パレートの法則。成果を左右する「重要な20%」を見つける
「忙しいのに成果が出ない。」
そんな経験は誰しもあるだろう。
その原因は、努力が足りないからではない。成果につながる仕事と、そうでない仕事を同じ比重で扱っているからかもしれない。
そこで役立つのがパレートの法則である。
パレートの法則とは
パレートの法則とは、「成果の約80%は、原因の約20%から生まれる」という経験則である。
イタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートが、国内の富の多くが一部の人々に集中していることを発見したことが由来とされる。その後、この偏りは経済だけでなく、仕事や教育、品質管理などさまざまな分野でも見られることが分かってきた。
なお、「80:20」は厳密な数字ではない。
70:30や90:10になることもある。重要なのは、「成果は均等ではなく、一部の重要な要因に集中する傾向がある」という考え方である。
身近な例
例えば、仕事では次のような場面がある。
* 売上の大部分は、一部の顧客が生み出している。
* クレームの多くは、限られた原因から発生している。
* プロジェクトの成果は、少数の重要な仕事によって左右される。
学習でも同様である。
試験範囲をすべて均等に勉強するよりも、頻出分野や基礎事項を重点的に学んだほうが効率よく点数を伸ばせることは少なくない。
「頑張る」より「選ぶ」
パレートの法則が教えてくれるのは、「もっと頑張れ」ではない。
何に時間を使うかを選べということである。
私たちは、メールの返信、会議、細かな事務作業など、多くの仕事に追われている。しかし、そのすべてが同じ価値を持つわけではない。
成果を生む20%の仕事に集中できれば、同じ時間でも結果は大きく変わる。
逆に、重要ではない80%の仕事ばかりに時間を使えば、忙しいだけで終わってしまう。
パレートの法則を活かす方法
日々の仕事や生活では、次の3つを意識するだけでも効果は大きい。
* 今日の成果を最も左右する仕事は何かを考える。
* 優先順位を決めてから取り組む。
* 「やらなくても困らない仕事」がないか定期的に見直す。
重要なのは、すべてを完璧にこなすことではない。
限られた時間とエネルギーを、最も価値の高いことへ配分することである。
おわりに
忙しさと成果は比例しない。
むしろ、成果を出す人ほど「何をやらないか」を決めている。
パレートの法則は、時間管理のテクニックではなく、資源配分の考え方である。
「今取り組んでいる仕事は、本当に成果を生む20%なのか。」
その問いを持つだけで、仕事の質も、学習の効率も、日々の過ごし方も少しずつ変わっていくはずである。
