DX7-2のユニゾンサウンドをReasonで作った話
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— Masaru Nakajima (@nakajima_m20633) May 19, 2025
バグの産物という文脈で語られていたDX7-2のユニゾンサウンド。フランジングが掛かった音という印象だったので極僅かなディレイを掛けて再現しているのですがバグの詳細は謎です。
YAMAHA DX7-2の特徴の一つにユニゾンサウンドがあります。開発者が意図したものではない太い音が出ると言う趣旨で語られていたと思うのですが、最近はそうした所謂バグの類として言及されているのを殆ど見掛けなくなりました。それはそれとして特徴的なサウンドに変わりはないので話を進めましょう。
4つの音が同時に発音されるユニゾンサウンドは、フランジングが掛かった様な金属的な響きになり(特にキーシンクON/デチューン0で演奏すると顕著)、DX7-2でしか出ない音と言われていたと思います。確かにS30等に使えるFM音源プラグインボードではもっと素直な音でした。
フランジングが掛かった様な音と言う事で、恐らく4つの音が微妙にズレて発音しているものと推測、ReasonでPX7にサンプルディレイを掛けて再現してみました。サンプリング周波数44.1kHzで24サンプルずつ遅らせています。
DX7-2はマスターキーボードとして使っていますが、ボタンが死にかけていて実機の参照は困難なので、再現と言いつつ正確には記憶と勘頼りで作ったものです。
ALGORITMのユニゾンとの比較もしてみました。ALGORITMもReasonデバイスのFM音源で、機能としてユニゾンを備えていて発音のバラツキを設定する事も出来ます。
バラツキがどの様な処理で作られているのか詳細は分かりませんが、PX7との比較で違和感が最も小さいと思った4.4msに設定しています。こちらもフランジングが掛かった様な音になりますが、自作のユニゾンサウンドとは別物かなと思います。
自分の作ったユニゾンサウンドがDX7-2と同一とは言えませんが、こうして比較してみると「太さの違い」は伝わるのではないでしょうか。ちなみにディレイ値によって出音も変わるので色々試すのも面白いです。
PX7がDX7由来のクラシックタイプならALGORITMはより多機能で現代的なFM音源です。今回はPX7との比較に使っただけなのでALGORITMならではの音作りはしていませんが、この機会に面白いと思った機能の一つを紹介しておこうと思います。
一般的にFMパラメータの周波数(マルチプル)を非整数で変化させると楽音とはかけ離れた不安定な音になりますが、ALGORITMでは周波数の変化をクロスフェードさせて楽音として破綻のない音に出来るのです。(ウェーブテーブル音源みたいな変化かなとも思いました)FM変調量に加えて周波数も楽音の音色変化に使える事で、FMシンセとしての幅が広がったと言えるでしょう。
ちなみにセミモジュラー型で最大9op(!)使えます。FM以外の部分も多機能なので、使いこなす前に寿命を迎える事になりそうです。(笑)
PX7のユニゾンサウンドは元々RYM2612で作ったものです。今回音源をPX7に差し替えて改めて記事にしました。なので先の比較動画で使われているCombinatorのパッチ名が「RYM Unison Bs」のまま残ってます。(笑)
2026/9/11追記
AIの概要に引用される事が少なからずある様です。PX7によるユニゾンのズレ値を書いていなかった為、ALGORITMの4.4msが参照されるなど、別の数値に置き換えられる現象を何度か確認しました。対応策として本文の該当箇所を修正しました。
