🎼 アルトと過ごす バロックの時間 Vol.8|バッハ《無伴奏チェロ組曲 第1番》より「プレリュード」
前回は、ヴィヴァルディの《四季》「秋」。
収穫を喜び、
歌って、踊って、
お酒を楽しんで。
そして眠りについたかと思えば、
夜明けとともに狩りへ。
音楽の中を、
人々の一日が駆け抜けていったにゃ🍂
今回は、そこから少し静かな場所へ。
今日、一緒に聴くのは、
J.S.バッハの
《無伴奏チェロ組曲 第1番》
だにゃ🎻
🎧 今日の一曲
J.S.バッハ
《無伴奏チェロ組曲 第1番 ト長調》BWV 1007
プレリュード
まずは、聴いてみようにゃ🎼
ヨーヨー・マによる演奏で、
バッハの「プレリュード」。
チェロひとつから広がる音の世界を、ゆっくり味わってみてにゃ🎻
低い音。
高い音。
音がひとつずつつながって、
静かに音楽が流れていく。
🎻 チェロひとつで?
聴いてみると、
ちょっと不思議じゃないかにゃ。
チェロしか鳴っていない。
ピアノもない。
ほかの楽器もない。
それなのに、
音楽が寂しく感じられない。
むしろ、
ひとつの音が次の音を呼んで、
その音がまた次の音へつながって……
音楽がどんどん前へ
進んでいくように聴こえる。
チェロ一本なのに、
その向こうに広い世界がある。
そんな感じがするんだにゃ🌿
「無伴奏」って?
曲の名前にある、
「無伴奏」
という言葉。
これは、
ほかの楽器による伴奏をつけず、
ひとつの楽器で演奏すること。
だから、この曲では
チェロがひとりで
音楽を作っていく。
伴奏に支えてもらうこともない。
だからこそ、
一つひとつの音が
とても大切に聴こえる。
音程も、
音色も、
弓の動きも。
全部が、そのまま
音楽になっていくんだにゃ🎻
🏞️ どんな景色が浮かぶ?
ここからは、
ちょっと自由に聴いてみようにゃ。
このプレリュードを聴いていると、
静かな朝の道。
木々の間から差し込む光。
ひとりで歩いているような時間。
そんな景色を思い浮かべる人も
いるかもしれない。
でも、
音楽を聴いて浮かぶ景色は、
人それぞれ。
だから、
「この曲は何を描いているの?」
と答えを探すより、
「自分には、どんな景色に聴こえる?」
そんなふうに
聴いてみるのも楽しいね🐾
🎼 音符はシンプルに見えるけれど……
そして、聴いていると、
「これ、きれいだなぁ」
と思う一方で、
「でも、これ……弾くのは難しそうだな」
とも思わないかにゃ?😂
実際、無伴奏だからこそ、
演奏する側には難しいところがある。
伴奏がないので、
音楽の流れをひとりで作らなくてはいけない。
ただ音符を並べるだけでは、
音楽にはならない。
どこへ向かうのか。
どこで息をするのか。
どんな音を響かせるのか。
そういうことを、
演奏する人自身が考えながら
音楽を作っていく。
だから、
聴くと自然に流れているように感じるけれど、
その「自然さ」を作るのは、
きっと簡単なことではないんだろうにゃ。
なんて、
素人ながら思ってしまうにゃ🐾
☕ アルトのカフェタイム
さて。
ここで、ちょっとお茶にしようにゃ☕

実は、この曲には
もうひとつ、素敵な物語があるんだにゃ。
今から100年以上前。
1890年、
バルセロナの古い楽譜店で、
ひとりの13歳の少年が
一冊の楽譜に出会ったんだにゃ。
少年の名前は、
パブロ・カザルス。
その楽譜が、
バッハの《無伴奏チェロ組曲》
だったんだにゃ🎻
当時、この作品は
今のようにチェロの代表的な名曲として
広く親しまれていたわけではないにゃ。
カザルスはこの音楽に惹かれ、
楽譜を読み、
長い年月をかけて
この作品と向き合っていったんだにゃ。
そして演奏を通して、
この音楽の素晴らしさを
多くの人に伝えていったにゃ。
今ではチェロの大切なレパートリーとして
知られているこの作品。
その背景には、
一人の少年と、
一冊の古い楽譜との出会い
があったんだにゃ。
そう思うと、
さっき聴いたチェロの音も
少し違って聴こえてこないかにゃ。
🌿 300年前の音楽が、今日ここに
バッハがこの曲を書いたのは、
今から300年ほど前。
そして1890年、
ひとりの少年がその音楽と出会った。
そこからまた長い時間が流れて、
今、私たちは
こうしてその音楽を聴いている。
音楽って不思議だにゃ。
楽譜に書かれた音が、
人から人へ。
時代から時代へ。
ずっと受け継がれて、
今日の私たちのところまで
届いている。
🐾 今日のバロックの時間
今回は、
バッハの《無伴奏チェロ組曲 第1番》
その最初の一曲、
「プレリュード」を聴いてみたにゃ🎻
チェロは、ひとつ。
でも、その音の中には
静かな広がりがあった。
華やかな合奏も楽しいけれど、
こうしてひとつの楽器の音に
ゆっくり耳を傾ける時間も
いいものだにゃ🌿
今日はここまで。
またアルトと一緒に、
バロックの音楽を旅しようにゃ🐾

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