悩みが消えない人へ。言葉にするだけで心が軽くなる、前に進むための実践ノート「言語化の魔力 言葉にすれば悩みは消える」を小学生にも分かるように説明しました
言語化の魔力 言葉にすれば「悩み」は消える
著者 樺沢 紫苑
はじめに
このnote記事は、無料部分の「小学生でもわかる解説」だけでも十分にご理解いただけます。
有料エリアには「音声考察(日本語版・英語版)」と本のエッセンスをより深く理解するための「大人向けの解説」を用意しております。
なお、この記事は無料・有料・音声考察のすべてにおいて、原著の引用は一切使用しておりません。すべて、私自身の言葉のみで構成したものです。

私たちが生きていく中で、「悩み」というものはどうしても尽きないものです。
友達のこと、勉強のこと、将来のことなど、きっとあなたも色々なことで悩んだ経験があると思います。
この文章では、樺沢紫苑さんの書いた「言語化の魔力 言葉にすれば『悩み』は消える」という本の内容をもとに、悩みをなくして毎日を楽しく生きるための秘密の方法を解説していきます。
悩みって何だろう?悩みの正体と隠されたメリット
そもそも「悩み」とは一体何なのでしょうか。
辞書には「心で苦しむこと」と書かれていますが、著者はこれを「困難で苦しい問題に直面して、どうしたらいいか分からずに前に進めず、足踏みして停滞している状態」だと説明しています。
実は、世の中の人の4人に3人が何かしらの悩みを抱えて苦しんでいます。
しかし、悩みは決して悪いだけのものや、あなたを不幸にするだけの存在ではありません。
悩みには、実は素晴らしいメリットが隠されています。
一つ目は「人生のスパイス」になるということです。
たとえば、ピザに数滴のタバスコをかけると味が引き締まって美味しくなるように、何の困難も心配事もない人生は、実は味がしなくて退屈なものになってしまいます。
悩みというハードルがあるからこそ、それを飛び越える面白さが生まれるのです。
二つ目は「心の筋力トレーニング」になることです。
ロールプレイングゲームで強いボスキャラを倒すと、たくさんの経験値やゴールドがもらえて主人公がレベルアップしますよね。
それと同じように、辛くて苦しい悩みを乗り越えたとき、あなたの心は大きく成長し、自分に自信を持つことができるようになります。
悩んでいる人には、3つの特徴があります。
それは「辛いというネガティブな感情に支配されていること」「対処法が分からないこと」「どうしようもなくて思考が停止していること」です。
多くの人は、悩みの原因を完全に取り除いて「100点満点」の解決を目指そうとします。
しかし、それは目標が高すぎます。
大切なのは、マイナス10点の状態をいきなりゼロにするのではなく、マイナス9点、マイナス8点へと少しずつ改善していくことです。
原因が完全になくならなくても、少しでも前に進んで心が軽くなれば、それはもう悩みではなくなるのです。
悩みを分析する「3つの軸」を使いこなそう
悩みを乗り越えるためには、まず自分が何に悩んでいるのかを正しく分析することが大切です。
そのために使えるのが「コントロール軸」「時間軸」「自分軸」という3つの視点です。
1つ目の「コントロール軸」は、その悩みが自分でどうにかできるものなのかを考える視点です。
人間は、自分でコントロールできないと感じたときに最も強いストレスを感じます。
たとえば、仕事の失敗で1000万円の借金を抱えてしまい、「もう終わりだ」と絶望していた人がいました。
しかし、銀行に相談して「月に6万円ずつ返せばいい」と分かった瞬間、借金の額は1円も減っていないのに、自分でコントロールできると分かって一瞬で不安が消え去りました。
このように、「なんとかなるさ」や「できる」という前向きな言葉を口に出すことで、脳の危険センサーが静まり、自分で問題をコントロールできる感覚を取り戻すことができます。
2つ目の「時間軸」は、「過去」や「未来」ではなく「今」に注目する視点です。
過去の失敗を思い出して後悔したり、ずっと先の未来のことを考えて不安になったりする人はとても多いです。
しかし、過去の出来事を何度も思い出すのは、自分で自分に苦痛のビデオを繰り返し見せているようなものです。
未来についても、たとえば30年後の老後の心配を今からしても仕方がありません。
過去の後悔や未来の不安が頭に浮かんできたら、「それはそれとして、今できることは何だろう?」と自分に問いかけて、今この瞬間に集中することが大切です。
3つ目の「自分軸」は、「自分」と「他人」を分けて考える視点です。
心理学者の言葉に「過去と他人は変えられない。
未来と自分は変えられる」というものがあります。
他人の性格や行動を自分の思い通りに変えようとするのは、重さ10トンの巨大な石を素手で動かそうとするくらい無駄で無理なことです。
他人は変えられなくても、自分の行動を変えたり、人間関係のキャッチボールの球を自分から投げたりすることはできます。
自分が変わることで、結果的に相手との関係も良くなっていくのです。
視点を変えれば、心はすっと軽くなる
悩みに行き詰まったときは、物事を見る角度、つまり「視点」を変える魔法を使いましょう。
目の前に10トンの巨大な石があって道が塞がれているとき、「素手で動かせない、どうしよう」と悩むのは視点が狭くなっています。
少し視点を変えれば、石によじ登ったり、回り道をしたり、誰かに重機を借りてきてもらったりと、たくさんの解決方法があることに気がつきます。
石を動かすこと自体が目的ではなく、前に進むことが目的なのだと気づくことが大切です。
また、物事を「ニュートラル(中立)」に見ることも重要です。
たとえば、コップに水が半分入っているのを見たとき、「半分しかない」とネガティブに捉えたり、「半分もある」と無理にポジティブに思い込んだりするのではなく、「水が半分入っている」という事実だけを冷静に見つめるのです。
怒りや不安などの感情と、実際に起きている事実を切り離して考えることで、冷静な判断ができるようになります。
さらに、カメラのズームを引くように「ロングショット」で全体を見ることも効果的です。
チャップリンという有名な俳優は、「人生はクローズアップで見れば悲劇だが、ロングショットで見れば喜劇だ」と言いました。
目の前の小さな失敗ばかりを拡大して見ると絶望してしまいますが、少し離れて全体を見渡せば、「たいしたことないな」と思えるようになります。
そして、極端な考え方を捨てることも忘れないでください。
「白か黒か」「0か100か」「得意か苦手か」という二択で考えると、人間はどうしてもネガティブな方に引っ張られてしまいます。
そこに「普通」「まあまあ」という選択肢を入れるだけで、心は驚くほど軽くなります。
たとえば、「自己肯定感が低い」と悩んでいる人は多いですが、実は世の中の大多数の人が自己肯定感は高くないのです。
あなたは特別ダメなわけではなく、多数派のごく普通の人なのだと知るだけで、安心できるはずです。
言葉にして外に出す「言語化」のすごいパワー
悩みを頭の中だけでぐるぐると考え続けると、いつまでたっても解決しません。
なぜなら、人間の脳の中にある作業スペース(ワーキングメモリ)は、トレイが3つ分くらいしかない非常に狭い場所だからです。
不安や緊張で脳が疲れると、このトレイがさらに減ってしまい、頭の中がパンクしてパニックになってしまいます。
そこで絶対にやってほしいのが「言語化」です。
言語化とは、自分が思っていることや悩んでいることを言葉にして、外に出すことです。
昔話の「王様の耳はロバの耳」のように、誰にも言えずに秘密を抱え込むのはものすごいストレスになります。
逆に、井戸に向かって叫ぶだけでも、言葉にして吐き出すと心はすっきりするのです。
一番良いのは、誰かに相談することです。
悩みを話して、「大変だったね」「私もそう思うよ」と共感してもらえるだけで、脳の中には「オキシトシン」という幸せの物質がたくさん分泌され、最高の癒しになります。
女子会などで友達とおしゃべりをしてすっきりするのも、この共感の魔法のおかげです。
問題が解決しなくても、ただ話を聞いてもらって「ガス抜き」をするだけで、悩みの9割は解消されたも同然なのです。
しかし、世の中の7割の人は、「嫌われたらどうしよう」「相手に迷惑じゃないか」と恐れて、すぐに人に相談することができません。
でも、勇気を出して自分の弱い部分を打ち明ける(自己開示する)と、相手も心を開いてくれて、人間関係はもっと深まります。
もしどうしても相談する人がいないなら、ノートに悩みを書き出すだけでも大丈夫です。
書くことで脳のスペースが空き、自分の状況を客観的に見ることができるようになります。
ただし、言語化するときにやってはいけないことがあります。
それは「他人の悪口」を何度も繰り返し言うことと、「自分なんてダメだ」と自分を責める言葉を吐くことです。
嫌な体験を何度も話すと、脳にその悪い記憶が強く刻み込まれてしまい、一生忘れられなくなってしまいます。
嫌なことは「1回ルール」で、一度だけ話したら「まあいいか」「しょうがない」と笑い飛ばして終わりにしましょう。
そして、自分を責める言葉は心の海の底にゴミとして溜まってしまうので、絶対に言わないようにしてください。
行動することでしか、現実は変わらない
視点を変え、言葉にして心を軽くしたら、最後は「行動」を起こすことが必要です。
ロダンの「考える人」の銅像のように、椅子に座ってじっと悩んでいても、悩みは絶対に消えません。
行動しないからこそ、いつまでも悩みが続くのです。
人間の脳には「扁桃体」という危険を知らせるセンサーがあります。
猛獣に出会ったとき、このセンサーが鳴り響いて「危ない!逃げろ!」とあなたに教えます。
もしここで逃げずに行動しないでいると、センサーはさらに大きく鳴り響き、不安や恐怖がどんどん大きくなります。
しかし、行動を起こして猛獣から逃げ出すことができれば、センサーは鳴り止み、不安は消え去ります。
つまり、何かしらの行動を起こせば不安は収まり、何もしないでいると不安は大きくなるという脳の仕組みがあるのです。
行動するといっても、いきなり大きなことをする必要はありません。
「ベイビーステップ(赤ちゃんの一歩)」といって、できるだけ目標を小さく分けて、今自分にやれることから順番にやっていくことが大切です。
「病気を完全に治す」といった大きすぎる目標を持つと、何をしていいか分からずに行動できなくなります。
それよりも、「明日の朝、5分だけ散歩をする」といった小さな目標なら、すぐに実行できますよね。
著者の樺沢さんも、高校3年生のときに「今の成績では志望校に合格するのは無理だ」と先生に言われました。
しかし彼は諦めず、「1年後に合格するためには、今どうすればいいか?」と逆算して考えました。
そして「毎日10時間勉強する」と決めて、それを1日も休まずに1年間やり遂げ、見事に合格したのです。
また、39歳でアメリカに留学することになったときも、英語が苦手だったため、「1年後に困らないために、毎日3時間英語の勉強をする」と決めて実行し、見事に英語の壁を乗り越えました。
今の自分には無理だと思えることでも、未来の自分が成長していることを信じて、今できることに全力で取り組むことが、悩みを消し去る最大の行動なのです。
まずは心と体を「整える」ことから始めよう
ここまで色々な方法をお伝えしてきましたが、いくら視点を変えようとしても、いくら言葉にしようとしても、どうしてもネガティブな感情から抜け出せない人がいます。
その原因は、あなたの心が弱いからではありません。
あなたの脳が疲れ果てている「脳疲労」の状態になっているからです。
脳が疲労すると、考えるためのトレイ(ワーキングメモリ)が減り、危険センサーが壊れた状態になります。
深夜に小さな揺れで緊急地震速報が鳴り響くように、ほんの些細なことでも脳が「大ピンチだ!」と勘違いして、ずっと不安を感じるようになってしまうのです。
この状態を直すためには、地震をなくすのではなく、センサーの感度を正常に戻すしかありません。
そのために絶対にやらなければならないのが、心と体を「整える」ことです。
具体的には「睡眠」「運動」「朝散歩」の3つです。
毎日7時間以上の質の良い睡眠をとること。
睡眠不足が続くと、毎日徹夜明けの状態で生活しているのと同じくらい脳が働きません。
次に、週に数回は汗をかくくらいの運動をすること。
そして何より効果的なのが、朝起きて太陽の光を浴びながら15分ほど散歩をすることです。
太陽の光を浴びてリズムよく歩くことで、脳の中に「セロトニン」という心を安定させる物質がたっぷり作られ、不安がスーッと消えていきます。
また、疲れているからといって、夜遅くまでスマホを見たり、ゲームやドラマに夢中になったりするのは絶対にやめましょう。
スマホの画面から出る光は、脳を「朝だ」と勘違いさせて睡眠の質を大きく下げます。
ゲームやドラマは脳を無理やり興奮させているだけで、本当のリラックスにはなりません。
それよりも、公園のベンチや電車の中で「ぼーっとする」時間を作ってください。
人間がぼーっとしているとき、脳の中では自動で問題を解決するためのネットワークが働き、あなたを助けてくれるのです。
幸せに生きるための究極の方法「手放すこと」と「他者貢献」
ここまでお話ししたことをすべてやっても、どうしても解決しない悩みがあるかもしれません。
そんなときのための、最後の究極の方法をお伝えします。
一つ目は、「諦める」「逃げる」「手放す」ことです。
学校などでは「途中で諦めるな」「最後まで頑張れ」とよく言われますが、どうしても自分の力ではコントロールできないことに対して、無理に頑張り続けると心や体を壊してしまいます。
「諦める」という言葉は、もともとは仏教の言葉で「できることとできないことを、明らかに見て判断する」という前向きな意味を持っています。
絶対に無理なことからは、さっさと逃げて撤退し、別の場所でまた再出発すればいいのです。
「しょうがない」「まあいいか」と声に出して、ネガティブな執着を手放してしまいましょう。
そして、究極の悩み解消法であり、あなたが幸せに生きるための最大の秘密は「他者貢献」です。
他者貢献とは、他の人の役に立つこと、他の人に親切にすることです。
心理学者のアドラーは、不眠や悩みで苦しんでいる人に「苦しみから抜け出す方法はたった一つ。
他の人を喜ばせることです。
自分に何ができるかを考え、それを実行すればすべて解決します」とアドバイスしました。
悩んでいる人は、どうしても自分のことばかり考えてしまい、「誰か自分を助けてほしい」という「クレクレ星人」になってしまいます。
しかし、そうやって自分の欠点や不幸なことばかりに注目していると、いつまでたっても悩みは消えません。
そこで視点をくるっと反転させて、「どうすればあの人を助けてあげられるだろう?」と考えるのです。
家族のゴミ出しを手伝う、道に迷っている人を案内する、友達の悩みを一生懸命聞いてあげる。
そんな小さな親切で構いません。
あなたが誰かに親切にすると、あなた自身の脳にも、相手の脳にも「オキシトシン」という幸せの物質があふれます。
そして相手から「ありがとう」と感謝されると、今度は「エンドルフィン」という最高の幸福物質が分泌されます。
親切と感謝の連鎖が起きると、あなたの心は幸せでいっぱいになり、自分が抱えていた悩みなんて本当にちっぽけなものに感じて、どうでもよくなってしまうのです。
寝る前に、今日あった楽しかったことを3つノートに書く「3行ポジティブ日記」もおすすめです。
毎日、自分の中にある良いことや、周りの人の優しさに目を向ける習慣をつければ、あなたの人生は確実に明るいものに変わっていきます。
言葉には、あなた自身の行動を変え、現実を変えるすごい魔力があります。
ぜひ、今日から自分の思いを「言語化」して、悩みとさよならし、幸せな毎日を過ごしてくださいね。

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