「ちゃんと伝えたのに、なぜ伝わらない?」を終わらせる言語化の技術|仕事・人間関係・目標設定を明確にする4ステップ「すごい言語化「伝わる言葉」が一瞬でみつかる方法」を小学生でも分かるように説明します
すごい言語化「伝わる言葉」が一瞬でみつかる方法
著者 木暮 太一
はじめに
このnote記事は、無料部分の「小学生でもわかる解説」だけでも十分にご理解いただけます。
有料エリアには「音声考察(日本語版・英語版)」と本のエッセンスをより深く理解するための「大人向けの解説」を用意しております。
なお、この記事は無料・有料・音声考察のすべてにおいて、原著の引用は一切使用しておりません。すべて、私自身の言葉のみで構成したものです。

「言葉にする(言語化)」ってなに?
みなさんは、「頭の中では分かっているのに、うまく言葉にできない!」ともどかしく思ったことはありませんか?
たとえば、大好きなゲームのどこが面白いのかを友達に伝えたいとき。
「とにかく面白いんだよ!」「グラフィックがすごいんだ!」と一生懸命に言っても、友達から「ふーん、そうなんだ」と、あまり興味を持ってもらえなかったりしますよね。
また、図工の時間に作った作品を先生に見せて「これ、どこを工夫したの?」と聞かれたときに、「えっと、いい感じに作りました」としか言えなくて、自分のこだわりが半分も伝わらなかったという経験がある人もいるかもしれません。
実は、このような「頭の中にあるけれど言葉になっていないモヤモヤ」を、相手にもはっきりと分かる言葉に直すことを「言語化(げんごか)」と言います。
アメリカの有名な大学の研究によると、人間は自分の心の中で感じていることや考えていることのうち、なんと「たったの5%」しか言葉にしていないそうです。
残りの「95%」は、言葉にされず、頭の中でなんとなく「モヤモヤ」とした感覚のまま眠っています。
これは、とてももったいないことです。
なぜなら、言葉にできていないものは、相手から見たら「最初から存在しないのと同じ」になってしまうからです。
たとえば、あなたが心の中に「100点満点」の素晴らしいアイデアや、友達を思いやる優しい気持ち、ものすごく努力した経験を持っていたとします。
でも、それを言葉にする力がなくて「5点分」しか相手に伝えられなかったら、相手にはあなたの良さが「5点」しか伝わりません。
どれだけあなたが努力して、実力を「200点」に増やしたとしても、言葉にする力が「5点」のままだと、やっぱり相手には「10点」くらいしか伝わらないのです。
逆に、あなたの実力は今のままであっても、頭の中のモヤモヤを言葉にする力を2倍、3倍と鍛えることができれば、あなたが元々持っている素晴らしい魅力やアイデアが、そのまま相手に伝わるようになります。
私たちは、学校の国語の授業でたくさんの文章を読んできました。
でも、国語の授業で習うことの多くは、「この文章に書かれている作者の気持ちを読み取りましょう」という、相手の言葉を受け取る練習(受信力)ばかりです。
自分の中にある気持ちや考えを、どうやって言葉にして外に発信するのか、という「言葉を作る練習(発信力)」は、実はほとんどしてこなかったのです。
だから、言葉にするのが苦手なのはあなたのせいではありません。
練習したことがなかっただけなのです。
言葉にする方法(コツや型)をしっかりと身につければ、センスがなくても、難しい言葉(語彙力)を知らなくても、誰でも自分の頭の中をスッキリと言葉にできるようになります。
うまく言葉にできないと、どうして悲しいことが起きちゃうの?
言葉にできないことで、私たちの周りでは、毎日いろいろな「すれ違い」や「うまくいかないこと」が起きています。
みなさんの日常でも、以下のような悲しいトラブルが起きたことはありませんか?
一つ目は、「言われた通りにやっているのに、先生やお家の人から怒られる」というトラブルです。
たとえば、お母さんから「部屋をいい感じに片付けておいてね」と言われたとします。
あなたは一生懸命に、散らばっていた本を本棚に並べ、おもちゃを箱にしまいました。
自分では「完璧にいい感じに片付けた!」と満足しています。
ところが、帰ってきたお母さんは、あなたの部屋を見て「全然片付いていないじゃない! 床にホコリがたまっているし、脱ぎっぱなしの服もそのままよ!」と怒り出します。
あなたは「言われた通りにやったのに、どうして怒られるの?」とイライラし、お母さんは「どうしてちゃんと片付けないの?」とイライラします。
お互いにすごいストレスですよね。
これは、お母さんからの「いい感じに」という言葉が、しっかりと説明(言語化)されていなかったから起きたすれ違いです。
お母さんの頭の中の「いい感じ」と、あなたの頭の中の「いい感じ」が全然違っていたのに、お互いにそれを言葉にして確かめ合わなかったから、こんな悲しいことが起きてしまうのです。
二つ目は、「友達に『なにか面白いことしようよ!』と言われても、みんなで動けない」というトラブルです。
休み時間に、友達が「みんなで面白いことしよう!」と言い出しました。
あなたも周りのみんなも「いいね、賛成!」と言います。
でも、その後、誰も何も動かず、結局いつものようにダラダラ過ごして休み時間が終わってしまった、なんてことはありませんか? みんな「面白いこと」をやりたい気持ちはあるのです。
でも、その「面白いこと」が具体的にどんな遊びなのか、誰が何をするのかが誰も言葉にできていないため、どう動いていいか分からずに、みんなの体が固まってしまったのです。
やる気がないのではなく、言葉になっていないから動けなかっただけなのです。
三つ目は、「せっかくみんなのために作ったものが、全然喜んでもらえない」というトラブルです。
たとえば、あなたがクラスの係活動で、「みんなが喜ぶクイズ大会」を企画したとします。
一生懸命に考えて面白いクイズの紙を作りました。
でも、いざ配ってみると、クラスのみんなは「ふーん」と言って、あまり遊んでくれません。
どうしてでしょうか? あなたはみんなの「クイズがしたい」という声を聞いて作ったはずです。
実は、みんなも自分が本当に何をしたいのかを、うまく言葉にできていないことが多いのです。
みんなが「クイズがしたいな」と言っていたとしても、本当に欲しかったのは「クイズ」そのものではなく、「友達とおしゃべりしながら笑い合える楽しい時間」だったのかもしれません。
相手が言った言葉をそのまま受け取るだけでは、本当に求めているもの(本音)にたどり着けないことがあります。
言葉の裏にある「本当の気持ち」を見つけるためにも、言語化の力が必要になります。
伝わる言葉を見つけるための「4つのステップ」
では、どうすれば自分の頭の中にあるモヤモヤを、相手にしっかり伝わる言葉にできるのでしょうか?
本書の著者の木暮さんは、30年以上も言葉について研究した結果、だれでも簡単に言葉を作ることができる「4つのステップ」を発見しました。
それぞれの英語の頭文字をとって、「PIDA(ピーアイディーエー)の法則」と呼びます。
このステップに沿って考えるだけで、どんなことでもスッキリと言葉にできるようになります。
ステップ①:目的の整理(パーパス:P)
まずは、「なんのために言葉にするのか」というゴールをハッキリさせます。
たとえば、あなたが「新しくクラスで飼うペットに、ハムスターがおすすめだよ!」とみんなに提案したいとします。
このときの目的は、ただ「ハムスターが好き」と叫ぶことではありません。
「みんなにハムスターを飼うことに賛成してもらうこと」がゴール(目的)ですよね。
このように、言葉を発する前に「私は相手にどうなってほしいのか」という目的を、最初にしっかりと決めることが大切です。
ステップ②:項目を選ぶ(アイテム:I)
目的が決まったら、次に「ゴールにたどり着くために、相手に何を伝えたらいいか」という、伝える中身のメニュー(項目)を選びます。
ハムスターをみんなに賛成してもらうためには、何を伝えるべきでしょうか? 「ハムスターは見た目が可愛い」ということでしょうか? それとも「お世話が簡単で、クラスの係の仕事が大変にならない」ということでしょうか? あるいは「お金があまりかからない」ということでしょうか? この「伝えるべき大事なポイント」をいくつか絞り込むのが、このステップです。
ステップ③:その項目を詳しく決める(定義:ディファイン:D)
選んだポイントについて、「それって具体的にどういうこと?」という、言葉の細かい中身を自分でハッキリ決めます。
たとえば、「お世話が簡単」というポイントを選んだとします。
しかし、「簡単」という言葉は、人によってイメージが違いますよね。
毎日3時間お世話することが簡単な人もいれば、1分で終わることが簡単な人もいます。
そこで、「お世話が簡単というのは、毎日、朝と帰りの会のあとに、エサと水をあげるだけの合計5分の作業で済むという意味だよ」と、自分で言葉の意味をはっきりと定義するのです。
これが「言葉の定義(ていぎ)」です。
ステップ④:伝わる表現に当てはめる(アプライ:A)
最後のステップは、定義した中身を「相手が『なるほど!』と納得しやすい言葉」に当てはめて、相手に届けることです。
ただ「ハムスターはお世話が簡単です」と言うだけでは、みんなは「本当かなあ?」と心配になります。
そこで、ステップ③で決めた具体的な中身を使って、「ハムスターは、毎日の朝と帰りの会のあとの5分間だけで、エサと水をあげるお世話が完了します。
だから、勉強や他の係活動が忙しい人でも、全く負担になりません!」と伝えます。
どうでしょうか?
ただ「簡単だよ」と言うよりも、ずっと説得力があって、みんなも「それなら飼えそうだな!」と納得してくれそうですよね。
このように、「目的」を決め、「伝える中身」を選び、その「言葉の意味」をハッキリさせ、最後に「分かりやすい表現」に直す。
この4つの段階を一歩ずつ進むだけで、誰でも「伝わる言葉」を組み立てることができます。
相手の心を動かすために必要な「5つの階段」
特にお仕事や、学校で「相手に何かをすすめて、行動してもらう」ときには、言葉を届ける順番がとても重要になります。
これを「ビジネスの5つの段階」と呼びます。
「この順番で話すと、相手がものすごく納得して動いてくれる!」という魔法の順番ですので、ぜひ覚えてみてください。
第1段階:価値(かち)を伝える
まず最初に伝えるべきなのは、それを手に入れると「相手にどんな良い変化が起きるか」です。
ここが一番の落とし穴で、多くの人は「これ、すごく良い素材で作られているんだよ!」「最新の機能があるんだよ!」と、物の説明(スペック)ばかりしてしまいます。
でも、相手が本当に知りたいのは、物そのものではなく、「それを使うことで、自分の生活がどう変わるか(変化)」です。
たとえば、あなたが友達に「このシャープペンシル、すごくいいよ!」とすすめるとき、「これはドイツ製の特殊なギアが入っていてね……」と説明されても、友達は「ふーん、マニアックだね」としか思いません。
そうではなく、「このシャーペンを使うと、どれだけたくさん書いても手が全然痛くならないから、宿題がいつもの半分の時間で終わるようになるよ!」と伝えます。
宿飯が早く終わるという「うれしい変化(ビフォーアフター)」を伝えること。
これが「価値の言語化」です。
第2段階:差別化(さべつか)を伝える
「宿題が早く終わるシャーペンが欲しい!」と友達が思ってくれたとします。
でも、友達はこう思うかもしれません。
「手が痛くならないシャーペンなら、他にもたくさん売っているよね。どうして『その』シャーペンじゃなきゃダメなの?」 ここで必要なのが、他との違い(差別化)を伝えることです。
ポイントは、ただ「あっちのシャーペンは青色だけど、これは赤色だよ」というような、どうでもいい違い(区別)を言うのではなく、「他のシャーペンではできないけれど、これなら君のやりたいことが叶うよ」という理由を言うことです。
「他の手が痛くならないシャーペンは、ペン先が太くて細かい文字が書きにくいんだ。でも、これならペン先がすごく細いから、国語のノートの狭いマス目にも、きれいにスッキリ書けるんだよ!」これを聞けば、友達は「なるほど、だからこれがいいんだ!」と納得してくれます。
第3段階:信頼性(しんらいせい)を伝える
「価値」と「差別化」が伝わったら、相手は「それ、本当に本当なの? だまされていない?」と、少し疑う気持ちになります。
そこで、あなたが信頼できる根拠(実績や思い)を伝えます。
「実は、クラスの勉強が得意なA君もこのシャーペンを使っていて、漢字の練習ノートをあっという間に終わらせているんだ。それに、僕も先週から使い始めたんだけど、本当に手の疲れがなくなって、テストの点数も上がったんだよ!」このように、実際の証拠や体験談(実績)を伝えることで、相手は「よし、信じてみよう!」という安心感を持つことができます。
第4段階:プロセス(仕組み・理屈)を伝える
信じたいけれど、まだ「どうしてそんなことが可能なの? 不思議だな」と、頭の中でモヤモヤしている相手には、その価値が実現する「仕組み(理屈)」を教えてあげます。
「このシャーペンはね、ペンの持ち手の部分に、ぷにぷにとした柔らかい特殊なゲルが入っているんだ。それが指にかかる力をうまく逃がしてくれるから、強く握っても手が痛くならない仕組みになっているんだよ」この仕組み(プロセス)が分かると、相手の「なぜ?」が解決し、頭の中がスッキリします。
第5段階:行動(アクション)を伝える
最後に、相手に「今すぐ取ってほしい具体的な行動」をハッキリと指示します。
多くの人は、ここまで説明しておきながら、最後に「だから、よかったら考えてみてね」と言って終わってしまいます。
これでは、相手は「うん、考えておくね」と言って、そのまま忘れてしまいます。
そうではなく、「今日の放課後、一緒に学校の前の文房具屋さんに行って、1本買って使ってみようよ!」と、いつ、どこで、何をするのかを具体的に伝えます。
ここまで道案内をしてあげることで、相手は迷うことなく、次の行動を起こすことができるようになります。
言葉の「正しい意味」を決めないと、みんなが迷子になってしまう!
言葉を使って何かを伝えるとき、私たちは「みんな、この言葉の意味を分かっているよね」と思い込んでしまいがちです。
でも、実はその思い込みこそが、すれ違いや失敗の一番の原因になります。
言葉の正しい意味(条件や要素)をハッキリ決めることを「定義(ていぎ)」と言います。
これがないと、みんなが迷子になってしまいます。
たとえば、クラスで「みんなが幸せになれる学校にしよう!」というスローガン(目標)を決めたとします。
とても素敵な目標ですよね。
みんな「賛成!」と拍手をします。
底で、次の日から、具体的に何をすればいいでしょうか? 実は、このとき、みんなの頭の中の「幸せ」の意味がバラバラなのです。
ある人は「毎日、授業がなくて、ずっと遊べること」が幸せだと思っているかもしれません。
またある人は「テストで100点をたくさん取れること」が幸せだと思っているかもしれません。
別の人は「いじめやケンカがなくて、みんなが仲良く過ごせること」が幸せだと思っているかもしれません。
意味がバラバラのまま「幸せな学校にしよう!」と呼びかけても、誰も同じゴールに向かって進むことはできません。
そこで、言葉の「定義」をします。
定義をするコツは、難しい辞書の言葉を使うことではありません。
「どんな条件(ルール)がそろったら、その言葉の状態になったと言えるか」を、みんなに分かるようにリストアップすることです。
たとえば、私たちのクラスの「幸せ」とは、以下の3つの条件がそろった状態のこと、と決めます。
毎日、クラスの全員が、最低1回は誰かと話して笑顔になること。
困ったことや悲しいことがあったとき、先生や友達にすぐに「助けて」と言えること。
自分の好きなこと(絵、スポーツ、ゲームなど)を、みんなの前でバカにされずに「好き!」と言えること。
どうでしょうか? このように3つの条件を決めると、「幸せな学校」にするために、今日から自分が何をすればいいのかが、ものすごく具体的になりますよね。
「まだ誰とも話していないクラスのあの子に、挨拶をしてみよう」「友達の好きなものを否定せず、すごいねって言ってあげよう」と、具体的なやること(行動)が見えてきます。
もう一つ、注意したい言葉があります。
それは「ターゲット」という言葉です。
お仕事の世界では、商品を売りたい相手のことを「ターゲット(的)」と呼ぶことがあります。
でも、著者の木暮さんは「相手をターゲット(的)と呼ぶのはやめよう」と言っています。
なぜなら、相手を「的」として見てしまうと、「どうやってあの的を撃ち抜いて、僕たちの商品を買わせようか」という、自分たちの都合ばかり考えてしまい、相手の気持ちを無視してしまうようになるからです。
的は、自分からは動きませんし、意思もありませんよね。
でも、あなたの目の前にいるのは、心を持った本物の人間です。
だから、ターゲットという冷たい言葉を使うのをやめて、「〇〇に困っている人」「〇〇で悩んでいる友達」と言い換えてみましょう。
「宿題が遅くてお母さんに怒られちゃうことに困っている、クラスのB君」のように、具体的な「困っている人」を思い浮かべることで、相手の立場に立った、本当に優しくて伝わる言葉が自然と生まれてくるようになります。
自分の「心の中の気持ち」をスッキリ言葉にする方法。
ここまでは、「相手に何かを伝えるための言葉」についてお話ししてきましたが、最後は「自分自身の心の中にある気持ち」を言葉にする方法についてです。
「今日の遠足、どうだった?」と聞かれて、「楽しかったです!」としか答えられなかったり、「この本、どうだった?」と聞かれて、「面白かったです!」としか言えなかったりして、なんだか自分の感想がつまらなく感じたことはありませんか?
「もっと自分らしい、キラリと光る言葉で感想を言いたい!」と思いますよね。
自分の気持ちをスッキリ言葉にするためには、2つの魔法の問いかけを自分にしてみてください。
魔法の問い①:「誰かに『これ、教えてあげたい!』と思ったことは何?」
感想を言うときに、「全体」を説明しようとすると、だいたいつまらない感想になってしまいます。
遠足の感想を「朝、8時に学校に集まりました。
バスに乗って、午前中は水族館に行きました。
お弁当を食べました。
午後は公園で遊びました。
楽しかったです」と、最初から最後まで順番に説明(事実の報告)しても、相手は「ふーん、日記だね」としか思いません。
そうではなく、「全体」を話すのはやめて、あなたの心が一番大きく動いた「一部分」だけにピントを合わせるのです。
そのピントを合わせるための問いかけが、「今回の遠足で、誰かに『ねえ、これ知ってた?』と教えてあげたいと思ったことは何?」という質問(視点)です。
たとえば、「水族館にいたウミガメの目が、エサを食べるときだけ、ものすごく優しそうなトロンとした目になっていたこと!」を誰かに教えたいとします。
そうしたら、感想はこうなります。
「今日の遠足で一番みんなに教えたいのは、水族館のウミガメのことです。普段は強そうなウミガメが、エサをパクリと食べるときだけ、まるで赤ちゃんみたいに優しくてトロンとした目になるんです。それを見たとき、ウミガメがすごく可愛くなって、心があったかくなりました!」
どうでしょうか?
「楽しかったです」と言うよりも、あなたの発見や、あなたの優しい性格が伝わってきて、ものすごく素敵な感想になりますよね。
魔法の問い②:「私の『不安』と『期待』はどこにある?」
新しいことに挑戦するときや、何か新しい道具(例えば、学校で新しく使うことになったタブレットパソコンなど)について意見を求められたとき、どう答えていいか分からなくなったら、自分の心の中の「不安(心配なこと)」と「期待(ワクワクすること)」の2つに目を向けてみましょう。
不安とは、「もし、これからこんな嫌なことが起きたらどうしよう……」という、頭の中のマイナスの妄想です。
期待とは、「もし、これがこうなったら、こんな楽しいことができるかも!」という、プラスの妄想です。
この2つは、あなただけの「生きた感情」です。
たとえば、学校のタブレットパソコンについて、「これ、使ってみてどう思う?」と聞かれたら、こう答えます。
「タブレットが配られて、すごくワクワクしています。特に、理科の実験の様子を動画でスロー撮影して、あとから何度も確認できるのがすごく楽しみ(期待)です。でも、タイピングがまだ苦手なので、みんなのスピードについていけなかったらどうしよう、という心配(不安)もあります。だから、タイピングの練習ができるゲームを最初にたくさんやりたいです!」
このように、自分の「不安」と「期待」を言葉にするだけで、ただの「便利だと思います」というありきありな感想ではなく、あなたの本音がしっかりと詰まった、意味のある意見を言うことができるようになります。
言葉にする力は、みんなをハッピーにする魔法。
ここまで、木暮太一さんの『すごい言語化』の内容をお話ししてきました。
言葉にする力は、お家の人や学校の先生に自分の思いを正確に伝えるためだけでなく、友達と仲良くなったり、自分のやりたいこと(夢や目標)をハッキリさせて叶えたりするために、一生役に立つ「最強の魔法」です。
最後に、今日からできる一番大切なことを3つにまとめます。
「どう伝えるか(話し方の練習)」よりも、まずは「何を伝えるか(中身の整理)」を先に考えましょう。
言葉を使うときは、「これって具体的にどういうことかな?」と、自分の中で「言葉の定義(条件)」をハッキリさせましょう。
相手に何かを伝えるときは、「相手にどんな嬉しい変化(ビフォーアフター)が起きるか」を、一番最初に教えてあげましょう。
言葉にすることは、生まれつきのセンスや才能ではありません。
野球やピアノと同じで、正しい方法(型)を知って、毎日少しずつ使ってみることで、誰でもどんどん上手になっていく「技術」です。
うまく言葉にできなくてモヤモヤしたときは、このお話を思い出して、まずは「4つのステップ」や「5つの階段」に、自分の気持ちをあてはめてみてください。
きっと、目の前がパッと明るくなって、あなたの素晴らしい魅力やアイデアが、周りのたくさんの人たちに届くようになりますよ。
あなたの言葉が、あなた自身と、周りのみんなをハッピーにすることを応援しています!

ここから先は
¥ 300
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?
