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【ネタバレなし】映画ちいかわを観てわかった、私たちが「言葉を持たないキャラ」に熱狂する本当の理由

前回記事ではちいかわ自体と映画のテーマについて考えたが、今回はちいかわへの愛を語りながら、ちいかわIPがなぜ覇権を握ったのかを考えてみたい。

なぜキャラクターを好きになるのか。

キャラクター物の魅力とは一体なんなんだろう。
ちいかわを好きになって5年ぐらいがたった。
最初はハチワレから入った。唯一話すキャラクターだったからかもしれない。自分で話してくれるから、キャラクターのキャラクターが把握しやすかったのかも。

キャラクター(語源:character)は、小説、漫画、映画、アニメ、コンピュータゲーム、 広告などのフィクションに登場する人物や動物など(登場人物)、あるいはそれらの性格や性質のこと。また、その特徴を通じて、読者、視聴者、消費者に一定のイメージを与え、かつ、商品や企業などに対する誘引効果を高めるものの総体。

引用:Wikipedia

Wikipediaによるとキャラクターとはフィクションに登場する人物(つまり、ちいかわやハチワレ)のことであると同時に、それらの性格や性質のことだと言う。
つまり、「キャラクターのキャラクター」という表現は正しいのだ。
そして、おおむねのキャラが話せないちいかわ世界で、数少ない話せるキャラであるハチワレは一番キャラのキャラを理解しやすい。入門キャラなのだ。

しかし、話さないキャラにキャラがないのかと言えば、もちろんそんなことはない。自ら話してくれないので、表情や動きからキャラをゆっくりとしか理解していけないだけ。

理解を進めていくと、どんどん主人公であるちいかわが魅力的に見えてくる。「あ…」とか「…うん」ぐらいしか言葉を話さない。しばしばハチワレが代弁してくれてはいるのだが、基本的には表情と行動だけで、ちいかわの性格や性質が表現されていく。
頑張り屋だけど、いまいちうまくいかない。諦めそうになる時もあるけど、友達に励まされたりして頑張る。そんな感じ。

ゆっくりと自分なりに表情や行動を読み取り理解を深めていくからこそ、単純にセリフで説明されるキャラとは違い、自分の中でより強くキャラが理解がされ、だからこそ好きな気持ちも強くなるのかもしれない。
セリフで「このキャラはこう理解してね。」と言葉で言われると、押し付けられたように感じるが、自ら理解したキャラはより真実味を感じる。

そのちいかわが登場するシーンの中でも、一番好きな場面がモモンガに耳を引っ張られるシーンだ。額に入れて部屋に飾る程度に好きなシーン。

引用:漫画ちいかわ 8巻

なにが好きって、この引っ張られているシーンの小さな身体だ。なんだかアンバランスで可愛くて仕方がない。
この小さな身体が、このバランス感覚が、映画でどう描かれるか注目していた。

残念ながら普通の身体で描かれていた。
あのまま映像化すれば、当然違和感があるだろう。漫画だからこそ、耐えられないほどの違和感にはならず、若干のアンバランス程度で留まり、だからなんとも言えない魅力があるのだ。前回の記事でも書いたが僕は原作厨だ。
このシーンを見て「やっぱり漫画が一番だな。」と思ってしまった。

一方で映像の方がよく表現できていた点ももちろんある。
ちいかわとモモンガの関係性だ。
ちいかわがモモンガに対して距離を置きたいと思っている様子、なんだか嫌な気持ちにさせられるけど、強く言えず我慢している様子、そんなちいかわの感情は漫画より映画の方がよく伝わってきた。

そんなちいかわとモモンガの関係性を見ていると、次は古本屋さんとモモンガの関係性にクローズアップしてみてほしい。古本屋さんは健気にかいがいしくモモンガの世話をするが、モモンガはあまり顧みていない。
今のところ、漫画でも映画でも、この二人の関係性はその程度の描写に留まっているが、もっと深堀りできるはずだ。

子どもの頃、映画を観た後はどうしてもパンフレットがほしかった。観た映画を家で反芻するきっかけになるし、なにより観た映画の記録がほしかったからだ。
でも、時代が進むにつれ、映画の感想はネットでたくさん観れるようになったし、観た映画の記録も、別にパンフレットという形で残さなくても、色んな形で残せるようになった。それこそ、このnoteで感想文を書くこともそうだ。

そんな僕が久しぶりに映画のパンフレットを買ってしまった。
キャラ物が持っているコレクションさせる魔力のようなものだと思う。
最後に漫画が載っていて、得した気持ちになった。

ちいかわが爆発的な人気を博した理由。
キャラ物と言えば、サンリオやディズニーが有名だ。
サンリオのキャラもディズニーのキャラもどちらも可愛い。その点においては、どこが出しているキャラも大差はない。

しかし、性格や性質という意味でのキャラ描写は大きな違いがあるのではないだろうか。
サンリオのキャラ自体は綿密に描写されている。しかし、キャラのキャラの表現は少ない。ディズニーももちろんキャラ描写は緻密だ。そして、各キャラそれぞれ映画1本使ってキャラのキャラも描写がされるが、逆に言えば映画1本だけだ。

ちいかわは漫画連載の形でずっとキャラのキャラを描写し続けている。
僕たちファンのキャラに対する理解の解像度が違う。
キャラのキャラを表現する時間と量の違い、それこそがちいかわの魅力を生んでいるのだと思う。

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