AIツールは何を使えばいい?「使わなくていいツール」より大切な、2026年のAIツールの選び方
「ChatGPTとGemini、結局どっちを使えばいいの?」
「Claudeも気になるけれど、また新しいAIを覚えるのは面倒……」
「次々に新しいAIツールが登場して、もう何を使えばいいのか分からない」
生成AIを使い始めた人ほど、一度はこんな状態になるのではないでしょうか。
私もAIを使えば使うほど、「新しいAIが出るたびに全部試さなければいけないのでは?」という感覚になることがあります。ところが、今回参考にしたAI仙人さんの動画を追っていくと、途中からひとつの重要なことが見えてきました。
それは、「どのAIが一番強いのか?」を決めること自体が、だんだん意味を失いつつあるということです。
動画ではGemini、ChatGPT、Claude、Claude Code、Codex、Antigravity、Obsidian、NotebookLMなど、さまざまなAIツールやサービスについて、かなり率直な実体験が語られています。
もちろん「Geminiのここが使いづらい」「Claude Codeの方が使いやすい」といった評価は、使う人の目的や時期によって変わります。実際、2026年の生成AIは数週間、数か月単位で機能が変わるため、今日の評価が半年後も同じとは限りません。
だからこそ大切なのは、ツール名を暗記することではありません。
これから重要になるのは「どのAIを使っているか」ではなく、「目的に合わせてAIを選び、仕事を任せられるか」です。
この記事では、元動画の実体験を軸にしながら、ChatGPT・Gemini・ClaudeなどのAIツールの選び方、Google Workspaceとの連携、NotebookLM、そして今後さらに重要になるAIエージェントまで整理します。
「とりあえずChatGPTしか使っていない」という人でも大丈夫です。
読み終わる頃には、新しいAIが登場するたびに焦るのではなく、「自分なら何に使うか」という基準でAIを見られるようになるはずです。
AIツールの選び方で最初に捨てたい「最強AIを探す」という考え方
AIツールの選び方で最も大切なのは、「最強のAIをひとつ決めること」ではありません。自分がやりたい仕事に対して、現在もっとも使いやすいAIを選ぶことです。
生成AIについて情報収集していると、「ChatGPTよりGeminiの方が強い」「Claudeが文章では最強」「このモデルがベンチマーク1位」といった情報を頻繁に見かけます。
もちろん性能比較には意味があります。しかし、私たちが実際に欲しいのはベンチマークの数字ではなく、「仕事が終わること」です。
たとえば100点満点のテストで高得点を取るAIがあったとしても、自分が頼みたい長文記事の構成をうまく整理できないのであれば、その人にとって最適なAIとは言えません。
逆に、総合ランキングではトップではなくても、自分が毎日使っているGmail、Google Drive、Google Docsなどと自然につながり、仕事が30分早く終わるなら、そのAIを使う意味は十分あります。
ここが「AIの性能」と「AIの実用性」を混同しやすいポイントです。
元動画でも、Geminiについて長文処理や論理構造への不満がかなり率直に語られています。ただし、これは公式な性能評価ではなく、あくまで実際に複数のAIを日常的に使っている人から見た使用感です。
そして動画後半になると、話は「Geminiが良いか悪いか」から、「そもそもツールにこだわりすぎなくていい」という方向へ変わっていきます。
この視点がとても重要です。
スマートフォンを使う目的が「iPhoneを使うこと」ではないように、AIを使う目的も「ChatGPTを使うこと」「Geminiを使うこと」ではありません。
文章を書く。
調査する。
資料を整理する。
画像を作る。
コードを書く。
ファイルを修正する。
繰り返し作業を自動化する。
本来の目的はこちらです。
AIツールは、その目的を達成するための道具にすぎません。
2026年のAIツールの選び方では、「どれが一番賢い?」より先に、「私はAIに何をしてほしい?」と考えることから始めた方が、迷いは一気に減ります。
Geminiを「使わなくていいAI」で終わらせると見落とすもの
個人のチャット用途だけでGeminiを見るのと、Google Workspaceを中心とした仕事環境でGeminiを見るのとでは、評価が大きく変わります。
元動画の面白いところは、Geminiに対してかなり厳しい意見が続いたあと、「企業利用なら強い」という話が出てくるところです。
これは現在のGoogleの方向性とも一致する部分があります。
2026年9月現在、GoogleはGeminiをGmail、Drive、Docs、Sheets、Slides、Chatなどへ組み込み、複数のアプリをまたいで情報を集めたり、ドキュメントやスライドなどを作成したりする機能を拡張しています。 (Google Workspace)
たとえば普段の仕事がGoogle Workspace中心なら、「メールを確認する→Driveの資料を探す→Docsでまとめる→共有する」という流れそのものをAIで支援できる可能性があります。
GmailでもGeminiによるメール要約、文章作成、Google Drive内のファイルを参照した返信などが提供されています。 (Google Workspace)
つまり、「チャット画面で質問したとき、どのAIの文章が一番好きか」だけでは比較できないのです。
AIは単体の頭の良さだけでなく、「自分の仕事環境の中にどれだけ自然に入れるか」で価値が変わります。
そしてGoogle系でもうひとつ見逃せないのがNotebookLMです。
NotebookLMは、自分が指定した資料をもとに質問したり、内容を整理したりできるサービスです。GoogleはYouTubeの公開URLや音声ファイルなどをソースとして追加できる機能も提供しており、YouTube動画の内容を調べる用途にも活用できます。 (blog.google)
さらに2026年にはNotebookLMの研究支援機能も拡張されています。 (blog.google)
たとえば「40分の動画を全部見る前に論点をつかみたい」「PDF10本から共通点を探したい」「会議資料を読み込ませて質問したい」といった用途とは非常に相性がいいでしょう。
ここで大切なのは、「Geminiを契約すべき」「Geminiを使うべき」という話ではありません。
あなたの仕事がGoogleのサービスに集まっているなら候補になる。
反対に、文章作成や複雑な分析だけが目的なら、ChatGPTやClaudeを含めて比較すればいい。
「AIの名前」ではなく「自分の作業環境」から逆算する。
これだけでAIツール選びはかなり合理的になります。
ChatGPT・Claude・Geminiは「役割」で使い分ける
複数のAIを使う場合、すべてを同じ質問で競わせ続ける必要はありません。自分の中で大まかな「担当」を決めると、AI活用は一気に楽になります。
たとえば日常的な相談、企画、文章、調査、分析など、幅広い仕事をひとつの場所で進めたいならChatGPTを中心にする方法があります。
長い文章や資料を読みながら構造を整理したい、あるいはClaude Codeを含むAnthropicの環境で作業したいならClaudeを試す。
Gmail、Drive、Docs、SheetsなどGoogle Workspaceとの連携を重視するならGeminiを試す。
大量の資料やYouTubeなど、指定したソースをもとに理解・整理したいならNotebookLMを使う。
このように分けると、「全部契約しなければ」という焦りがなくなります。
重要なのは、最初から3つも4つも有料契約することではありません。
まず自分の仕事の80%を占めている作業を考えてください。
たとえば毎日2時間文章を書いているなら、文章作成を中心に比較する。
毎日メールと資料整理に追われているなら、その流れを短縮できるAIを探す。
アプリやWebサービスを作っているなら、チャットAIだけではなくコーディングエージェントを試す。
こうすれば比較軸が生まれます。
逆に危険なのは、SNSやYouTubeで「○○が神AI」と言われるたびに環境を変えることです。
AIの紹介動画を見る。
新しいAIを登録する。
30分触る。
使い方がよく分からない。
また翌週、新しいAIを登録する。
これを繰り返していると、「AIについて詳しいのに、AIで仕事が何も変わっていない」という状態になりかねません。
私が今回の元動画を見ながら興味深く感じたのもここでした。前半では個々のツールへのかなり強い評価が続きますが、話を追っていくほど、結局は「ツールそのものよりAIを使いこなす力が重要」というところへ戻っていきます。
これはAI初心者ほど知っておきたい視点です。
新しいAIを10個触るより、まず1個のAIに自分の本当の仕事を任せてみる。
AI活用が変わり始めるのは、そこからです。
2026年は「質問するAI」から「仕事を任せるAI」へ進んでいる
これからのAI活用で特に注目したいのが、チャットAIからAIエージェントへの変化です。
これまでの生成AIは、人間が質問するとAIが答える形が中心でした。
「この文章を要約して」
「ブログを書いて」
「アイデアを10個出して」
これだけでも十分便利です。
しかしAIエージェントになると、「答えを返す」だけではなく、目的に向かって複数の手順を進める方向へ変わります。
たとえばコードを調べる。
ファイルを書き換える。
テストする。
失敗したら原因を探す。
修正する。
結果を確認する。
こうした複数ステップをまとめて任せるイメージです。
AnthropicはClaude Codeを「エージェント型コーディングツール」と説明しており、コードベースの探索、ファイル編集、バグ修正、テストやコマンドの実行などに対応しています。 (Claude Platform Docs)
OpenAIのCodexも、コード作成やレビューだけでなく、複数のエージェントを動かすワークフローへ発展しています。現在はChatGPT、エディター、ターミナルなどから利用できる形へ広がっています。 (OpenAI)
さらにOpenAIは、エージェントについて、短い一問一答ではなく、ツールを使いながらより長い仕事を進められることを特徴として説明しています。 (OpenAI)
AI活用の大きな変化は、「何を聞くか」から「何を任せるか」へ移っていることです。
これはエンジニアだけの話ではありません。
たとえば将来的には、
・ 複数の資料を調べて企画書を作る
・ 売上データを整理して報告資料を作る
・ 毎週決まった情報を集める
・ Webページを修正する
・ ファイルを分類する
・会議内容から次の作業を整理する
といった仕事でも、AIエージェント的な使い方が増えていくでしょう。
実際、Google Workspaceも2026年9月に、Gmail、Drive、Docs、Slides、Chatなどを横断して複雑な作業を進めるエージェント的機能を発表しています。 (Google Workspace)
ただし、エージェントに権限を与えるほど注意も必要です。
ファイル変更、コード実行、外部サービスへのアクセスなどを許可する場合は、重要データのバックアップや権限範囲の確認が欠かせません。
「全部自動にすれば便利」ではなく、
AIに任せる。
人間が確認する。
問題があれば戻せるようにする。
この3つをセットで考えることが重要です。
「ひとつのAIを極めれば勝てる」という誤解を捨てる
AI初心者が陥りやすい誤解のひとつが、「今からひとつのAIを完璧に覚えておけば、その知識が将来も武器になる」という考え方です。
もちろん、ひとつのAIを深く使うこと自体は悪くありません。
問題は「ツール固有の操作方法」だけを覚えてしまうことです。
動画ではこの点を、テニスラケットに例えて説明しています。
上手な選手はラケットが少し変わっても、基本的な身体の使い方やボールを見る力までゼロになるわけではありません。
AIも似ています。
ChatGPTからClaudeへ移っても、
・ 目的を明確にする
・ 必要な前提情報を渡す
・ 出力条件を決める
・ 結果を検証する
・ 足りない部分を追加指示する
という基本は大きく変わりません。
この「AIとの仕事の進め方」を覚えている人は、新しいAIが登場しても比較的早く適応できます。
守るべきなのはお気に入りのAIではなく、「AIを使って目的を達成する力」です。
ここを逆にすると、新しいモデルが登場するたびに不安になります。
「せっかくGeminiを覚えたのに」
「Claudeに慣れたから変えたくない」
「ChatGPTを使ってきたから他は触らない」
気持ちはよく分かります。
しかし、生成AIは変化が非常に速い分野です。
ひとつのサービスへの慣れを守るより、「もっと良いものが出たら試してみる」という柔軟性を持っていた方が長期的には楽です。
そして、もうひとつの誤解があります。
それは「AIを使えば使うほど、自分で考えなくてよくなる」という考えです。
実際には逆の使い方もできます。
AIに最初から正解を求めるのではなく、
「この案の弱点を3つ指摘して」
「反対の立場ならどう考える?」
「この前提が間違っている可能性は?」
「他に見落としている選択肢は?」
と問い返せば、AIは思考を代替するだけでなく、思考を広げる相手にもなります。
AIに全部決めてもらうのか。
AIと一緒に考えるのか。
この違いは、これからさらに大きくなるはずです。
今日からできるAIツールの選び方は、この3ステップで十分
AIツール選びに何日も使う必要はありません。「仕事を1つ決める→2つ程度のAIで試す→結果で決める」という小さな比較から始めれば十分です。
今日から実践するなら、次の3ステップがおすすめです。
AIに任せたい仕事を1つだけ決める
最初から「仕事をAI化する」と大きく考えないことです。
「明日のメール返信を作る」
「この記事の構成を考える」
「30ページの資料を要約する」
「Webページの文章を直す」
「簡単なツールを作る」
このくらい具体的にします。
重要なのは、「AIを使う」という行動ではなく、「何分かかっている何の仕事を短縮したいか」を決めることです。
最大2つ程度のAIで同じ仕事を試す
ChatGPTとGemini。
ChatGPTとClaude。
Claude CodeとCodex。
目的に合わせて候補を絞ります。
ここで5種類も10種類も比較する必要はありません。
同じ材料、同じ条件を渡して、
「結果の質」
「修正に必要な回数」
「自分にとっての使いやすさ」
を見ます。
文章なら、最初の出力だけで判断せず、2〜3回修正指示を出してみるのも重要です。
AIは一発勝負の検索エンジンではありません。
やり取りまで含めて、自分と相性がいいかを見る方が実務に近い比較になります。
1週間使って、仕事が変わったかを見る
「なんとなく賢そう」ではなく、「実際に使ったか」で判断します。
1週間使って一度も開かなかったサービスなら、今の自分には必要ない可能性があります。
逆に毎日開いたAIなら、そこには何らかの価値があります。
そして有料プランを検討する場合も、「ネットで評判だから」ではなく、
・ 毎週使うのか
・ 今の作業時間を減らせるのか
・ 他の契約と機能が重複していないか
を確認してから決めれば、無駄な課金を減らせます。
AIサービスは増え続けます。
だから「すべてを知ること」を目標にしてはいけません。
自分が解決したい仕事を知る。
必要なときに新しいAIを試す。
良ければ乗り換える。
それで十分です。
そして、チャットAIにある程度慣れた人は、次の一歩としてAIエージェントを一度体験してみてください。
いきなり重要な仕事を任せる必要はありません。
コピーした作業用フォルダや、失敗しても困らない小さなタスクから始める。
「AIに質問する」と「AIに仕事を任せる」の違いが分かるだけでも、今後のAI活用を見る景色はかなり変わると思います。
最後に
生成AIの世界では、「これだけ覚えれば10年間大丈夫」というツールは期待しにくいでしょう。
だからこそ、追いかけるべきなのはサービス名ではなく、AIを使って何を実現できるかです。
要点
ChatGPT、Gemini、Claudeなどを名前だけで比較せず、「文章」「調査」「Google Workspace連携」「資料理解」「エージェント実行」など、自分の目的から逆算して選ぶ。
今日の小さな一歩
今日あなたが実際にやる仕事を1つだけ選び、普段使っているAIに「この仕事を最初から最後まで手伝って」と頼んでみる。
筆者の視点
AIが進化するほど、「特定のAIを知っている人」より、「新しいAIを怖がらず、自分の仕事へ取り込める人」の価値が高まっていくと私は考えています。
AI時代に残る力は、ツールを暗記する力ではなく、変化したツールを使って価値をつくり続ける力です。
新しいAIが出るたびに焦らなくて大丈夫です。
必要になったときに触る。
比べる。
自分に合えば使う。
もっと良いものが出れば乗り換える。
その柔軟さこそが、変化の激しいAI時代を楽しむための大きな武器になるはずです。
AIツールで「使わんでいいやつ」を実体験・失敗談をもとに教える。今すぐ使うべきツールも話すで【AI仙人】
【参考・外部情報のリンク】
※英語リンクですが、iPhoneはSafariの「ぁあ(AA)→翻訳」で日本語表示できます。
参考:今回の記事の元動画
・ AIツールで「使わんでいいやつ」を実体験・失敗談をもとに教える。今すぐ使うべきツールも話すで(YouTube / 元動画)
参考:Gemini・Google Workspace・NotebookLM(検索ワード:Gemini Google Workspace / NotebookLM)
・ Less switching, more flow: 5 new agentic capabilities across Google Workspace apps(Google Workspace / 公式)
・ NotebookLM adds audio and YouTube support(Google / 公式)
参考:AIエージェント(検索ワード:Codex / Claude Code)
・ Codex(OpenAI / 公式)
・ Claude Code 概要(Anthropic / 公式)
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