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負けて勝つ

勝負の世界において、毎試合結果は否応無しに出ます。
どこまでも勝ち続ける組織なんてものは、この世にありません。
必ず起きる敗戦の中で、試合の途中で
『勝つことを諦める』のではなく、
『何を勝ちとするか』に変換していくことが大事ではないでしょうか。
むしろ、それは試合前から準備しておくことだと感じています。
勝つことに最大限のパワーを出すことは当然です。
その中で、次の試合に繋げるためにできること、負けている状況で試せること、チームの士気を上げていけることが、監督の重要な素質の1つだと自分が選手だった立場や引退して外から試合を見れなくなった今強く感じます。
少し話が脱線しますが、あの時自分が考えていたことと監督が考えていたことの答え合わせが今出来ているようなことが多々あります。
練習メニューを1つ見てみてもそうです。
裏へ抜け出すプレーを教えようとした時に、指導者にとって様々なアプローチを行っていますが、素晴らしいと評価されている指導者たちが選手にかける言葉は同じ部分が重なります。
そして、優秀な指導者はそれが1番重要なことだと理解していて、いろいろなアプローチをします。
たくさん走ってボールを受ける動き方でも最小限でも、ボールを受ける前に最初に考えておくことも。
これは僕にとっても驚きでした。
そこから僕にとって様々な指導者の練習を見にいくことは、『自分の考えと答え合わせ』という意味に変わりました。
サッカーにはいろいろな戦術があり、いろいろな選手たちがいますが、1番大事な部分は変わらない。
話を戻しますが、極端な話をすると、目の前の試合は負けていいから、年間を通して優勝することを選ぶことも非常に重要です。
全勝優勝できればいいですが、それは奇跡的なことで、世界にいる素晴らしい選手たちを集めても長期的な計画と直近の予測がなければチームは簡単に崩れます。勝っている時はいいですが、負けた時に、監督の理論が正しいのか、普段チームをマネジメントできているのかどうかが良く分かります。
これはチーム単位の話になりますが、厳しい追及をされた時の対応もそうです。負けた時に崩れない組織を作れているのか、これも重要でしょう。
これは普段のコミュニケーションで、チームの課題を共有し、どのように対応しているのかという部分になってきます。これを疎かにしていると、簡単に人は離れていきます。

『勝ちに不思議の勝ちあり。負けに不思議の負けなし』

この言葉は素晴らしいと思います。その通りだと思います。
ただ、ここからもう一つ付け足して、
『負けても、勝つこと以上の価値を得る努力をする』
ことが大事でしょう。
サッカーの世界だけでなく、スポーツは毎週世界で勝ち負けが発生します。
残酷な世界です。
だからこそ面白く、人を惹きつける世界です。
目の前にある試合に勝負以上の価値をつけることができるのは一部の人間だけです。
だからこそ責任も大きい。
だからこそ普段自由させてもらえる。そんな世界に身を投じていたことは、サッカー界の外に出なければ分からないことでした。
そしてまたサッカー界に戻りつつある私にとって
大きな指針になってくると感じています。

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