【入社エントリ】kubellのBiz Devが面白い構造的な理由
はじめまして。kubellでBizDevを担当している内ケ島と申します。kubellに入社して約1ヶ月が経過しました。
正直に言うと、入社エントリを書くのは初めてで少し照れくさいです。でも、自分がkubellに飛び込んだ理由を言葉にしておくことで、同じように次の環境を探しているBizDevの方に届いたらいいなと思い、書くことにしました。この入社エントリを通じて、kubellのBizDevに興味を持ってくださる方が増えてくださると嬉しいです。
こちらの記事は、AIやBPaaSをテーマとした、#kubellブログリレーの一記事として執筆しています。
私の経歴
新卒で創業直後のITスタートアップに入社をし、以下のような経験をしてきました。入社した会社が急成長を続けていたこともあり、部署・部門・事業の立ち上げを領域に関係なく実施してきたように思います。
・営業・マーケティング・PdMなどを担当。
・新規事業の事業責任者になる。
・担当していた事業を子会社化。子会社化から半年間、子会社で1人コーポレート。
・子会社の執行役員に。事業・組織に幅広く携わる。
振り返ると、ずっと「何でも屋」をやってきたなと思います。営業はもちろん、metaやGoogleの広告運用もやったし、コーポレートを1人で回した時期もありました。きれいなキャリアパスとは程遠いですが、「事業に必要なことを、必要なタイミングで、自分がやる」という姿勢だけは一貫していたつもりです。その延長線上に、kubellのBizDevがありました。
kubellの魅力
BizDev系の採用記事はどの会社も似たようなことを言いがちだと思っています。よく見るのは「裁量がある」「成長フェーズ」「経営陣との距離が近い」あたりでしょうか。正直、kubellにもその要素は全部ありますが、折角なので私なりの観点を入れながら、kubellに入社した理由をお伝えしたいと思います。
「仮説検証したいのにリーチできない」が存在しない
突然ですが、BizDevの仕事で最も非生産的な時間は何でしょうか。私はお客様へたどり着くまでの時間だと考えています。
私も今までにこの壁には何度もぶつかりました。「このアイデア、絶対に刺さるはず」と確信していても、検証してくれるお客様を見つけるだけで1ヶ月、2ヶ月と過ぎていく。その間にチームのモメンタムが落ちたり、市場環境が変わったりして、仮説そのものが陳腐化してしまう。あの焦りとやるせなさは、今でもよく覚えています。
どれだけ鋭い仮説を持っていても、検証相手を見つけるのに1ヶ月かかるなら、年間で回せる仮説検証は10回程度。BizDevの腕以前に、構造的に打席数が制限されてしまいます。スタートアップでBizDevをやったことがある人なら、この苦しさがわかるはずです。
kubellには、この構造的制約がほぼ存在しません。
ビジネスチャット「Chatwork」の導入社数は95万社超。しかもそのうち有料契約の約97%が従業員300名未満の中小企業です。ここで重要なのは「95万社」という数字そのものより、「ビジネスチャットは毎日開くプロダクトである」という事実です。単なるメール配信リストとは質が違い、日常的に業務で使っているプロダクトだという信頼関係がある前提で、仮説をぶつける相手にリーチできる。

実際、BPaaSは正式リリースの約1年前からChatworkユーザーに対してフィジビリを実施していました。普通のスタートアップなら「検証相手を見つける→アポを取る→ヒアリングする」だけで数ヶ月消えるところを、kubellならそのステップがほぼゼロコストになります。
入社してまだ1ヶ月ですが、このスピード感はすでに肌で感じています。前職なら「まずリスト作りからだな…」と腰を据えるところが、kubellでは「来週検証できますよ」という世界。これは入社前に頭で理解していた以上に、体感として大きな違いでした。
さらに面白いのは、「DX相談窓口」(https://dx-center.chatwork.com/)の存在です。
DX相談窓口とは
DX推進に課題を感じている中小企業に対して、専任の担当者が無料診断をおこなった上で、DXに取り組むために最適なサービスを個社ごとに提案するサービスです。Chatworkをはじめとして、ビジネスを効率化するサービスを個社のニーズに合わせて提案し、中小企業のDX推進を支援します。
DX相談窓口を通して、中小企業のリアルな困りごとが日常的に流れ込んできます。ここから得られるインサイトは、市場調査レポートの何倍も解像度が高く、BizDevとして重要な情報です。DX相談窓口はSMB市場に対するハブとしての機能になるため、他社のサービスを紹介するプロセスの中で顧客の課題構造が勝手に可視化されていきます。
ここは個人的に一番ワクワクしているポイントで、社内チャットを眺めているだけで「あ、こういう課題があるのか」「この組み合わせならいけるかも」とアイデアが浮かんできます。いわゆる新規事業の種が、常に社内のチャットに流れ続けている感覚です。
それに加えてkubellのグループ内でのクロスセルの仕組みがあることで、新規事業の顧客獲得コスト(CAC)を構造的に低く抑えられます。「他社のCACでは事業として成り立たないが、kubellのCACなら成立する」という領域が存在します。他社が手を出せない市場に、kubellのBizDevだけが参入できる。これはkubellが長年をかけて築きあげてきた独自のアセットがあるから実現できることです。

BizDevの仕事のうち、仮説の「質」は本人の能力に依存しますが、検証の「速度」は環境に依存します。どちらが欠けても成果は出ない。kubellは後者を構造として担保してくれるから、BizDevは前者の「仮説の質」を磨くことに集中できる。これは地味だけど決定的な差だと感じています。
単一プロダクトでは描けない「ストーリー」を複数の事業で作れる
BizDevとして一番もどかしいのは、「この事業単体ではお客様の課題を解決しきれない」とわかっていながら、自社プロダクトの範囲内で閉じるしかない状況です。お客様の課題は経理だけでも労務だけでもなく、全体にまたがっている。なのに自分が持てる武器がひとつしかない。
kubellには、その制約がありません。
BPaaS、福利厚生など既に稼働している複数のサービスに加えて、M&Aでグループにジョインしたミナジン(人事労務)、ペイトナーから承継した請求書事業など、グループ全体で中小企業の課題を横断的にカバーしにいくポジションにいます。

これが何を意味するかというと、新しい事業を立ち上げるときに「この領域だけで勝負する」のではなく、既存のサービスとの組み合わせから設計できるということです。
たとえば経理業務の代行サービスを設計するとき、すでに稼働している請求書受取サービスとの接続を前提にできます。労務領域の事業を考えるとき、ミナジンのオペレーション基盤をそのまま活用できる。単一プロダクトの会社では「いつか連携できたらいいね」で終わる話が、kubellでは初日から設計に組み込めます。
AというサービスがBの導入率を上げ、BがCの顧客単価を押し上げ、Cで得たオペレーションの知見がAの改善を進める。そういう循環構造を意図的に設計できるのが、kubellのBizDevの面白さです。
これは「シナジー」という一言で片付けられがちですが、実際にやってみるとわかるのは、組み合わせの設計には相当な解像度が必要だということです。どの順序でサービスを提案すれば顧客の導入ハードルが下がるか。どの業務領域を先に巻き取れば、他の領域へのクロスセルが自然に生まれるか。こういった内容を、机上の空論ではなく実際の顧客データとオペレーションの実態を見ながら判断できます。BizDevとして事業を設計する力が鍛えられる環境です。
中小企業では社内リソースが限られているから、ひとつの課題だけをピンポイントで解決しても、根本的な業務改善にはつながりにくいです。でも複数のサービスを横断的に提供できるポジションにいれば、「この会社のバックオフィス全体をどう変えるか」という粒度で事業を考えられる。事業を構想するスケールそのものが、根本的に違います。
「一見して非合理」な競争優位を築くことができる
ここで少し、kubellがターゲットとしている市場の話をさせてください。
私が事業開発をする上で大事にしている「クリティカルコア」という概念があります。詳細は『ストーリーとしての競争戦略』という書籍を読んでいただければと思いますが、戦略の中核にある要素が「一見して非合理に見える」からこそ、他社に模倣されにくく、持続的な競争優位になるという考え方です。kubellが攻めている市場は、まさにこの構造を持っていると思っています。
中小企業のDX市場は、合理的に考えれば「参入したくない」市場です。1社あたりの単価が小さく、顧客の課題が多種多様でスケーラブルなオペレーション設計が極めて難しい。そもそもお客様自身が自社の課題を言語化できていないケースも多く、ツールを提供してもITに不慣れで使いこなせないこともあります。SaaS企業が狙うような「ツールを導入すれば解ける課題」がそもそも少ないのです。
だから、多くの優秀なプレイヤーがこの市場を避けます。結果として、ツールを使いこなせない日本の中小企業の大多数は、依然として取り残されています。
ここに、kubellの「一見して非合理」があります。単価が小さい市場に、テクノロジーと人を組み合わせた業務プロセス代行で参入する。普通に考えれば採算が合わない。でも、95万社の顧客基盤による圧倒的なCAC優位性と、複数プロダクトのクロスセルによるLTV向上、そしてオペレーション基盤の共有によるコスト効率化。これらがつながったとき、他社には成立しない事業がkubellだけに成立します。
この構造に気づいたとき、素直に「面白い」と思いました。kubellの面接で事業の話を聞けば聞くほど、パズルのピースがはまっていくような感覚があって、「ここで事業を作りたい」という気持ちが自然と固まっていきました。
BizDevとして、この構造を理解したうえで事業を設計できることの面白さはkubellならではの経験だと考えています。個別の施策だけを見れば「それ儲かるの?」と思われるものでも、全体の中での役割を説明できれば意味が変わります。逆に言えば、kubellのBizDevには「単体で儲かるか」だけでなく「全体の中でどんな意味を持つか」を考える力が求められるのです。それは簡単ではないですが、確実にBizDevとしての視座を上げてくれます。
多様な打ち手を繋げられる
「新規事業に力を入れています」と言う会社はいくらでもあります。でも、本気度は言葉ではなく行動に出ます。kubellの場合、過去数年の事業開発の実績を並べると、その密度が見えてくると思います。
ゼロからの立ち上げ
BPaaS事業の中核である業務プロセス代行サービスは、社内でコンセプトを練り上げ、Chatworkユーザーとのフィジビリを経て事業化されました。立ち上げから約2年でARR8億円を超え、前年比60%超の成長を実現しています。
CVC出資から事業承継へ
2022年にペイトナーへ出資した後、2025年に「ペイトナー請求書」事業を吸収分割で取得。出資で関係を築き、シナジーを検証し、事業そのものを自社に取り込む。この一連の流れが設計的に実行されています。
M&Aによる事業領域の拡張
人事労務サービスを提供するミナジンがM&Aでグループにジョインし、グループとしてカバーする領域を一気に広げました。M&Aが理論上のオプションではなく、実際に実行されています。
出資・提携による新領域の開拓
kubell BPaaSファンドを通じたmiiveへの出資と業務提携(福利厚生領域)などアライアンスも同時並行で動いています。miiveはVISAカードとアプリを使ったポイント型の福利厚生サービスで、中小企業の「従業員が定着しない」という課題に対する新しいアプローチを持っています。kubellの95万社の顧客基盤とmiiveのプロダクトを掛け合わせて、市場を作っていくこともBizDevの仕事です。
ここで注目してほしいのは、「手段の多様さ」です。ゼロからのプロダクト立ち上げ、M&A、CVC出資、事業承継などの打ち手が、ここ数年のうちに実際に動いています。
BizDevとして「新規立ち上げしかやったことがない」「M&Aの経験はない」という人でも、kubellにいれば必然的に複数の手法に触れることになる。逆に、すでに幅広い事業開発経験を持っている人にとっては、それらをフルに活かせる環境です。個々の打ち手を実行するだけでなく、それらを一つの戦略の中でつなげる経験ができる。これはBizDevとしての市場価値を考えたときにも、かなり稀有な機会だと思います。
余談ですが、BizDevの転職面談でよくある質問に「新規事業の予算やリソースはどれくらい確保されていますか?」というものがあります。これは大事な質問です。でも私は、予算の大きさより「実際にどれだけの打ち手が動いているか」のほうが、その会社の新規事業に対する本気度を正確に映していると思います。kubellはその点において、かなり明確な実績を積み上げています。
kubellのBizDevに向いている人
ここまで読んで、kubellのBizDevに興味を持ってくれた方もいれば、「自分には合わないかも」と思った方もいるかもしれません。正直に書くと、kubellのBizDevは万人向けではありません。
中小企業市場は華やかではありません。1社あたりの単価は小さく、泥臭いオペレーション設計が求められます。ニーズが顕在化していないお客様へ提案するという、普通のセールス活動とは違うアプローチが必要です。それを楽しいと思えるかどうかは、向き不向きがあります。
でも、一見して非合理に見える市場だからこそ筋が通っている、そういう構造に魅力を感じるタイプの人にとっては、これ以上の環境はなかなかないと思っています。
もし以下のどれかに当てはまるなら、話を聞きに来てほしいです。
・仮説検証の打席数に飢えている人
・単一プロダクトの枠を超えた事業構想がしたい人
・新規立ち上げだけでなく、M&A・出資・アライアンスなど多様な打ち手で事業開発がしたい人
・合理的に見える市場より、「誰もやらない領域」に惹かれる人
日本の企業の99.7%を占める中小企業の「働く」を変える。それは産業構造そのものを変える挑戦です。kubellのBizDevは、そのど真ん中にいます。

私自身、入社前より入社後のほうがこの環境の面白さを強く実感しています。少しでも気になった方は、まずはカジュアルに話しましょう。この記事に書ききれなかったリアルな話も含めて、お伝えできればと思います。
ご興味があれば、お気軽に以下のサイトもしくは私のXアカウント(@Uchigashima_R)までご連絡ください!
