25mmF1.4 | オフィスのビルが濡れ場と化す


ご存知「パナライカ」。
世界のパナライカ。
エロいレンズだ。

こないだからしつこいぐらいに書いているが、

私は業務用ビデオカメラの名機

PanasonicAG-DVX100Aを長年愛用していた。

買った当初撮影監督から、

「いいカメラ。レンズがいいから」
と評され、
自分が褒められているようで有頂天だった。

どこがどういいのか、
これっぽっちもわからずに、だ。
懺悔しておく。

若い頃ある日、
ぴあフィルムフェスティバルへ出かけた。
人様の映画を観ていて思った。
これ、DVXだ。
写っているものが濡れて見えたからだ。
自分が普段撮っているものと同じように、
濡れて見えた。

私はあの濡れ方を自分のキャメラ固有の特徴なんだろうかと
内心不思議に思っていた。
だとしたらなんて自分に合ってるんだと思いながら、
ひとりほくそ笑んでいた。
人に話したこともなかったし、
それが「Leica Dicomar」と関係があるという認識ももちろんなかった。

この時点では。

時は流れ、私はマイクロフォーサーズに移行する。
初めから付いているズーム14-140mmと、

小さな大エース45mmから始まり、

ある程度の期間それなりの数のレンズで撮り続けたが、
どうしても残念だったのは、

濡れなくなったこと。

DVXのあのエロさがなくなった。
と、何となく考えるようになった。
あれはDVXの写りだったんじゃないか。

ある時、後輩がカメラを買おうとしていた。
私と同じGH2を買って
マイクロフォーザーズデビューを果たそうとする後輩に
薦めた。
当時マイクロフォーサーズを代表すると評判だった
このレンズ、25mmF1.4を。

私は密かに企んだ。
持ってないから貸してもらおう。
頼んだ。

貸してくれなかった。

それから8年後。
自分で買った。
中古で。

ここから怒涛の連写が始まった。
一回シャッターを押してバシャバシャ撮れる連写ではない。
単写で連写。
毎日凄まじい勢いで撮影を続けた。
そして気づいた。

ビルが濡れてる。

DVXのあの濡れ方が、
Leicaの写りにはっきりと接続した瞬間だった。
何年かかってんだよって話だ。
19年かかってんだよって話だ。
でも20年じゃないから。
あの時後輩が貸してくれてれば、

もっと早かったから。

だからしょうがない。

このレンズにかかれば、
オフィス街のビルが、
濡れ場と化す。
本当だ。

ご存知「パナライカ」。
世界のパナライカ。
僕らのパナライカ。
エロいレンズだ。

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