合成などには対応していない
AivisSpeech は、日本語の音声合成に特化することで、無料でありながら高品質な読み上げを実現しています。
動画制作やゲーム制作、業務利用、システム開発など、幅広い用途で活用できる一方、対応していない機能についても事前に理解しておくことで、自分の目的に合った形で活用することができます。
Aivis Project では、ユーザーの皆さまからいただいたご意見やご要望をもとに、継続的な機能改善や新機能の開発を進めています。
AivisSpeech の使い方に関するご質問、機能開発のご要望などがございましたら、お問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。
これからも Aivis Project は、感情豊かな音声合成技術を誰もがかんたんに活用できる未来を目指して開発を続けてまいります✨
