ドラクエは何故あんなにも面白いのか?「冒険したくなる仕組み」を考えてみる
こんしは!
今回の講師は、赤い と金 / Akai Tokinです。
突然ですが、ドラゴンクエストを遊んでいて、
「もう少しだけレベル上げしよう」
「次の町まで行ってからやめよう」
「この洞窟の先だけ見たい」
と思っていたら、いつの間にかかなり時間が経っていた……なんて経験はありませんか?
ドラクエは、画面の中で派手なことが起き続けるゲームとは少し違います。
町で人に話しかける。
フィールドを歩く。
モンスターと戦う。
経験値をためる。
装備を買う。
そして、また少し遠くへ行く。
やっていることだけ並べると、意外とシンプルです。
それなのに、なぜこんなにも「冒険している感じ」があるのでしょうか?
今回は、ドラクエシリーズの面白さを、作品ランキングではなく、ゲームの仕組みや体験の作り方から考えていきます。
今回の講義

今回考えるテーマは、
「ドラクエは何故あんなにも面白いのか?」
です。
もちろん、面白さには個人差があります。
物語が好きな人もいれば、戦闘が好きな人もいる。
モンスターのデザインが好きな人もいれば、音楽や世界観に惹かれる人もいます。
さらに、初めて遊んだ作品や年齢によっても印象は変わります。
なので今回は、
「ドラクエの面白さには、どんな仕組みが関係していそうなのか?」
という視点から見ていきましょう。
大きなキーワードは、
分かりやすさ
成長
小さな目標
発見
物語
想像する余白
です。
実はこの6つ、かなり強くつながっています。
今回できるようになること

この記事を読むと、
・RPGの「面白さ」がどこから生まれるのか考えられる
・レベル上げがなぜ楽しいのか説明できる
・ドラクエが初心者にも遊びやすい理由が分かる
・町や宝箱を探したくなる心理が分かる
・ゲームを見るときに「仕組み」に注目できる
ようになります。
ただ「ドラクエ面白い!」で終わるのではなく、
「自分は、この部分に面白さを感じていたのかも」
と一段深く見られるようになるのが今回のゴールです。
重要ポイント

① 基本ルールがものすごく分かりやすい
まず大きいのが、何をすればいいのか理解しやすいことです。
敵と戦えば経験値やお金が手に入る。
経験値がたまればレベルが上がる。
お金がたまれば強い武器や防具を買える。
強くなれば、今まで苦戦していた敵にも勝てる。
そして、もっと遠くへ進める。
この流れが非常に分かりやすいんです。
ゲームでは、
「自分が何をした結果、何が起きたのか」
が理解できるほど、行動を続けやすくなります。
敵を倒す
↓
経験値をもらう
↓
レベルが上がる
↓
強くなる
↓
新しい場所へ進める
という因果関係が見えやすい。
だから、
「次に何をすればいいの?」
となりにくいわけです。
② 成長が数字で見える
ドラクエでは、自分の成長がかなり明確です。
レベルが上がる。
HPが増える。
攻撃力が上がる。
新しい呪文や特技を覚える。
強い装備を手に入れる。
以前は怖かったモンスターを簡単に倒せるようになる。
こうした変化によって、
「昨日の自分より強くなった」
ことを体感できます。
現実世界では、努力しても成長がすぐ数字に出るとは限りません。
勉強しても急に頭が良くなった感覚は出にくいし、運動しても翌日にものすごく筋肉が増えるわけではありません。
ところがゲームなら、
「レベル12 → レベル13」
のように成長をはっきり表示できます。
この成長の見える化が、「もう少しやろう」という気持ちを作ります。
③ 「あとちょっと」が大量に置かれている
ドラクエには、大きな目的だけではなく小さな目的があります。
魔王を倒す。
これは大きすぎます。
ゲーム開始直後に、
「では数十時間後のラスボスを倒してください」
だけでは、途中で疲れてしまいます。
そこで、
次の町へ行く。
新しい武器を買う。
あと少しでレベルが上がる。
洞窟の奥へ行く。
宝箱を取る。
困っている人を助ける。
ボスを倒す。
船を手に入れる。
というように、小さなゴールが次々と登場します。
つまり、
巨大な冒険が、小さな「あとちょっと」の連続でできている。
これがかなり重要です。
「あと経験値200でレベルアップ」
と言われると、200だけ稼ぎたくなる。
レベルが上がったら、
「せっかくだから次の町まで行こう」
となる。
次の町に着いたら、
「新しい武器買えるじゃん」
となる。
こうして冒険がつながっていきます。
④ 世界を歩くこと自体に「発見」がある
ドラクエでは、新しい場所へ行くことにも楽しさがあります。
「この橋の向こうには何があるんだろう」
「この森、怪しくない?」
「この町では何が起きているんだ?」
「この家のタンス、調べられるかな?」
こうした小さな好奇心が次々と生まれます。
RPGでは、
知らない → 確かめる → 発見する
という流れそのものが報酬になります。
宝箱に強いアイテムが入っていればもちろん嬉しい。
でも、何もなくても、
「あ、ここまで来られた」
という発見そのものが楽しい場合があります。
つまり冒険とは、敵を倒すことだけではありません。
知らない世界を、自分の知っている世界に変えていく行為
でもあるわけです。
⑤ モンスターが怖いだけじゃない
ドラクエといえば、やっぱりモンスターです。
特に象徴的なのがスライム。
敵なのに、どこか親しみやすい。
強そうなモンスターもいれば、ちょっと変なモンスターもいる。
名前を見て笑ってしまうような敵もいます。
ここが面白いところです。
敵が全部リアルで恐ろしい存在だった場合、冒険全体の空気もかなり重くなります。
一方でドラクエには、
危険な冒険なのに、どこか明るい
という独特のバランスがあります。
戦闘だけではなく、モンスターを見ること自体が楽しみになる。
「次はどんな敵が出るんだろう?」
という好奇心まで生まれます。
⑥ 「自分が冒険している」感覚がある
ドラクエでは、物語をただ眺めるだけではありません。
自分で歩きます。
自分で町を探します。
自分で人に話しかけます。
自分で戦います。
自分で装備を整えます。
だから物語が、
誰かの冒険を見るものではなく、自分で進めるもの
になります。
同じストーリーでも、
映画として見るのとゲームとして体験するのでは感覚が違います。
「あのボス強かったな」
という記憶には、
そのボスの設定だけではなく、
レベルを上げた時間や、何度も負けた経験、装備を買い直した思い出まで入っています。
だからゲームの物語は、
プレイヤー自身の思い出と混ざる
ことがあります。
これもRPGならではの強さです。
⑦ 想像するための「余白」がある
これは少し抽象的ですが、かなり大事です。
ゲームは何でも詳しく説明すれば面白くなるわけではありません。
むしろ、
「この場所、昔何があったんだろう?」
「このキャラクターは本当は何を考えていたんだろう?」
「この町の外にはどんな世界があるんだろう?」
と、プレイヤー側が想像できる余白があると、世界が頭の中で広がります。
作品によって表現方法はかなり違いますが、ドラクエでは会話、町、音楽、フィールド、モンスターなどを組み合わせながら世界を感じさせています。
全部を文章で説明されなくても、
「ここには世界が存在している」
と感じられる。
ゲーム画面の外側まで想像できるから、冒険が大きく感じられるのです。
今回のまとめ

ドラクエの面白さを一言で説明するのは難しいです。
物語が好きな人もいる。
レベル上げが好きな人もいる。
戦闘が好きな人もいる。
音楽やキャラクターが好きな人もいる。
ただ、仕組みとして見ると、
分かりやすいルール
↓
行動する
↓
少し成長する
↓
新しい場所へ行ける
↓
何かを発見する
↓
さらに気になる
という循環が見えてきます。
つまりドラクエは、
「次の一歩を踏み出したくなる仕組み」
が非常に強いゲームなのかもしれません。
いきなり世界を救えと言われても大変です。
でも、
「まず隣の町まで行ってみよう」
なら進める。
その小さな一歩が積み重なった結果、気づけば世界中を旅している。
そう考えると、ドラクエの冒険ってちょっと人生にも似ています。
最初からラスボスを倒せなくてもいい。
今日経験値を少し稼げばいい。
昨日倒せなかった敵を、いつか倒せればいい。
そうやって少しずつ世界が広がっていく。
そこに、ドラクエが長く愛されてきた理由の一つがあるのかもしれません。
1分ワーク

あなたがゲームで、
「もう少しだけやろう」
と思った瞬間を1つ思い出してみてください。
そして、
「なぜ続けたくなった?」
と自分に質問してみましょう。
例えば、
「あと少しでレベルアップだったから」
「次の町が気になったから」
「ボスに勝ちたかったから」
「新しい装備が欲しかったから」
「ストーリーの続きが知りたかったから」
でもOK。
自分の「面白い」を言葉にすると、ゲームを見る目がかなり変わります。
ミニクイズ

Q. ドラクエで「あと少しでレベルアップだから、もう1回戦おう」と感じることは、今回の記事では何につながっていると考えたでしょう?
A. 小さな目標が次の行動につながること
B. ゲーム画面が明るいこと
C. 敵が必ず弱くなること
D. ストーリーが存在しないこと
答え:A
「あと少し」という小さな目標があることで、次の1回の行動を起こしやすくなります。
その1回が次の目標につながり、長い冒険が続いていくわけですね。
次に気になること

今回、
「ドラクエは何故あんなにも面白いのか?」
を考えてみたら、今度は別の疑問が出てきます。
そもそも、なぜ人間はレベル上げを楽しいと感じるのでしょうか?
数字が増えるから?
強くなったと実感できるから?
目標があるから?
努力した分だけ結果が返ってくるから?
そしてもっと広げると、
「ゲームのレベルアップの仕組みを現実の勉強や仕事にも使えるのでは?」
という疑問にもつながります。
ゲームについて調べていたはずなのに、人間のやる気の話までつながってきました。
こうやって、
気になった → 知る → 分かる → さらに気になる。
知ることもまた、一つの冒険なのかもしれません。
それでは、また気になる世界で会いましょう!
赤い と金 / Akai Tokinでした。

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