「良い旅」をしたかったら、良い居酒屋で地元に溶け込むのが一番!
こんにちは!
心にグッとくる懐かしい風景を探す旅人のakaです。

[fujifilm X-T30]
今回は旅に関して考えていることをお話しできればと思います。
私にとって旅の良し悪しは、行き先そのものよりも、そこでどんな人や空気に出会えるかで決まります。
観光客として外側から眺めるのではなく、その場所で生活する人の感覚に少しでも近づけたとき、旅はグッと豊かになる。そう感じています。
写真を撮るときも同じです。その土地に暮らす人になりきるような目線を持てるかを、いつも大切にしています。
今回の記事では、写真という趣味を始めてからの行動変化を交えながら
「その場所で生活する人の感覚に少しでも近づけたとき、旅はぐっと豊かになる」と思うようになった経緯と背景
良い旅に出会う確率を上げるために、私が実践している方法-居酒屋編
について詳しく説明していきます。
横丁の撮影にハマる
私が写真を始めたのは、大学3年生のときでした。カメラマンをしている叔父からカメラを譲ってもらったことがきっかけです。
最初の頃は、何でも撮っていました。
花を撮りに行きたい。
鳥を撮りたい。
玉ボケを試したい。
とにかく、いろいろなものを撮りたい。
そんな気持ちでいっぱいでした。

花を撮るにしても、今の写真に通ずる儚さ・懐かしさがある。
[Canon Eos Kiss X9]

今見返しても良い写真だなぁと思います。
[Canon Eos Kiss X9]
あるとき、新宿のゴールデン街の写真を投稿しました。
すると、写真を紹介してくれるアカウントで私の投稿を選んでいただきました。
それが嬉しくて、昭和の香りがする横丁を探し、日本各地の飲み屋街を撮り歩くようになりました。

横丁の写真を投稿するようになってから、Instagramのフォロワーが伸び始めました。
そこから、フォロワー1万人を目指し、横丁の写真を継続的に投稿しながら、昭和の写真を好みそうな方に届きやすいハッシュタグも探っていきました。
具体的には、自分のアカウントで上位表示されやすいハッシュタグを調べたり、ターゲットに合わせてタグを見直したりと、試行錯誤を重ねていきました。

ただ、SNSで伸ばすことだけを考えていたわけではありません。
飲み屋横丁で写真を撮るときに意識していたのは、撮った場所でちゃんと飲むことでした。
再開発などで取り壊されてしまう横丁も多い現状に対して、「なんとかしたい」と思う気持ちはあります。
一方で、倒壊の危険性や、廃屋が増えることで土地の価値が下がるといった事情を考えると、再開発は避けられないとも感じています。
その中で、ただ写真を撮って風景を残すだけではなく、「この場所には焼き鳥が旨い居酒屋があって、大将と常連さんの掛け合いが最高だったな」といった、その土地のストーリーまで含めて体験することが大切だと思うようになりました。
それが、私にとって「その場所で生活する人の感覚に近づく旅」を意識する原点だったと思います。

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今は取り壊されてなくなりました。
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今は藤棚が取っ払われていますが、この薄暗いディープ感がたまりませんでした。
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大雪で帰りの飛行機が飛ばなくなってしまったのも
良い思い出です。
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ほとんどシャッター街な場所ですが、往時の姿を見たかったものです。
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本当に撮りたい写真は何か?
目標通り、フォロワー1万人を達成した頃、自分が本当に撮りたい写真は何だろうと考えるようになりました。
"SNSで伸びる写真ではなく、自分の作品として撮りたい写真は何なのか。"
たしかに、横丁を撮ったら反応があったことが、横丁を撮り始めた最初のきっかけでした。
ただフォロワーを増やすことだけが目的なら、映えを意識して、花や有名な写真スポットで彩度の高い写真を撮ったほうが、当時のInstagramでは確実に伸びやすかったと思います。
では、なぜ私は横丁が好きだったのか。
それは、都会にありながらも、おばあちゃんの家のようなあたたかい雰囲気を残していたからです。
そしてその景色は、私にとって心が落ち着く原風景でもありました。
ジブリや「サマーウォーズ」などの細田守作品、「always三丁目の夕日」が好きで、昭和の風景=懐かしい風景という固定概念があった。
岐阜にある母の実家は農家で、お盆には親戚が集まり、鐘を鳴らして念仏を唱えるなど、昔ながらの禅宗の風習が残っていた。
正月には、かまどで餅米を炊いて餅をついていた。私は火の番をしながら、炊きたての餅米をつまみ食いするのが好きだった。
こうした記憶があるからこそ、私は横丁に限らず、農村や漁港など、心の中にある原風景を求めて旅をするようになりました。

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宿から散歩して撮った一枚。地吹雪がすごかった。
[fujifilm X-T30]
しかし、私の撮りたい場所は観光地ではないので、検索して簡単に辿り着けるものでもありません。
そこで私は、移動手段としてバイクを手に入れました。細い道にも入りやすく、停めやすく、燃費も良い。知らない景色を探す旅には、ぴったりの相棒でした。
そのうえで、
工芸品
秘湯
民宿
山岳信仰/民俗学
といった事柄を学ぶことを目的に、田舎を目的地にして旅をするようになりました。
それにより、道中で、普通だったら立ち寄らない田舎の日常の景色を撮ることができました。
一方で、良い天候、良い時間、良いロケーションという、風景写真を撮るうえでの方程式からは外れることになりました。
撮れ高は落ちましたが、自分の感覚にぴたりとはまる写真が撮れた瞬間の喜びは、ぐっと大きくなりました。

悪路の途中に見えた川の中洲にある家を捉えました。
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紅葉とオレンジの屋根の集落に西陽が差し込む。
視野が広いバイクだからこそ見つけられた風景です。
[fujifilm X-T30]
これが私の撮りたい景色なんだ。
そう実感できました。
そして、自分にぴたりとハマるような景色に出会えたのは、地域で生活する人に近い目線で旅をしていたからでした。
ただし、それが毎回実現できるかは完全に運です。
地域の人との縁が生まれるかどうかが、とても重要になります。
地元の方との縁で良い写真が
撮れた思い出💭
広島県尾道市を旅したときのことです。
その夜、私は尾道の居酒屋に入り、カワハギの煮付けを食べました。
西日本では大衆魚で、煮付けはメジャーな食べ方となりますが、関東では普通刺身で食べる魚で、とても高級魚です。
思わず大将に「カワハギの煮付け初めて食べました!美味しいですね!」と伝えました。

こっちではマルハギと呼んでいる惣菜魚
すると、店にいた常連のお父さんともカワハギに関する話で自然に会話が始まりました。
しばらく話していると、そのお父さんから「スマホが変なんだけど、なんとかならないか」と相談されました。
画面を見せてもらうと、怪しいアプリがいくつも入っていて、詐欺広告のような表示が3秒に1回くらい出てきます。
これはなかなか大変だぞと思いながら、怪しそうなアプリを一つずつ消していきました。
結局、その場では完全に解決することはできませんでした。
それでも、親身になって対応したことを喜んでくれたのか、そこから一気に会話が弾み、尾道にかつてあった花街の歴史について教えてくれました。
そして、お店を出た後、花街の面影が残る場所を案内してくれました。
案内していただいた通りは、若い時、肩がぶつかるくらい人で溢れ返り、賑わっていたそう。

[fujifilm X-T30]
その後はスナックにも連れて行ってもらい、にぎやかで忘れがたい夜を過ごしました。
翌朝、私は前の晩に案内してもらった路地裏をもう一度歩き、写真を撮りました。
尾道を撮るのは、それが3回目でしたが、その朝の路地は、これまでとは少し違って見えました。
前日に聞いた話があったからこそ、
木造の建物の欄干や細い路地の曲がり方...
飲屋街を賑わっていた当時の姿を想像しながら撮ることができました。

[fujifilm X-T30]
以前より雰囲気よく撮れた気がします。
写真を語るときに、お父さんにこの場所を案内してもらったという記憶も込められているので、私にとって、より意味がある写真になりました。
この経験があってから、私は改めて思いました。
その土地の人と縁が生まれたことによって、同じ景色であっても見え方が変わること。
そして、その見え方の変化こそが、旅を深いものにしてくれる。
ただし、こうした出会いは狙って必ず起こせるものではありません。
出会いは完全に運です。
しかし、完全に運任せにするのではなく、良い出会いが生まれやすい場所を選ぶことはできます。
ここからは、私が地域の人との縁を生み出すために実践していることを紹介します。
良い旅に出会うためには
良い居酒屋を探せ
私は一人旅のとき、3割くらいの確率で、1軒目の居酒屋で知り合った常連さんに、行きつけのスナックへ連れて行ってもらっています。
自分ひとりでは絶対に辿り着けなかったお店を案内してもらえるのはもちろん嬉しいです。それだけでなく、地元の唄を教えてもらったり、スナックの常連さんたちと話して盛り上がったりする時間がとても楽しいのです。
そんな思い出がひとつあるだけで、「あの街の旅は最高だったな」と感じます。
行く前は何もないと思っていた街でも、一気に大好きな街になります。
私が「日本で一番好きな都市はどこですか?」と聞かれたら、徳島市と答えます。
理由は、良い行きつけの居酒屋があるからです。
そのため、四国を旅するときは、いつも徳島に一泊しています。
ここからは、そんな現地の人との出会いが生まれやすい居酒屋の探し方を紹介します。

初回に行ったときにこの岩牡蠣に感動した。
最近は閉店後まで大将と卓球のオリンピックの試合をカウンターで飲み交わしたのが良い思い出🍶
地元の人が通う飲み屋を探す
地元の人が通う飲み屋を探す方法をご紹介します!
① まずは、良い「飲み屋街」を探す
「スナック」でGoogleマップ検索
駅前のチェーン店が密集するエリアではなく、本当に地元の人が通う店は、スナックが集まる場所にあることが多いです。
② 良いお店をGoogle Mapで検索する
「おばんざい」で検索するのがおすすめです。
おばんざいがあるお店は、カウンターで会話が生まれやすいです。
また、Googleの口コミに店内写真が載っていることも多く、雰囲気を事前に確認しやすいです。
③ それでも良いお店が見つからなければ、自分の足で探す
飲み屋街が発展している県庁所在地では、Googleマップだけで良い店を探すのは難しいです。
そういうときは、実際に歩いて探すしかありません。
地方には、一見さんお断りのお店や、観光客向けに割高な価格設定をしているお店もあります。
過去には、煮付け、刺身、地酒1合で9,000円もした店がありました。
注意は必要です。
私が好きなお店には、いくつか共通点があります。
長年丁寧に使い込まれ、艶のある木のカウンターがある。
生中600円、日本酒1合800円以下、一品料理の平均が700円以下におさまる価格帯。
大将が客に媚びず、仕事に誇りを持っている。
カウンターと4人掛けテーブルが2つくらいまでの規模感。大将と女将さん、バイトの子1人くらいまでが理想。
おすすめメニューを教えてくれたり、地元の昔話をしてくれたり、行きつけのスナックを案内してくれたりする、気さくな常連さんがいる。
条件が厳しくないか?
そう思うかもしれません。
ただ、次の3つのポイントを意識して探すと、高確率で良いお店に出会えます。
① 清潔な暖簾
古い店だからといって、汚いわけではありません。
大切なのは、古いけれど手入れされていて綺麗であることです。
磨かれたカウンター、爽やかな大将の笑顔、リーズナブルで新鮮な魚介類。これこそ、私が求める理想のお店です。
入店前にその雰囲気を見分ける方法があります。
それは、暖簾を見ることです。
暖簾に穴が空いていたり、シミがついていたりしたら、どれだけ口コミが良くても、私は入りません。安いから来るという人も多く、客層があまり良くない可能性が高いです。
おいしいかもしれません。
ただ、衛生面に不安を抱えながら食べるご飯ほど、楽しめないものはありません。
私の経験則では、暖簾の色が紺色だと、良い店である確率が高いです。

お母さんの山菜料理が美味しすぎて感動🥹
② 外におすすめメニューボードがある
ひとりで居酒屋に入るのは勇気がいります。
しかも、一見さんお断りだったら心が折れそうだと思う人も多いのではないでしょうか。
外におすすめメニューのボードがあるお店は、一見さんでも入りやすいように案内をしてくれる可能性が高いです。
そういうお店は、あたたかく受け入れてくれることが多いと感じます。
外に書かれたメニューが安さだけを売りにしているのではなく、地魚や季節の野菜など、旬を感じられる内容だったら、迷わず入ってみてください。
値段も書かれていることが多いので、予算も見積もりやすいです。
せっかくだから、地元の日本酒も楽しみたい。
そう思う方もご安心ください。外にボードが置いてあるお店は、基本的に地酒の品揃えが豊富です。

リーズナブルで美味しい瀬戸内の幸を堪能できます。
③ Googleマップレビュー数50件以下
レビュー数が少ないお店は、観光客でごった返しておらず、予約なしでも入れる可能性が高いです。
お店が忙しすぎないため、大将と話す余裕があります。
もちろん、人気店でも大将と話せることはあります。ただ、期待値が高い状態で入店するのがあまり好きではないので、私はあえて避けることが多いです。
お酒が苦手な人は
オーセンティックバーへ!
ここまで、居酒屋をご紹介してきましたが、
・せっかくならご当地B級グルメを食べたい。
・お酒は苦手なので1軒目は定食屋さんで済ませたい。
という方、多いと思います。
そんな方におすすめなのが、2軒目のオーセンティックバーです🍸

オーセンティックバーとは、クラシカルなバーで、実は全国各地のやや大きめな飲屋街にはほぼ必ずあります。

バーってTシャツOK??
バーって格式が高くて、旅の適当服では行きづらい...と思うかもしれませんが、私はTシャツで旅することが多いので、Tシャツでよく行きます。
観光客でバーに入るための服を持ってきている人は少ないので、地方のバーはドレスコードは最低限となっていることが多いです。
※最低限のマナーは守り、明らかにだらしない格好はやめましょう。
バーでのおすすめの注文
バーではメニューが出てこないお店もあります。
ぼったくられるのではないか?
バーでは、1-3杯飲むのが普通です。
私は基本1軒目で食べてくるので、フードは注文しません。
1杯1,000円-1,500円くらいが相場なので、チャージ(お通し)込みで3杯飲んだら5,000円-6,000円ほど。
相場を知れば、バーも怖くはないはず😊
私のバーでの最初の一杯のおすすめは、「季節のフルーツのカクテル」です。
「季節のフルーツを使ったカクテルはありますか?」とバーテンダーさんに聞いてみると、大体地元のフルーツを使ったカクテルを出してくれます。

更に、入店直後バーテンダーさんは話しかけて良いお客さんか否かを見極めようとしているので、良いアイスブレイクにもなり、会話のきっかけが掴めます。
お酒はちょっと...
という方、遠慮なく「ノンアルコールでお願いします」といえば、ノンアルカクテルを作ってくれるのでご心配なく!
お酒が飲めない人でも楽しめる、そんな柔軟性がバーの良いところです。

福山雅治似のイケオジのマスターと息子さんがやっているバー。若い頃は東京で修行していたそう。
自家製バターを使用したレーズンバターサンドが最高に美味かった!
常連さんと意気投合しよう!
ここまで、お店の見分け方を紹介してきました。
ただ、
「話しかける勇気がない」
「地元のおじいさんと盛り上がる自信がない」
という人も多いと思います。
そこで、1軒目の居酒屋で常連さんと盛り上がるために、私が実践している方法を紹介します。
それは、大将に「出していただいた料理が〇〇で美味しいです」と料理の良い点を大将に具体的に伝えることです。
このとき大切なのは、お世辞ではなく、素直に感じたポジティブな印象を伝えることです。
例えば、私はいつも次のような流れで話しています。
aka「この魚の煮付けの味付け、すごく好みです。しっとりしていて美味しいですね」
大将「ありがとうございます」
...数分後
大将「観光ですか?」
aka「はい。東京から来ました」
大将「え、東京からわざわざ。なんでまたこんな田舎に?」
aka「〇〇温泉が気になって、近くのこの街に泊まりました。カブで来ました」
常連さん「カブで来たの? 渋いねぇ。高速乗れないよね? どうやって来たの?」
aka「そうなんです。実は……」
私はクロスカブという、スーパーカブをアウトドアスタイルにしたバイクに乗っています。
スーパーカブは郵便や蕎麦屋さんの配達で使われるので、多くの人が知っている身近な原付で、話題にしやすいところも強みです。

[fujifilm X-T30]
それ以外にも、地元の人は自分の街を「何もない街」だと思っていることが多いです。
だからこそ、東京からわざわざその土地を目指して来たという事実を驚いてもらえることが多いです。
旅先で地域の人と出会うための工夫は、まだまだあります。
また別の記事で、そんな旅のテクニックも紹介していきたいと思います。
それでは👋
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