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58.「クズい世界」を、子どもにどう説明するか問題 ―希望で盛らず、絶望で盛らず、3層構造で見せる―

子どもに世界の話をするとき、世界酔いOSの親ほど詰みます。
・世界はそこそこクズだと知っている自分
・でも、あまりに正直に言うと子どものB(体とメンタル)とC(価値観)がバグりそうな気もする
・かといって「努力すれば報われる!」とも口が裂けても言えない
で、結果として
・何も言わない
・学校とテレビ任せ
になりがちなんですよ。
この回でやるのは、
・世界は「クズい部分もある」「マシな部分もある」「自分の領分もある」という3層構造
を、
・子どもの年齢に合わせて
・絶望で盛らず、希望でも盛らず
渡すためのざっくり設計です。
ここから先は、
・世界3層のモデルを年齢別にどこまで見せるか
・「善人であれ」とは教えず、「踏み台にはするな」だけ渡す理由
・お金とインデックス実家をどう説明するか
・親の愚痴をどこまで見せていいか
を整理していきます。

1. 子どもに見せる「世界3層」のざっくりモデル
まず、世界をざっくり3層でとらえます。
(1) クズい世界層
・搾取
・不公平
・理不尽
・声のデカいやつが勝つゲーム
(2) マシな世界層
・普通に働いて、普通に暮らしている人たち
・ルールやマナーを守ることで、それなりに回っている領域
(3) 晴耕雨読ゾーン(自分の領分)
・家の中
・自分の趣味
・気心の知れた人間関係
・「世界」と距離を置いて静かに生きる空間
世界酔いOSの親は、この3つが全部見えてしまうので、
・(1)ばかりを子どもに伝えてしまいがち
なんですよ。
でも、子どものBとCにとっては、
・いきなり(1)全開
は刺激が強すぎる。
なので、年齢によって「どの層をどこまで見せるか」の配分を変えます。

2. 年齢別:どこまで世界のクズさを見せるか
ざっくりですが、こんなイメージでいいです。
【小学校くらいまで】
・中心:マシな世界層+晴耕雨読ゾーン
・クズい世界層:ほぼ見せない、出しても「たまにそういう人もいるよ」程度
・メッセージ:
 → 「世界には意地悪な人もいるけど、いい人もいっぱいいる」
 → 「家と自分の好きなことは、安全地帯」
【中高生くらい】
・中心:マシな世界層+クズい世界層の入り口
・晴耕雨読ゾーン:一緒に作り始める
・メッセージ:
 → 「世の中には不公平もあるし、ズルい人もいる」
 → 「だからこそ、自分の逃げ道や安全地帯を持っておくのが大事」
【大学生〜社会人なりたて】
・中心:3層全部
・メッセージ:
 → 「クズい部分も含めて世界はこうなってる」
 → 「その中で、どの層にどれくらい足を突っ込むかは、自分で決められる」
大事なのは、
・全部ぶっちゃける

・何も言わない
か、の二択をやめることです。
年齢とB・Cの強さに合わせて、
・見せる範囲
・濃度
を調整すればいい。

3. 「善人であれ」ではなく、「踏み台にはするな」だけ渡す
世界酔いOSの親がやりがちなのは、
・自分が傷ついてきたぶん、子どもには「いい人であれ」と教えすぎる
ことです。
・人に優しくしなさい
・みんなと仲良く
・迷惑をかけないように
これ自体は悪くないんですが、
世界クズ前提の現実では、
・「いい人」ほど搾取されやすい
側面もあります。
なので、少し変えます。
・「善人であれ」とは教えない
・「踏み台にはするな」だけ伝える
です。
要するに、
・ズルして得する
・誰かをワザと困らせて笑う
こういうのはNG。
でも、
・自分がしんどいときは、ちゃんと逃げていい
・全部を頑張らなくていい
・嫌なことからは距離を取っていい
くらいは最初から許しておく。
子どもに渡す言葉としては、例えば、
・「ズルして得するのはダメ。でも、ちゃんと休んだり、逃げたりはしていいよ」
・「自分のことも、そこそこ大事にしていい」
こんな感じで十分です。

4. お金とインデックス実家をどう説明するか
次に、お金とインデックスの話。
「お金=悪」「資本主義=悪」みたいな教え方をすると、
・子どもが将来お金の話を全部避ける
・結果的に、搾取される側に固定されやすい
という罠があります。
インデックスについては、子どもには、
・「自分たち家族用の、ちょっとずつ育てる“非常口”」
くらいに説明しておくといいです。
例:
・「お金の一部を、世界中の会社にちょっとずつ預けてる貯金箱がある」
・「それが増えると、将来すごく困ったときの“非常口”になる」
・「増えるかどうかは世界次第だから、なくても生きていけるようにはしておく」
ポイントは、
・インデックス=ギャンブル
ではなく、
・インデックス=クズい世界の中での、“家族用の保険”
として位置づけることです。
「世界はちょいズルい仕組みで動いてる。
でも、そのズルさから身を守るために、こっちも少し賢くなってる」
くらいのトーンで話せれば十分です。

5. 親の愚痴は「観察レポート」として薄めて出す
世界酔いOSの親は、
・世界へのイラつき
・仕事や社会へのやるせなさ
が、まあまあ多いです。
これをそのまま子どもにぶつけると、
・子どものBとCが、世界を「最初から絶望」としてインストール
しがちなんですよ。
なので、ルールを決めます。
・イラつきの“原液”は、まずノートとインデックス500円に流す
・子どもに見せるのは、“観察レポート”として薄めたやつだけ
例えば、
NG:
「会社なんてクソ、上司もクソ、社会全部クソ」
OK寄り:
「今の会社は、こういうところが微妙なんだよね。
だから、お父さん(お母さん)は、こういう逃げ道をちょっとずつ用意してる」
この違いはデカいです。
前者は、
・世界=クソ
・大人=被害者
というOSを渡してしまう。
後者は、
・世界=クソなところもある
・でも、大人はCを使って対策している
というOSを渡せます。

6. 「子どもを救う」のではなく、「一緒に観察する相棒」にする
最後に、一番大事な視点をひとつ。
世界酔いOSの親は、
・「この子だけは、クズい世界から救いたい」
と思いすぎて、D(ドラマ)が暴走しがちです。
その結果、
・過干渉
・過保護
・期待の押しつけ
になりやすい。
ここで発想を変えて、
・子どもを「救う対象」
ではなく、
・一緒に世界を観察して、マシな生存戦略を探す「相棒」
と見てみてください。
親がやることは、
・世界3層の存在を、年齢に合わせて少しずつ見せる
・BとCを守る技術(将来の逃げ道45・スネの使い方・インデックス実家)を、一緒に練習する
くらいまででいいです。
世界を変える役目も、子どもを完璧に守る役目も、あなた一人の仕事じゃありません。
子どもにとって一番の安心材料は、
・世界に文句を言いながらも、観察と設計をやめない大人の背中
です。
世界がクズかどうかを語る前に、
・そのクズさの中で、自分のBとCと家族の領分をどう設計するか
を見せてあげれば、それだけで子どもにとってはかなり強い「OSの雛形」になるんですよ。

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