【毎ショ】巨峰戦争(410字)|信号機ぶどう味
後に”巨峰戦争”と呼ばれる衝突である。
某日の深夜、マスカット軍は進軍した。巨峰軍領の境にある、ウィーティス交差点という十字路に、奴らは差し掛かった。
十字路の信号機のこちら側は赤く、向こう側は青く光っている。マスカット軍の将軍が高らかに言った。
「巨峰連合の諸君、ついにこの日が訪れた。この街の全ての”ぶどう味”を追逐し、そのすべてを”マスカット味”にする。この信号機よりそちら側に、ぶどう味の居場所はない」
そう言った将軍の眉間を、巨峰軍の狙撃手が射抜いた。将軍は転がり倒れる。
「何をする!?」
圧縮ブドウジュース弾の汚れを拭いながら将軍は叫んだ。ライフルを排莢し、男は言った。
「人様の領地をぶん捕るのにわざわざ挨拶するとは、くだらぬ作法者よ。捕ると決めたら無断で無理やり捕らんか」
巨峰連合からの号令無しの一斉射撃。地面は勿論、信号機にまでブドウの味が染みつく激戦であった。
後に”巨峰戦争”と呼ばれる衝突である。
▼参加させていただいた企画
【余談】
前回のモバイル北海道に続き、北海道ネタをひとつ。
雪国の信号機は縦形です。
